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監修:児島史篤

「グレーゾーン」とはどんな子?2歳児によくある困りごとを専門家が解説

発達障害の診断は下りないけれど、どこか親から見て育てにくかったり、本人に困った行動が見られたりする…そんな子どものことを「グレーゾーン」と表現することがあります。2歳ごろでは発達の個人差が大きく、わが子がいわゆるグレーゾーンにあたるのか、そうでないか悩むかもしれません。この記事では臨床発達心理士の児島史篤(こじま ふみあつ)さんに、グレーゾーンの子どもについて聞きました。

PIXTA

意外と知らない「グレーゾーン」のこと

子育ての中でふと耳に入ってくる「発達障害」あるいは「グレーゾーン」という言葉。なんとなく「発達に遅れやでこぼこがある子」という意味だと捉えていても、詳しくどんな状態のことを指すのか知らない方もいるかもしれません。

ここからは、臨床発達心理士の児島史篤(こじま ふみあつ)さんに、グレーゾーンの子どもに関する疑問についてお聞きします。

Q1:発達グレーゾーンとは、どういう子のこと?

A1:診断はなくても、平均的な発達より遅れやでこぼこがある子のこと

走る 2歳 PIXTA

児島さん:グレーゾーンの子と定型発達の子の境界線を決めるのは難しいですが、一つの考え方として「発達障害の診断がなくても、発達に遅れやでこぼこがあって、本人や周囲に困りごとがある子」のことを、そのように呼んでいいと思います。

発達の遅れといってもパターンはさまざまで、全体的に遅れている子もいれば、例えば社会性など、特定の部分だけが遅れている子もいます。

Q2:親の育て方によって「グレーゾーン」になることはある?

A2:発達障害そのものは、親の育て方は関係ない

抱っこ 2歳 amana images

児島さん:結論から言うと、発達障害に関していえば、生まれ持ったものなので親の育て方は関係ありません。

ただし、表面に出てくる問題行動(かみつく、引っかく、落ち着きがないなど)は、環境が子どもに合わないために出ていることもあります。これらの行動を減らすには、親の関わり方もとても大切です。

とは言っても、日々問題行動を起こす子どもに対し、親だけで関わり方を工夫して対処するなんて大変ですよね。そんな家族の関わり方を支えるためにも、発達支援が必要です。

Q3:どんな困りごとがあるときに相談してよい?

A3:園などから発達の指摘を受けて不安だったり、子育ての悩みがあったりするとき

2歳 絵本 amana images

児島さん:この時期は親が困りごとを見つけてというより、園や支援センター、健診の場での指摘を受けて、相談にくるケースが多いです。家庭での様子を聞くと、言葉が出ない、トイレトレーニングがうまくいかない、ひどいかんしゃくを起こすことがあるなどの困りごとがよく挙がります。また、夜寝ない、夜中に起きるなど、睡眠の問題を訴える方もいます。

発達の遅れもそうですが、かんしゃくや睡眠の問題は、付き合う親も大変ですよね。相談の場では、困っていることをお聞きしつつ、親子ともに疲れ切らない方法を一緒に考えています。

Q4:発達障害の診断がないのに支援を受ける必要があるの?

A4:困りごとを解消するには、支援を受けるのがよい

2歳 泣く amana images

児島さん:発達障害の診断はなくても、困っていることがあるのなら、支援を受けるのがよいと思います。

2歳ごろの段階では障害名をつける必要はそれほどなく、今、本人や親が困っていることを解消することが大切だと思います。困りごとが減ると親の不安が減りますし、子どもも叱られたり、集団に適応できなかったりする経験が減ります。親子ともに幸せでいるためにも、困りごとは減らしたほうがいいはずですよね。

Q5:困りごとがあるのに支援を受けないと、どんな心配がある?

A5:子どもの自己肯定感が下がり、さらなる困りごとにつながることも

2歳 暗い PIXTA

児島さん:心配なのは、二次障害につながることです。二次障害とは摂食障害やうつ病などのことで、本来は発達障害とは関係がないもの。しかし、障害の傾向があることによる「嫌な経験」が重なると、心の健康が損なわれることがあります。

例えば親が「定型発達の子に追いつくために、厳しくしつけないと」と思い、叱ってばかりいるとします。すると、その子は叱られる嫌な経験ばかり重なることになり、自己肯定感がどんどん下がります。自分はダメな子だと思うのは子どもにとってつらいことです。そんな状況が続いて、二次障害が起きているという相談も実際にあります。

そうならないためにも、親が子どもとの適切な関わり方を知り、子どもは自分を肯定できるような支援の場が必要だと思いますよ。

困りごとを減らす支援を受けよう

2歳 相談 PIXTA

わが子がグレーゾーンかもしれないと不安に思ったり、周囲から指摘を受けたりすると「どうしてこうなったんだろう」「他の子より遅れているなんてかわいそう」と考えてしまうことがあるかもしれません。

しかし、児島さんによれば、どうしてこうなったのかと考えるよりも、今のわが子を見て、苦手なことを減らし、得意なことを増やしてあげることの方が、より良い未来につながるといいます。

親子の困りごとや不安なことはそのままにせず、まずは保健センターなどに相談してみましょう。親だけで問題に対処しようとせず、たくさんの子どもを見てきたプロに頼ることが大きな一歩になるはずです。

記事の監修

株式会社児島教育研究所代表取締役

児島史篤

保育士として活動する中で直面した様々な場面から、より専門的な知識を学びたいとアドラー心理学と出会い、心理学について学び始めたのが最初でした。現在は、自分で保育園を立ち上げ、児童発達支援や保育所等・学童保育等の運営、研修講師や子育て支援やカウンセリング、発達障害支援や保護者支援に力を入れて活動しています。

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