家事のタスクを減らすコツ
ひとことに「家事」といっても、洗濯、掃除、料理などやるべきことが次々と出てきますよね。子供が小さいと、なかなか目を離すこともできずいろいろと困ることも多いでしょう。
掃除をしているかたわらで、子供がおもちゃを散らかす、料理をしているときに子供に泣かれて中断するということもあるのではないでしょうか。このような状態で、家事を完璧にこなそうとするとストレスがたまるかもしれません。
今日はあれもやってこれもやって、そのあとにこれもやらなきゃ!と、その数は実際に数えるといったいいくつになるでしょうか?やらなければならないことが一つ減れば、それだけ自由にできる時間が増えますよね。
今回は、整理収納アドバイザーのサチさんが教えてくれる家事のコツを詳しく紹介します。
やるべきことを減らすコツは、家事を「ついで家事」「ながら家事」「すきま家事」の三つに分けること。この三つについてまずは見ていきましょう。
三つのコツ「ついで家事」「ながら家事」「すきま家事」
「ついで家事」は、同じ作業を一緒に行うようにすること。例えば夕食の支度でキャベツを切る場合、朝食用にも切っておけば朝の作業を一つ減らせます。
「ながら家事」は複数の仕事を同時にこなすことを指します。食器を拭いているとき床にキッチンペーパーをおき、足で拭き掃除をする、など「食器拭き」と「床の拭き掃除」を同時進行してみましょう。
「すきま家事」は、空いた時間にタスクをこなすこと。子供の幼稚園バスを待ちながら、スマホでネットバンクの支払いを済ますなど、待ち時間というちょっとした時間に「支払い」というタスクを完了させます。
このようにして、家事のタスクを少しずつ減らしていきましょう。家事のタスクが減っていくと達成感があり、たとえ途中で子供が泣いても相手をしてあげる気持ちのゆとりが出てくるでしょう。
家事に「能力」は絶対ではない
三つのコツをつかむのはもちろん、家事のタスクを減らしたりそつなくこなしたりするのに、特別な能力はいりません。大事なのは「攻略化戦略」で、少ない努力でそこそこの結果を残し、効率よく最短ルートでこなすこと。一刻も早く家事から自由になりたい、という思いを持って頑張るということも大事です。
子供がいる場合、家事と並行してしっかりと面倒もみていかなければいけません。いくら夫の協力を求めても、単身赴任で不在だったり、仕事がハードだったりするとなかなか協力が得られないというママもいるかもしれません。
しかし、家事が苦手で夫の協力が得られない状態であっても、完璧を求めずほどほどでOKにしてしまえば、つらさをやわらげることができますよ。たとえば「一汁三菜でなくても良い」「見えるところだけ、キレイに」というように、家事のハードルを下げ、自分に合う方法を見つけていくと良いでしょう。
「家事の達人」を目指さない
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家事が苦手と感じる人は、まず「家事の達人」を目指さないことが大事。たとえば、水曜日は水回りの掃除というような家事のルールを作ったとしても、ルール自体が窮屈で挫折してしまい、そのような自分に失望してしまうこともあるのではないでしょうか。
それはスキルが高い人の模倣を試みるからです。自分なりにできることとして、家事の手間を極力減らすことなどを目標にしていけば大丈夫。それは頑張りが足りないのではなく、努力のベクトルを変えただけ。気にすることはありません。
「やらされている」から「これならやれる!」に
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「これならやれる!」というラインを家族で決めると、家事を「やらされている」という気持ちにならず、気が楽になります。
たとえば、家事の目標値を50点に決めるという方法。「昨日と同じくらい今日が幸せなら合格」という気持ちで、家事をこなすのです。「家族がおなかを空かさず、毎日元気でいられる」「掃除は目につくところをきれいにする」「洗濯は毎日、着る物に困らない程度」という「これならやれる」ラインに決めます。
このようにすることで、幸せな毎日が得られます。つまり、世間一般の基準に合わせなくて良いということ。SNSなどで「いいね」をもらうのではなく、家族から「いいね」をもらえればOKです。いつのまにか、家事は「やらされている」から「これならやれる!」になりますよ。
「流行の家事」に振り回されない
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メディアなどで取り上げられる「流行の家事」は、多くの人に支持を得ているもの。しかし、それに振り回されてはいけません。流行を取り入れてみて、少しでも「面倒」「窮屈」と感じたら、それは自分に合っていないということです。
「流行の家事」に振り回されず、自分なりの方法を見つけましょう。たとえば、今はメジャーになった「作り置き」ですが、消費期限に振り回されて苦痛と感じたら、冷凍の「作り置き」へとシフトするのです。冷凍してしまえば、消費期限はもっと長期間に。このように、流行に乗るのではなく、自分なりの方法を見つけましょう。
50点なら「カジニガテ」でも暮らしは回る
今回紹介した家事のコツを提唱しているのは、整理収納アドバイザーのサチさん。
サチさんはシステムエンジニア時代に、子供3人の育児や家事に完璧を求めすぎて体を壊してしまったそうです。そのような経験から、完璧をもとめない50点家事に着目。
『50点家事 めまぐるしい毎日でも暮らしが回る(正しく暮らすシリーズ)』にて、さまざまな家事にまつわるテクニックやコツを伝授してくれていますよ。
50点家事 めまぐるしい毎日でも暮らしが回る(正しく暮らすシリーズ)
上記で紹介した、無理をせずに50点家事を目指そうという内容が、著者の経験を元に書かれています。
家事と育児に完璧を求めて疲れてしまった人、完璧に出来なくて困っている人は読んでみませんか。等身大に書かれている著者の気持ちに共感できるはず。
気楽に構えて幸せになろう
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家事を100点満点にするのは大変なこと。サチさんの著書で書かれているように、目標を低く50点にすることで、気が楽になるママもいるのではないでしょうか。
人は全てを完璧にこなそうとすると、どこかにしわ寄せができてしまうのです。サチさんも子供のミスにイライラしてしまったと著書にありました。しわ寄せが子供にいくのは避けたいものですね。
そのためにも、目標を難しくない内容で設定して50点家事をめざしましょう。人によっては、50点で厳しいのであれば、40点から出発しても良いのではないか…と著者は思います。自分なりのやり方を模索しながら、過ごしやすい日々を作っていきましょう。