保育参観を有意義な時間にするために、保護者にお願いしたいこと
保育参観は、子どもたちも「おうちの人が見にきてくれる」というドキドキした気持ちと、うれしい気持ちでいっぱいです。保護者としても「園でちゃんと行動できているだろうか」「友達とどんなふうに関わっているかな」など、そわそわする気持ちもありますよね。
マナーを守ることで、クラスの雰囲気や、子ども同士、先生と保護者、保護者同士の関わりもより良いものになるので、ポイントをご紹介いたします。
大人同士のおしゃべりは控えめに
保育参観は、子どもの園生活を見てもらう行事です。あくまでも主役は子どもたち。実際に保育参観中、ママ友同士で会話を楽しんでいる姿を見かける事もありました。多少のお話しはいいと思いますが、他の方がその様子をよく思わない場合もあります。
また、子どもたちも集中できず、落ち着かない様子が見られることがあります。子どもたちが集中できるように、お話は控えめにお願いします。
参加型イベントは一緒に楽しんで
一緒にゲームを楽しんだり、クッキングをする園もあると思います。最近は給食を一緒に食べる、前に出て親子で発表するなど、さまざまな取り組みをしている園もあります。そんな時は、子どもと一緒にぜひ思い切り楽しんでください。
ゲームに参加することが恥ずかしかったり、人前に出るのはちょっと…と思うこともあるかもしれません。でも、一緒に楽しんで参加することでその場の空気も明るくなりますし、何より子どもにとって最高の思い出になりますよ。
子どもの頑張りに手を出しすぎず「見守って」
これは、実際に私が経験したことです。
子どもたちが製作する場面を保護者の方に観てもらう参観で、ある女の子・Aちゃんは、自分なりに一生懸命作っていました。周りの子よりほんの少しだけ時間がかかっていますが、保育士としては手を出しません。Aちゃんは少し時間をかければ自分でできますし、ていねいに頑張る姿を保護者の方にも見てほしいと考えていました。
しかし、見ていた保護者の方は、自分の子が周りより少し遅いことが心配で、ついAちゃんのそばまで行って一緒に作り始めてしまいました。
もし「周りに追いついてない」と思っても、保育士なりの考えや意図があって行っていることもあります。必ずサポートしますので、安心してくださいね。気になるときは保育士に一言声をかけていただけると助かります。
家庭では見られない姿を見られる「チャンス」と考えて
保育参観では、普段家庭では見られない姿を見ていただく絶好のチャンスです。集団生活だからできる姿を、そして、友達がいるからこそ頑張っている、その姿を見てもらいたい場面が、保育参観にはあります。その姿を知ることで保護者としても、時々一歩引いてみることができたり、子どもたちにとっても、見てくれてる人がいることは活力になります。
お家の方が見に来てくれていると、甘えたくてなかなか頑張れない…親から離れられない…という場面も多くあります。いつもと異なる環境で子どもたちも大好きなお家の人がいるからこその姿でもあります。そんなときも「もう、みんなが見てる保育参観なんだからしっかりしてよ」と思う必要はありません。いつもと違う環境でいつも通りできることの方が珍しいと思っていて大丈夫です。
保育参観は保護者にとっても、子どもにとっても、特別な行事の一つです。普段見ることができない園での子どもの姿。一瞬一瞬を全力で生きる子どもたち。園生活がより豊かになるように、マナーを守りつつ、楽しく参観できるといいですね。