保護者の忙しさは伝わっている
基本的な保育者のスタンスとしては、忙しい保護者の状況、事情はよくわかっていますし「忘れないようにしないと!」という気持ちを持っていただいてることは理解しています。
朝の準備時に忘れ物に気づかれる方の中には「取りに帰ります!」と言ってくれる保護者もいますが、保育園で貸し出しできる物に関しては、お貸ししているので大丈夫。
ただ、忘れてしまうことで代替えがきかないものもあるので、そこは忘れることのないよう気を付けていただけると、子どもたちが安心して園生活を送れると思います。
保護者あるある?よくある忘れ物はこれ
ここからは、保育士から見てよくあると思う忘れ物をご紹介します。
忘れ物をするとドキドキしてしまうかもしれませんが、保育士からしたらあるあるな忘れ物かも。気を付けていただいているのは理解しているので、保育士に忘れてしまったことを一言声をかけていただけたらと思います。
手拭きタオルやハンカチ、コップ
毎日必ず使い、毎日持ち帰る物。習慣化されれば忘れないと思いきや、意外と忘れやすいアイテムですね。
3歳以上の幼児クラスになったら、自分で持つものや毎日使う物は一緒に準備して、ママだけではなく、子どもたち自身が忘れないように意識して習慣にしていくのが大切です。
お仕度ボード等を使用して、視覚で確認しながら準備することで子どもたちもわかりやすいのでおすすめですよ。
週末に持ち帰って忘れやすい物
カラー帽子、布団シーツ、タオルケット、上履き、運動靴。
週末に持ち帰り洗濯してもらうものは、また休み明けに全て持っていかなくてはいけないので、入れ忘れて気付かないことはあるあるだと思います。
おすすめはリストを作って保育園鞄にぶら下げておくこと。そのリストを確認しながら入れていけば、入れ忘れも防げますし、準備物を覚えていない家族もそれを見れば準備できるでしょう。
要注意!子どもが困る忘れ物
園では忘れ物に対応ができるよう、さまざまな物品で貸し出し用を準備している場合があります。
一方、どうしても貸し出しが難しい物や、保護者の同意がないと貸し出しできないこともあります。こうした物品はしっかりと把握して、特に忘れないように気を付けたいですね。子ども自身が、忘れ物が理由で楽しい活動に参加できなかった…という思いをさせないようにしたいですよね。
夏のプール、シャワーのチェック
夏になると各園で汗を流すシャワーやプールが始まります。これに関しては、子どもの健康状態を把握して保護者に同意を得てから行うというのが基本なので、保護者の印や何かしらのチェックがなければ行えない。という決まりの園がほとんどです。楽しみにしていたプールが入れなかった。汗をたくさんかいてベタベタして気持ち悪いけれどシャワーできない。と不快なまま過ごす子もいます。
夏のみの対応なので保護者の方もつい抜けてしまいがちだと思います。忘れないよう、家を出る前のチェック項目として確認するようにしましょう。
また、水着やプールキャップなども貸し出しをしていない園もあります。忘れると入水できなくなることもありますので注意しましょう。
行事で使う物
これに関しても、家庭で用意してもらう物に関しては、おたより、口頭、連絡帳で繰り返しお知らせします。
忘れてしまった子のために予備を作る、用意するなどすることもありますが、「自分だけのもの」「自分のものがいい」などの思いがある子もいます。自分の物を大切に、行事を楽しめるようにしてあげられるといいですね。期日までに必要な物品を用意していただく点についても、ぜひお願いしたいと思います。
保育士目線で、忘れないようにお願いしたい物
ここからは、保育士としてぜひ忘れずにお持ちいただきたいものについてご紹介します。
連絡帳
連絡帳は子どものことを把握するとても大切な情報です。今はアプリなどの連絡帳を使っている園がありますが、紙ベースではないからこそ忘れてしまうこともあるようです。
「あとで送ればいいや」と思っているうちに、会社についてそのまま忘れてしまう…ということがあるのかもしれないと思います。仕事中の保護者に連絡帳を送ってくださいと電話はしないので、保育士は連絡帳の情報がないまま過ごすということになります。
パパやママからの子どもの様子に関する情報はとても重要だと思っています。安全な保育の為に、連絡帳の提出は忘れないようにしましょう。
提出期限のある出欠表やプリント
プリントには提出期限があるものがありますよね。期限が近づくと、提出されていない方への声かけ、連絡帳への記入などをしています。期限が過ぎてから「プリントを無くしてしまった」と言われることもあり、そのときは困ってしまいます。
子どもたちの活動のための大切な書類で、期限もそのために設けられています。期限を守って提出するご協力をしてもらいたいと思っています。
子どもの安心・安全な活動のために、忘れ物に気を付けて
昨今は、保護者の負担を減らすために「手ぶら保育」を導入している園が増えてきています。忘れ物で多い「エプロン」「口拭きタオル」「おむつ」など、園側で全て管理し持ち帰りのないサービスがあるとうれしいですよね。
園としても保護者の方の負担はなるべく少なくと思っていますが、やはりご協力なしには成り立たない活動があるのも事実です。ぜひ今回ご紹介した「忘れないで欲しいもの」だけでも日々チェックしていただき、忘れてしまう回数を減らしていただけたらうれしいなと思います。