子育てで頼りになる「実母」どのくらい頼ってよい?
核家族が増えているといわれている昨今、子育てや家事の負担がママに集中しやすくなっています。特に赤ちゃんや幼児を育てているママにとって、家事と育児を一気に担うことは大きな負担になるでしょう。
そんな時、頼りになる存在は「実母」。近くに住んでいれば子供を預けたり、子連れで帰省して食事をごちそうになったりする方も多いのではないでしょうか。
そんな時に母に来てもらって手伝いをしてもらったりして大分助けられました。
それに買い物!買いに行ってもらったり少しの間みててもらい買いに行ったりしてました。
今は慣れたので手伝いに来てもらうことはほとんどありませんが、自分が病院に行きたい時に預けたりしています。
特に初めての育児では、育児でいっぱいいっぱいになるママに代わって家事をしてくれたり、買い出しの手伝いをしてくれたりと、とても頼りになる実母。
子育て経験があることから、ママが言わなくても大変な部分に気づき、積極的に助けてくれるのがうれしい存在ですよね。
子育ての頼れる助っ人
2010年11月、園田学園女子大学の中見仁美氏、桂田恵美子氏、石暁玲氏が幼稚園児をもつママ139名に行った調査結果を紹介します。育児のサポートをしてくれる存在について聞くと、126名がパパが一緒に育児をしていると回答し、95名が「実母からのサポートを受けている」と回答しました。
パパの協力と実母のサポートが両方あると答えたママも86名おり、子育ての上でパパと同じくらい実母からのサポートが心強いものであることがわかります。さらにサポート内容にママがどの程度甘えられているかを示す得点では、総得点がパパの66.85点に対して、実母は73.08点。パパよりも実母の方が気兼ねなく甘えられると考えているママが多いようです。
このように、実母はママたちにとって心強い味方であって、厳しい子育ての中のちょっとしたオアシスのような存在であることがわかります。
- 中見仁美、桂田恵美子、石暁玲「幼児子育て期における家族からのサポートの重要性」園田学園女子大学論文集46号,(2012)
実母も年齢には勝てない…孫育ては大変?
第一生命が2014年11月5日~7日に、孫がいる55~74歳の男女1,000名を対象に行った調査によると、ママからの依頼で孫の面倒を見たことがあると答えた祖父母は全体の66.4%。同居や近居の場合では80%以上の祖父母が子守の経験があると答えました。また、「孫の世話は大変だが、娘や息子のためには引き受けるべきだ」と考えている方が71.7%いて、ある程度大変さを感じていても、子供のためには引き受けたいと考えている祖父母が多いようです。
孫との時間は祖父母にとっても楽しみなもので、帰省してくるのを心待ちにしている方もいますよね。孫の成長を見るのが生きがいだという祖父母もいるでしょう。
その一方で本音を言うと「子育ては、祖父母を頼らず、親自身で行うべきだ」と考えている祖父母も79.9%いることがわかりました。孫を連れて帰ってくるのはうれしいけれど、子守を完全に任せられてしまうと疲れてしまうことも。頼られっぱなしは大変だと感じるものの、頼まれれば親として引き受けたいというのが祖父母の本音のようです。
たとえ実家であっても、相手の都合はきちんと考え、孫育てを無理に強要しないことが大切ですね。預けたい日は前もって確認するなど、思いやりのある行動を心がけましょう。
- 第一生命「『祖父母による孫育て支援の実態と意識』」第一生命(http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/ldi/2015/news1506_2.pdf,2017年6月10日最終閲覧)
実母にも感謝の気持ちを!先輩ママの工夫
孫の面倒を見るのは大変と感じながらも、娘のためにと考え頑張ってくれる実母。つい甘えっぱなしになってしまいますが、感謝の気持ちをきちんと伝えていますか?
いつも実母に育児のサポートをしてもらっているママたちは、どのような形で実母に感謝の気持ちを伝えているのか、先輩ママたちの工夫をご紹介します。
お金は受け取ってもらえないので物でお返しする
「母の日には妹と3人で豪華パンケーキ、誕生日はここ数年劇団四季に連れていってます。甘いもの大好きなお母さんなので行事の度にケーキ、それ以外の時はシュークリームなどを贈ります。旅行に行ったときにはお土産を買っていくことも。
近居しているのでよく帰省しています。里帰りでもお世話になりましたが、食費などお金は渡しても受け取ってもらえないとわかっているので、物でお返しするようにしています。(1歳、男の子ママ)」
感謝の気持ちを伝えようとお金を渡そうとしても「受け取れない」と言われた経験がある方もいるのではないでしょうか。
なかなか金銭を受け取ってくれない実母には、大好きな食べ物やおでかけなどでお返しするとよいようです。実母と娘の距離感だからこそわかる、実母の好みに合ったプレゼントを選んであげたいですね。
いつでも言葉と行動で「ありがとう」を伝える
「直接会ってる時もきちんとお礼を伝えるようにしますが、離れていて母のことを強く思い出した日も、メールや電話で『ありがとう』と『大好き』を伝えています。
産後、母にお世話になっている時に、母の前で友人に『お母さんがいるとありがたいけど大変だよ』と話したことで母を傷つけてしまったと感じた経験があり、常に母が私にしてくれていることや、母がいるからできていることを感謝できるように気をつけています。
母にとって、孫と一緒にお出かけして思い出を作ることが幸せのように見えるので、一緒のお出かけをよく計画しています。(4歳、男の子女の子双子ママ)」
実母はママにとって近い存在。ついつい「実母はありがたいけど、大変」など、家族だからこその発言をしてしまいやすいものです。意見が合わないことや、ちょっとした意識の違いが感じられることもありますが、やはり助かることは事実です。
こちらのママは常に言葉と行動で感謝を表すようにしているとのこと。照れてしまってなかなかできない方もいそうですが、少し意識してみるだけで実母もうれしい気持ちになってくれそうですね。
物より時間。楽しい思い出を一緒に作る
「年に1回両家家族と旅行に行っています。母の日とお誕生日が同じ週で、ちょっとしたプレゼントもしています。
あとは、帰った時に話し相手になることや、ご飯を作ってあげることだけでも喜んでくれています。将来私が母の立場になったらと考えると、やはり『もの』より『時間』が欲しいのではないかと思うので、一緒に過ごす時間を大切にしています。(5歳、3歳、女の子ママ)」
物をプレゼントするのも喜ばれますが、孫や娘と一緒の時間を楽しみたいという実母には、旅行やおでかけなどのイベントがうれしいようです。
遠出する旅行でのコミュニケーションだけではなく、普段帰省した時に世間話をしたり、料理を作ってあげたりするのも素敵ですね。自分がもしも実母の立場になった時、どのようなことをしてほしいか考えて行動するのも大切なことです。
親しき仲にも礼儀あり。感謝の気持ちはしっかりと
子育ての心強い助っ人である実母。ママ自身の母であることから、ママの気持ちもとてもよくわかってくれて、ついつい甘えてしまいたくなりますよね。実母も娘を甘えさせてあげたいという思いや、孫はかわいいので面倒を見たいという思いがありながらも、やはり大変だと感じることもあるようです。
「頼りにしているよ」「いつもありがとう」と感謝の気持ちをしっかりと伝えることや、実母の都合や思いを考えて、無理なお願いをしすぎないようにすることが大切ですね。
親しき仲にも礼儀あり。身近な存在である「お母さん」を上手に頼りながら、よい家族関係を築いていけるとよいですね。