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【医師監修】つらいPMSは漢方で改善できる?あなたの体質に合った漢方で月経前症候群を乗り切ろう

生理前に「イライラする」「何となく体調が悪い」など、PMS(月経前症候群)の症状で悩む方も多いのではないでしょうか。今回はPMS症状の改善が期待できる「漢方」について、漢方を専門に扱うオンライン薬局YOJOの加藤薬剤師が解説します。

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女性が悩む「PMS」とは?

多くの女性が悩んでいるPMS(月経前症候群)。「頭が痛い」、「胸が張る」、「イライラする」、「気分が落ち込む」などの身体的・精神的に不快な症状が生理前から現れ、生理が始まると症状が軽くなるのが特徴です。

PMSは個人差が大きく原因もはっきりしていませんが、女性ホルモンの変動が原因の1つと考えられています。

PMSの症状がつらい時は、無理に我慢をしないことがとても大事です。
症状を和らげるためのお薬があるので、まずは専門家に相談してみてください。

出典元:

PMSに漢方薬が処方される理由

PMSにはピルが処方されるケースもありますが、漢方薬もよく処方されます。

なぜPMSに対して漢方が使用されるかというと、その人の体質や悩んでいる症状に応じてパーソナライズで処方できることが挙げられます。

例えば、体が冷えやすい人もいれば便秘しやすい人もいるなど、体質は人によって大きく異なります。また、冒頭にも書いた通りPMSは「イライラ」「気分の落ち込み」「頭痛」など感じる症状も人それぞれです。

漢方薬はこれらの違いを考慮して「体の冷えがひどくて頭痛がするなら、この漢方薬を使おう」といったように処方が決定されます。

このように、漢方は一人ひとりの症状・体質に合うかどうかをとても重要視しているのです。

出典元:
  • 嶋田豊(監)「漢方薬辞典 改訂版」p12〜17(主婦と生活社,2016)

あなたは何タイプ?

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PMSの原因は複数あります。漢方の世界では、症状に対してそれぞれの体質に合わせた漢方薬が使用されます。自分の症状と照らし合わせて、自分がどのタイプに近いのかチェックしてみましょう。

今回は漢方の世界で代表的な3つのタイプ(体質)をご紹介します。

1、気滞タイプ

  • 頭が重い
  • 喉が詰まっている感じがする
  • おなかが張っている

気滞タイプはストレスなどが原因で「気」の巡りが悪くなっている状態です。「気」とは元気の「気」や気力の「気」で、生活をする上で必要なエネルギーのようなものを指します。

2、血瘀(けつお)タイプ

  • 顔色が悪い
  • 頭痛や肩こりがある
  • 寝つきが悪い

血瘀タイプはストレスや栄養不足、冷えなどによって「血」の巡りが悪くなっている状態です。

3、水滞(すいたい)タイプ

  • 吐き気がする
  • めまい、立ちくらみがある
  • むくみやすい

水滞タイプはリンパ液や消化液、汗、涙をはじめとする体内の水分の流れが悪くなり停滞している状態です。

出典元:
  • 田中良子(監)「薬効別服薬指導マニュアル 第8版」p966〜967(じほう,2015)
  • 嶋田豊(監)「漢方薬辞典 改訂版」p26〜33(主婦と生活社,2016)

漢方薬の購入方法

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漢方薬局

漢方薬局では漢方に関する幅広い知識を持ち、経験豊富な薬剤師が相談に乗ってくれます。漢方薬局では相談料も含むため市販薬を購入するのに比べて料金は高い傾向がありますが、きめ細かなカウンセリングを行った上で、その人の体質に合った漢方を提案してくれます。

病院

漢方薬は病院で処方してもらえるため、近所のお医者さんに「漢方を試してみたい」と相談してみるのも手です。漢方専門医に診察をしてもらいたい場合は、日本東洋医学会のホームページから検索できます。

ドラッグストア

処方せんがなくても気軽に漢方を購入できるのがドラッグストアです。ただし、自分に合った漢方を選ぶのは難しいので、購入前に薬剤師または登録販売者に相談するのがおすすめです。

オンライン薬局

漢方はインターネットでも購入できます。オンライン上の体質診断や薬剤師とのカウンセリングを通して、その人に合った漢方を自宅まで届けてくれます。購入後も体調の変化や薬の飲み合わせについて、LINEや電話を介して薬剤師に相談できるサービスもあります。

漢方薬についてオンラインで専門家に相談する

PMSを改善するために、自分に合ったアプローチを

PMSを改善するためには、自分の症状や体質を正しく把握することが大切です。自己判断せず、まずは専門家に相談してみましょう。

執筆:薬剤師 加藤智之
北里大学薬学部を卒業後、大手ドラッグストアに就職。市販薬や健康食品・サプリメントの相談販売、処方薬の調剤業務に従事。その後、不妊専門クリニックの門前薬局にて、多くの不妊患者へ服薬指導を行った。現在はオンライン薬局YOJOにて、一人ひとりの体質に合わせた漢方薬の提案やサービス開発に従事している。

監修:医師 辻裕介
順天堂大学医学部卒業。ヘルスケア・フィットネスアプリのFiNCで事業開発。順天堂医院にて臨床と研究に従事した後、2018年12月にオンライン薬局「YOJO」を展開する株式会社YOJO Technologies設立。

オンライン薬局YOJO

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出典元一覧

  • 日本産科婦人科学会「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」(http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=13,2020年10月21日最終閲覧)
  • 嶋田豊(監)「漢方薬辞典 改訂版」p12〜17(主婦と生活社,2016)
  • 田中良子(監)「薬効別服薬指導マニュアル 第8版」p966〜967(じほう,2015)
  • 嶋田豊(監)「漢方薬辞典 改訂版」p26〜33(主婦と生活社,2016)

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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