子育中ママの実態調査が行われました
子育てをしていて「今の家族構成は理想通りかな?」と考えたことはありませんか。きょうだいの数や性別、きょうだい同士の年齢差など、理想ではこうなったらいいなと考えてみても、なかなか現実では思い通りにならないものですよね。
先日、株式会社インタースペースが「ひとりっ子ママ・複数子ママ」に対するインターネット調査を行いました。調査結果では、主に子供の人数に対するママの考えや選択肢の実態が明らかとなっています。
今回はその中から、一人っ子ママの回答へと焦点を当て、各項目を一つずつ見ていきます。筆者自身も一人っ子のママなので、非常に興味深い内容でした。
調査概要
- 調査手法:ママスタジアムでのインターネット調査
- 対象者:ママスタジアムユーザーで子供がいる母親539名(本人年齢/~20代79名、30代289名、40代以上171名)
- 対象地域:全国
- 調査時期:2019年7月1日~2019年7月8日
アンケート結果から見えた、一人っ子を育てるママの考え方とは
ここからはアンケートの結果を一つずつ見ていきます。
注目すべきは、一人っ子を予定・希望するママの約半数が経済的余裕のなさを挙げている点や、お友だちと遊ぶ機会をたくさん作ることを心がけ、子供の社会性を育てることを意識している、などと回答している点です。
子供の人数が何人であってもそれぞれメリット・デメリットがあるなか、一人っ子のママたちはどのような考えを持っているのでしょうか。
8割以上のママが、子供は2~3人が理想
「理想の子供の人数は?」という質問に対して、回答者の8割以上が2~3人と回答し、1人と回答した人は約6%ほどという結果に。「子供は複数人欲しい」と考えているママが多数派であることがわかります。
一人っ子のママが理想とする人数の平均値は、2.3人と実数を大きく上回る結果に。このことから、子供がもう1人欲しいと考えている傾向の方が多いといえます。一方で、子供が2人いるママは実数に対し理想が1.2〜1.3倍程度。また3人以上いるママは実数よりも理想の平均値がやや下回り、3人で十分と考えている方が多いようです。
筆者の個人的な感想ではありますが、娘が通う幼稚園のママ友たちの話を聞いていても、最初から「子供は1人と決めている」と話す人はあまり見かけず、「男の子(女の子)きょうだい、性別の違うきょうだいが欲しいな」と話す人が多いなと感じます。そして同様に、子供が複数いるママより一人っ子のママが少ない点もアンケート結果と合致しており、非常にイメージが湧きやすいと思いました。
一人っ子を予定・希望するママの50.7%は、経済的余裕のなさが理由
続いて、一人っ子のママに子供1人を予定・希望している理由を聞いた質問の回答を見てみると、「経済的余裕のなさ」がもっとも多く、次いで「年齢的に難しい」、「1人に愛情を注ぎたい」、「体力がない」という回答が続きました。
明確な背景までは記載されていないので分かりかねますが、「子育てや家事を手伝ってくれる人がいないから」「仕事を続けにくくなるから」といった回答が多いことからも、近年の核家族化や夫婦共働き、晩婚化・初産年齢の高齢化といった社会現象や、実際に子供を産むことで起こる理想と現実とのギャップが、「一人っ子でよい」という結論に至るのかな…と個人的に思いました。
一人っ子のメリットは、愛情も時間もお金も1人に注げること
一人っ子のメリットをたずねた質問では、「100%子供に寄り添える」「時間も愛情もお金もかけられる」など、子供に対してじっくりと金銭や時間、愛情などを投資できるといった回答が見られました。
筆者自身も子供は娘1人ですが、本人がやりたい習いごとを時間や金銭面で不安にならずやらせてあげられること、自分自身にとっても心と体にゆとりをもって娘に接することができることなどがメリットと感じています。そのため、似たような意見のママが多いのだなと実感しました。
アンケートの回答にもありますが、家族でどこかへ出かける際も大人2人で子供1人を見るので、公共機関の乗り物を使用する際や外食の場面でも、きちんと目を行き届かせられることが可能な点もメリットだなと思っています。
一人っ子ママの51.3%が「お友だちと遊ぶ機会をたくさん作ること」を心がけ
次に一人っ子を育てる上で心がけてきたことと、デメリットに関する回答を見ていきます。
回答を読んでいて、筆者自身も不安やデメリットに感じていると共感したのが「子供を構いすぎて過保護になる」というものでした。けがなどをしないよう、つい先回りしてあれこれ口出ししてしまう、本人が自分でできない仕草をしていたらつい手助けをしてしまうなど、1人にじっくり時間をかけられるからこその悩みといえそうです。
また、残念ながら一人っ子には「わがままそう」「自己中心的そう」といったイメージが付いて回る場合も。筆者自身もわが子を「そういうところが一人っ子らしいよね…」と言われる子にはさせたくない!と思い、回答に挙がっている「わがままを聞きすぎない」「(同年代の子と関わる機会を増やすため)幼稚園・保育園へ早めに通わす」といったことを行っています。
また、日々のささいな悩みや愚痴を気軽に話せる、自分と同じ一人っ子のママ友を作ることも幼稚園入園時に意識しました。幸い娘と仲良くなった女の子が一人っ子で、親同士も意気投合。今では困ったときにお互い助け合える仲となり、非常に心強い存在です。
子供の出産や人数のことを言われて嫌な思いをした経験のあるママは52.5%
子供を出産すること、子供の人数や性別などについて、他の人に言われて嫌だと感じた経験の有無を聞いた質問では、全体の52.2%が「ある」と回答。子供の人数別に見ていくと、一人っ子のママが全体回答よりも10%高い63.4%といった割り合いとなり、次いで3人以上のママが50.8%、2人のママが44.3%となりました。
具体的にどのような言葉で嫌な思いをしたかを聞く質問の回答では、「親戚や赤の他人から2人目以降の催促をされた」、「生まれてくる(きた)子供の性別に関して性別指定をされた・心ない言葉をかけられた」などがありました。夫婦・家族間のプライベートな部分やコントロールしようがないことに対し、デリカシーに欠けるようなことを言われて傷ついてしまうママが少なからずいるようです。
また、一人っ子のママだけでなく2人のママや3人以上のママも、子供が多いことや性別の並びに対して否定的な言葉を浴びせられるケースがたびたび起こっているそうです。
自分たちの生活スタイルに合った家族構成を
パパやママの年齢や年齢差、就業スタイル、生活リズムなど、さまざまな要素が関係してくる家族構成。家族によって事情は異なるので、家族構成に正解不正解はもちろんありません。だからこそ周りの声に流されることなく、自分たちが納得できる結論を出しておきたいですね。
今後の家族の歩み方を左右するといっても過言ではない家族構成。夫婦できちんと話し合う機会を設け、お互いの考えや価値観を共有しておきませんか?