主婦の家事労働は無償?家事労働の貨幣価値とは
専業主婦は家事をすることで賃金をもらうことはできませんよね。毎日行っている家事は、時給換算するといくらくらいの価値になるのかを考えたことはありますか?
公民経済計算体系では、炊事、掃除、洗濯などの家事を無償労働と定義しています。しかし、家庭内という限定的な場所で行われることもあり、どれくらいの貨幣価値になるのかはあまり知られていません。
2011年に内閣府が公表した、家事労働等の評価についてのデータでは、無償労働といわれている家事労働についての貨幣評価を行っています。
調査によると、専業主婦の無償労働の貨幣評価額は304.1万円となっており、家事育児に対する労働時間は2,199時間という結果でした。貨幣評価額と労働時間を日割り計算すると、1日あたりの貨幣評価額は約8,300円、労働時間は約6.0時間となります。
- 内閣府「家事活動等の評価について」(http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/sonota/satellite/roudou/contents/pdf/kajikatsudoutou1.pdf,2017年6月23日最終閲覧)
主婦が体調を崩すと家事や育児が滞ることも
専業主婦が体調を崩した場合、家事や全般が滞ってしまう事態も考えられるでしょう。育児中のママであればなおさらのことです。
夫婦間で家事の役割分担をしている家庭であれば、ある程度夫にカバーしてもらうことができるかもしれません。しかし、夫が会社勤務をしている家庭では主婦が家事や育児全般を担っていることが多いはずですし、協力的な旦那さんだったとしても、カバーしてもらえない家事は多いのではないでしょうか。
子供がいる家庭では、ママが体調不良でも育児を優先で行わなければなりません。万が一ママが入院となると、子供の預け先も考えなければならず、体力面でも経済面でも厳しくなることが予想されます。
体調が悪くても育児は休めない
体調が悪い時でも育児をしなければならないのが主婦の辛いところですよね。パパの帰りが遅かったり、近くに頼れる人がいなかったりで、お手伝いをお願いしたくてもできないでしょう。
パパが早朝から深夜まで仕事だと精神的にも参ってしまい、体調もなかなか回復しないと悩むママがいます。
育児を優先して家事は後回しに
家事は後回しにできますが、育児は待ったがきかないもの。特に子供が赤ちゃんのうちは、授乳ややおむつ替えなどはこまめに行わなければなりません。
体調が悪いときは辛いですが、家事は後回しにするという人が多いようですね。
主婦が健康診断を受けるには?
家庭内で中心的な存在ともいえる主婦には、負担が大きいからこそ健康診断が必要なのです。しかし、自分自身が会社勤めをしているわけではないため、加入している健康保険組合や自治体からの案内を見落としている場合が多いようです。
配偶者に扶養されている場合、国民健康保険に加入している場合、どちらも健康診断を受けることが可能です。加入している保険別の健康診断についてご説明します。
配偶者の扶養に入っている場合
配偶者の扶養として健康保険に加入している場合は、配偶者と同じ内容で健診断を受けることができます。
東京電子機械工業健康保険組合では、35歳未満の被扶養配偶者は「主婦成年者健診」、35歳以上の被扶養配偶者は「主婦生活習慣病予防健診」を受診することになります。
いずれも、契約健診機関では無料で受診することができます。万が一、契約外の健診機関で受診した場合は、健診当日に費用を支払い、後日組合に補助金を申請する必要があります。
- 受診内容:問診、身体測定、血圧、視力、聴力、尿検査、胸部レントゲン、血液検査
国保に加入している場合
国民健康保険に加入している場合は、自治体によって規定が異なるようです。
品川区の健康診断では、「国保基本健診」として年に一度無料で受けることができる健康診断があります。国保加入者には、自宅に受診券が送られてくるため、契約医療機関にて受診するようにしましょう。
受診券が送付されるのであれば、忘れることなく受診できそうですね。結果によっては、生活習慣の改善支援を行う「国保保健指導」も行っているため、年に一度の機会を逃さないようにしましょう。
- 受診内容:問診、腹囲、血圧、身体測定、血液検査
- 東京電子機械工業健康保険組合「健康診断・健康管理に関すること」(https://www2.tokyo-denshikempo.or.jp/hp/kensin/guide/about.html,2017年6月23日最終閲覧)
- 全国健康保険協会「生活習慣病予防健診ってなあに?」(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g4/cat410,2017年6月23日最終閲覧)
- 品川区「国保基本健診・国保保健指導」(http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000021700/hpg000021621.htm,2017年6月23日最終閲覧)
自分だけでなく家族のためにも健康診断を受けましょう
健康診断は自分の健康のために受けるのが大前提ですが、会社や自治体からの案内がないと受け忘れてしまうことがあると思います。
しかし、主婦は家庭内でとても大切な存在。元気であり続けるために、定期的な健康診断を心がけましょう。健康診断を機に、自分だけでなく家族のために健康維持することを意識してみてもよいのではないでしょうか。