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「大人が裁判官にならない」保育士が研修で学ぶ、子どものけんかを仲裁するときの注意点

子ども同士がけんかを始めたとき、早く仲直りしてほしくてついつい言ってしまう「ごめんねって言いなさい」「なんでごめんなさいが言えないの!」の言葉。もちろん大人は「ごめんね」が言えたほうがスムーズに仲直りできることを知っていますが、子どもの立場では「ごめんね」が言えないとダメなの?なんて思っていることも。この記事ではこの記事では、保育士・まりこ(@mamababy_cococolor)が、子どもがなかなか「ごめんね」が言えないときの対応方法についてお伝えします。

けんか PIXTA

「ごめんね」を強制してはいけない理由

子どもの性格や考え方によって「ごめんね」という言葉に対するとらえ方はさまざま。そんな中、時々見かけるのが、大人が「ごめんね」を強要するシーンです。大人はその場を丸く収めるために「ごめんね」という言葉を使うのが当たり前のように考えがちですが、子どもは「ごめんね」という言葉を、仲直りのために重要だとは考えていないことも。

「ごめんねと言いなさい」と親に言われたとき、子どもはどうとらえているのでしょうか。

「自分は悪くないから言いたくない」
「自分は悪くなくても、親に怒られるからとりあえず言う」

他にもいろいろな考えを子どもは持っていると思いますが「親に怒られるからごめんねを言う」という考えを子どもが持つのは危険信号です。

なぜかというと、子ども自身が本来の意味で「ごめんね」と思っていないため、これから先も大人の「善悪」に左右されてしまうから。このような理由で、大人が謝ることを強制するのはよくないと私は考えています。

この場合に周りの大人ができることは「子どもの気持ちを言葉にしてあげること」。そうすることで、子どもの心のモヤモヤは解消されます。そして、自然な流れで「ごめんね」という言葉の意味を伝えてあげるとよいでしょう。

また、年齢が小さいうちは「ごめんね」という言葉が、相手への謝罪の気持ちとして必要だとわからないことも。この場合、成長とともに謝るときの言葉の一つが「ごめんね」だと言うことを知っていくので、すぐに言えなくても心配ありません。

どうしたらいい?「ごめんね」に代わる言葉

けんか PIXTA

子ども同士のトラブルの仲介のしかたは「ごめんね」という以外にもいろいろな方法がありますよ。

  • 言葉の代わりに「よしよし」してあげる
  • 「イヤな気持ちになるから、しないでね」って理由を伝える
  • 「こんな時はごめんねっていうんだよ」と教えてあげる

他にも子どもが納得できる方法がある場合は、その方法でOKです。保育士は研修で「仲介するときは裁判官にならない」と学びます。それは「大人の判断基準で裁かない」ということでもあります。

安全面などでどうしてもダメなことは別として、仲直り方法はそれぞれあるし、子どもたちのルールを尊重するためなんですね。ぜひ心の中にこの言葉をとどめてもらえたらうれしいです。

けんかを成長の機会にするために

仲良し PIXTA

子どもにとってのトラブルやけんかは、相手の気持ちを知るチャンス。そのためには「ごめんね」を無理強いせず、理由や相手の気持ちを聞くことが大切です。子どもの気持ちを聞く前に大人が「裁判官」になってしまうと、子どもの成長機会が減ってしまいます。

「けんかは成長の機会」を合い言葉に、子どもたちを見守っていきましょうね。

まりこ(@mamababy_cococolor)のインスタグラム

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