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🔴【第1話から読む】「好きな人ができた」意味深に話す既婚ママ友→相手の正体を知って背筋が凍った日|夫の愛人はママ友
不倫がバレ、妻と不倫相手の夫からの慰謝料請求を受けることになった夫。家族にもついに見放され、孤独になる日が近づいていました。
子どもからも見放された夫
弁護士の先生と誠也さんの協力もあり、私たちは聡とマイに不倫の慰謝料を請求できた。お金が原因で、聡とマイの関係は完全に破綻し、互いを罵り合う末路を迎えたと聞いた。自業自得だ。私の心には、何の痛みもなかった。
慰謝料の請求が確定し、具体的な金額が提示された日、聡は私に謝罪してきた。それは、今までの彼の態度からは想像できないほど、低姿勢で、懇願するような謝罪だった。
「ちかこ、本当に申し訳なかった。俺が悪かった。もう二度としないから、どうか、やり直してくれないか?」
彼の目は潤んでいて、心から反省しているように見えた。でも、私の心は、もう動かなかった。
「今さら、何を言っているの? あなたは、私と子どもたちを、どれだけ苦しめたか分かっているの? あなたが不倫に興じている間、私は毎日、お金の心配をして、子どもたちの笑顔のために必死で頑張ってきた。そんなあなたを、もう信じることはできない」
私の言葉に、聡は俯いた。その場には長男の拓哉もいた。拓哉は夫の謝罪を静かに聞いていたが、ぼそりとこう言った。
「……もう、遅いよ」
拓哉の瞳には、父親への冷たい感情が浮かんでいた。お父さん大好きで、一緒にサッカーの練習をしていた拓哉の笑顔はもうない。聡はこの表情を見て、一体何を思うのだろう。
もう未練はない
その日の夜、子どもたちに離婚について話した。子どもたちは動揺する様子もあったが、私のすっきりとした表情を見て、どうにかついてくる気持ちになってくれたようだった。
「これから、お母さんと新しいお家で、新しい生活を始めるけど、不安なことはない?」
私の問いかけに、子どもたちは首を横に振った。
「お母さんと一緒なら大丈夫」
さくらが笑顔でそう言い、かえでと壮太も頷いた。拓哉も「何かあってもお兄ちゃんがいるから安心しろよ」と下の子たちを励ましてくれた。
その後、私たちは引っ越しをした。大きな荷物は一時的に借りたレンタルスペースに保管して、本格的に住む家が見つかるまでは兄の家に行くことにした。兄の家からなら、子どもたちの学校にも今まで通り通うことができる。
見慣れた家を出た私たちが振り返ることはなかった。
誰もいない家に残され、家族を失った聡は何を思うだろう。大金を失い悲しみも深いだろうが、大切な家族をないがしろにしたあの男に、もう寄り添ってくれる人はいない。
私たちの本当の幸せはこれから
私は、パートを辞め、正社員の仕事を探すことにした。兄はしょっちゅう私や子どもたちの様子をみにきてくれる。
「お母さん、見て! 私、逆上がりできたよ!」
公園で遊ぶさくらが、満面の笑みで私に手を振る。
「そろそろ帰ろうか。今日は正春おじさんとご飯を食べに行くよ」
私の一言で、子どもたちはとてもうれしそうに遊びを切り上げて駆け寄ってきてくれた。
私の人生は、あの日の決断で大きく変わった。あの時、勇気を出して一歩を踏み出さなければ、今も苦しみの底にいたかもしれない。でも、私は選んだ。自分と子どもたちの幸せを。新しい人生は、まだ始まったばかり。でも、私と子どもたちは、もう大丈夫。これからは、自分たちの力で、明るい未来を築いていける。
🔴【第1話から読む】「好きな人ができた」意味深に話す既婚ママ友→相手の正体を知って背筋が凍った日|夫の愛人はママ友
あとがき:新しい人生の始まり
ちかこは夫とママ友への慰謝料請求に成功し、金銭で破綻した不倫関係を冷徹に見届けます。夫の懇願も虚しく、ちかこは子どもたちと共に新たな人生を選び、過去との決別を果たします。未練なく新天地で再出発するちかこの姿は、自らの手で幸せを掴む女性の強さを描き、希望に満ちた結末を迎えます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










