就きたい職業・就かせたい職業はどうちがう?
将来、子供にどんな職業へ就いてほしいと思っていますか。いろいろな夢が膨らみますよね。ランドセル素材などに幅広く使用される人工皮革『クラリーノ』を製造・販売する化学メーカーの株式会社クラレが、この春新小学1年生となる子供とその親を対象にアンケートを実施。子供が将来就きたい職業や親が就いてほしい職業について調査しました。
子供が将来就きたい職業には、時代ごとに違う特長や社会事情が反映されているもの。定番のケーキ屋さんやスポーツ選手から、ネット時代ならではのユーチューバーまで、子供たちの夢にも今の時代の特長が色濃く表れています。
子供が就きたいと思っている職業と親が就かせたいと思っている職業、その違いや共通点にも注目です。
調査概要
今回の調査に関する概要は、以下の通りです。
2018年版 新小学1年生の「将来就きたい職業」、親の「就かせたい職業」
- 調査対象:2018年4月に小学校に入学する子供とその親
- 調査方法:クラリーノ製ランドセルを購入した方にアンケートを実施、はがき及びインターネットで回収
- サンプル:有効回答(2017年12月31日時点)を抽出し、回答内容を集計。子供4,000名(男女各2,000名)・その親4,000名
定番のスポーツ選手が強い、ユーチューバーもランクイン
子供が将来就きたい職業と親が就かせたい職業に関するアンケート調査の結果を見てみましょう。
新一年生らしく、のびやかで夢の詰まったランキングになっています。
筆者の四年生になる息子は「未定」の一言でした。成長と共に夢も現実的になってくるのかもしれません。子供の成長と共に変化してゆく夢、ぜひ一緒に思い描いてみてください。
男の子が「将来就きたい職業」
TOP3
- ①スポーツ選手
- ②警察官
- ③消防・レスキュー隊
男の子らしく、かっこよさや力強さへの憧れが込められたものが多くランクインしています。
6位の研究者や7位の医者は過去最高の順位なのだそう。ドラマなどの影響もあるのかもしれませんが、勉強を頑張らないとなれない職業とは知りながらも、人の役に立ちたいと思って夢見てくれているとしたらなんだかうれしいですね。
20位の「ユーチューバー」は初のランクイン。ネット時代を反映した職業といえるでしょう。子供たちにとってもインターネットがとても身近なものになっていることがわかります。
不動の1位は「スポーツ選手」
男の子の1位は、調査を開始した1999年から20年連続でスポーツ選手。特にサッカー(54.9%)が圧倒的人気で1位、続いて野球(24.1%)が2位となりました。サッカーや野球のチームに入っている小学生もおり、特に身近なスポーツといえます。
テレビ中継などで見る人気スポーツ選手の存在も、子供たちの憧れを集めているのかもしれませんね。
多様化する「スポーツ選手」
スポーツ選手と一口に言っても、その内訳にはさまざまなスポーツのジャンルが挙げられました。
習いごとが多様化し、身近なところでさまざまなスポーツを体験できるようになっているからかもしれません。
子供たちにはたくさんの経験を通して、自分の可能性を磨いてほしいものですね。
女の子が将来就きたい職業
TOP3
- ①ケーキ屋・パン屋
- ②芸能人・歌手・モデル
- ③看護師
女の子の1位は、調査開始以来20年連続でケーキ屋・パン屋。84.6%を占め、かわいらしいスイーツを作る仕事に憧れを抱いている子が多いようです。
医師や看護師など医療関係の仕事も上位にランクイン。子供たちにとっても男女が平等に働くことが普通の感覚になってきていることの表れかもしれません。
新1年生もおしゃれに興味が
8位の美容師、13位のデザイナー、14位の美容関係などファッションや美容に関係した仕事も多く、小さなころから強い興味を持っていることがわかります。
ネイリストやメイクアップアーティストなどさまざまな仕事に関心があるのも、女の子のランキングの特徴です。
男の子の親の就かせたい職業
TOP3
- 1.公務員
- 2.医師
- 3.スポーツ選手
親のランキングには、夢を追うことよりも堅実に地に足を着けて生きられるように、という願いがよく表れています。
1位は今年も公務員で、昨年から2.5%増加の22.3%となりました。不況から抜け出しきれない社会事情の中、安定した仕事を…というところでしょうか。
医師が4年ぶりに2位へ順位を上げた一方で、「スポーツ選手」は8.5%で3位に下がっています。親の将来設計は現実的ですね。
女の子の親の「就かせたい職業」
TOP3
- 1.看護師
- 2.公務員
- 3.薬剤師
今年は上位5つのうち4つが看護師、薬剤師、医師、医療関係となっており、医療に携わる職種が独占しました。やりがいのある仕事に就いてほしいという親の気持ちが込められているのかもしれません。
一方で、9位「保育士」(4.4%)は、20年前(9.0%)と比べると半分に。世間では保育士不足が問題となっていて需要もあるのですが、長時間勤務や給与の低さなど待遇面などでの課題も指摘されています。親としては、そういった待遇などの心配もあるようです。
夢と現実…子供には希望に満ちた将来を与えてあげたい
子供が将来就きたい職業には、今の社会事情と子供らしいのびやかな希望が詰まっています。一方、親は子供の幸せを願い、現実的に安定した仕事へ就いてほしいと思う傾向にあるようです。幸せに人生を送りたい、幸せになってほしいという愛情が込められています。
子供には無限の可能性があり、これからたくさんのものを吸収して成長し羽ばたいていきます。親としてはいろいろと心配なこともありますが、子供の願いをかなえるべく一緒に頑張りたいですね。