具体的ですぐにできるような目標を一緒に作って、達成させます。
たとえば、「明日の幼稚園への持ち物を寝る前に準備する」という目標であれば、ハンカチ、ティッシュなど、具体的な持ち物チェックリストなどを作って実行させてみましょう。
それが達成できたときには、たくさんほめることと同時に、カレンダーにシールを貼るなどのご褒美を追加してみてください。
シールを集めることに楽しさを覚えながら、目標を達成する喜びも学んでいくことができます。
4.ものごとに集中しやすい環境をつくる
子どもが落ち着きがない原因のひとつには、環境も関係していますので、それを整えてあげることも大切です。
たとえば、保育園の座席ならば、外に注意がそれてしまいがちな窓際の席ではなく先生の隣の席に座らせたり、遊ぶときには今使っているおもちゃ以外は片付け、ひとつのものに集中しやすくさせるといった具合です。
また、何か指示するときは、一つ一つ細かく伝えてあげるよう配慮するのも良いでしょう。
5.危険な行動は毅然(きぜん)とした態度でとめる
ハサミを振り回してしまうなどの危険な行動をとった場合は、きぜんとした態度でその行動を止め、危ないことなのだと注意しましょう。
また、そういった状況を作り出さないためにも、危ないものが子どもの手に届かないようにするなど、大人が気を付けてあげることも大事です。
6.励まし認めて自尊心を高めてあげる
叱られてばかりいる子どもは、成功体験が少ないと感じ「どうせ自分はできない」と、自尊心が低くなりがちです。
このようになってしまうと意欲や自信がなくなり、諦めやすくなる傾向にあるため、できないことがあっても、まずは子どもの努力を認めてその過程を「がんばった」とほめてあげたり、「次はできるからきっと大丈夫」と優しく励ましてあげるようにしましょう。
ときには適度なサポートも加えて、成功体験を作ってあげてください。
集団生活で困ったり、育てにくいと思ったりする場合は相談を
落ち着きがない子どもに対して、正しいと思われる接し方を実践してみたけれどなかなか改善されない場合や、集団生活をしてしばらくたつのに一向に変化がないという場合は、抱え込まずに専門機関に相談してみましょう。
具体的には、かかりつけの医師や保健師、また地区の保健所・保健センターに連絡をします。
保健所では、発達相談の親子教室などもあり、そこで一緒に遊んだり関わったりする中で、子どもの発達を促すのにどうするのがよいのかを学ぶことができますよ。
落ち着きがない子どもへの関わり方を学び実行することで改善に向かえば、ママの心も軽くなり、子どもに対しても余裕を持った気持ちで接することができるようになるでしょう。
また、子どもが成長して落ち着いてきたあとでも役に立つことがきっとあるはずですので、困ったり悩みが尽きないという場合は、思い切って相談してみましょう。
- 名古屋市小児科医会「落ち着きのない子ども」子どもたちの健康のために第3版,118(2013年)
- 足立区障害福祉センター あしすと 幼児発達支援室「AD/HD の子どもを支援する際のポイント」気になる子のQ&A『子育てと保育』 5,5(2009年2月)
2歳で落ち着きがなくても心配しすぎることはない
大切なわが子だからこそ、健康で育ってほしいと願うのはみんな同じ。だからこそ多くのママたちが落ち着きのない子どもに対して心配をし、悩んでいます。
しかし、このころの子どもは落ち着かずに動き回るというのは当たり前です。まずは気長に成長を見守っていきましょう。
また、子どもへの正しい向き合い方にトライしてみてもなかなか変化が感じられず心配が尽きないのならば、周りのママたちと情報交換をしてみるのもおすすめです。
ママたちと気持ちを共有したり、専門機関に頼ったりすることで気持ちが楽になれば、子どもに対してもより優しく接することができるかもしれません。
多くのママがぶつかる壁を一緒に乗り越えていきましょう。










