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一人暮らしが心細い中、友人・カナとルームシェアをすることになった主人公・桃子。しかし楽しい日々は、長くは続かなかったのです。
明るい友人、カナ
私は桃子。これは、まだ私が二十代前半だった頃の話です。初めて親元を離れて一人暮らしを始めることになり、期待と同時に、不安でいっぱいでした。そんな私に、たまたま同じ職場だった友人・カナが声をかけてくれたんです。
「ねぇ、桃子。もしよかったら、私とルームシェアしない?」
カナは遠方の出身でもともと一人暮らしをしており、家賃が苦しいという理由からルームシェアを提案してきたのです。カナは、いつも明るくて、誰とでもすぐに打ち解けられるような魅力的な子でした。
正反対の私たちでしたが、ウマがあったのか意気投合するのも早くて。カナからの誘いは、まさに渡りに船。一人暮らしの不安が吹き飛んで、私は二つ返事で「うん!」と答えました。今思えば、あの頃から、私はカナの都合の良さに、少しずつ取り込まれていたのかもしれません。
一緒に住み始めた最初の頃は、何もかもが新鮮で楽しかったです。夜中までお菓子を食べながら恋バナをしたり、休日に一緒にスーパーへ買い出しに行って、安い食材で腕を振るったり。どちらかの仕事が休みの日には、互いに「今日の夜ご飯は何にしようか?」とLINEでやり取りするのも、楽しみの一つでした。一人暮らしだときっと不安でたまらなかったんだろうな、とも考えると私はカナの存在にとても感謝していました。
カナ「今日仕事おわり、何食べたいー?」
私「んー、カレーとかどう?材料買って帰るよ!」
そんな風に、私たちは、まるで本当の姉妹のように仲良く過ごしていました。お互いの悩みを打ち明けたり、時にはくだらないことで大笑いしたり。このころは、カナと出会って、ルームシェアを始めて「本当によかった」と心から思っていました。
だんだんと立ち込める違和感
しかし、そんな楽しい日々の中で違和感も覚えるようになりました。
例えば、家賃や光熱費の支払いです。カナは「ごめん、今月ちょっと厳しいかも」と言って、支払いが遅れがちになることも。そのたびに私が立て替えたり、支払いをしたりしていました。最初は「まあ、友達だし、お互い様かな」と思っていたんです。
でも、カナは支払いを遅らせている間に、新しい洋服や化粧品を堂々と購入。その姿に、なんだか腑に落ちない気持ちになることもありました。そのことをカナに問いただすと「それは前から欲しかったやつで…」と、悪びれる様子もなく笑うだけ。正直このあたりから感性が合わないのかも…とは思っていました。
それでも、カナの屈託のない笑顔を見ると、それ以上は何も言えなくなってしまうんです。私は、このルームシェアが、この友情が壊れてしまうことが怖かったのかもしれません。カナは少しずれている子でしたが、明るくてこちらが元気になるような子でした。彼女との友情は、私にとってかけがえのないものだったのです。
しかしそんな小さな違和感は、時が経つにつれて、次第に大きな亀裂へと変わっていくことになるなんて、この頃の私は知る由もありませんでした―――。
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あとがき:こんな人いますよね…。
友人としては仲良くできても、一緒に暮らすとしたら別問題。そんな人はたくさんいますよね。しかしカナの問題は、ルームシェア上かなり厄介なこと。あなたならこんな違和感を覚えた時、相手にどうアプローチしますか?
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










