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🔴【第1話から読む】親友とのルームシェア、楽しい日々に立ち込め始める“違和感”|自己中友人と縁を切った話
ルーズな友人・カナと決別した主人公・桃子。あれから数年が経ち平穏な日々を過ごしていましたが、そんな彼女のもとに…とんでもない形で、カナがやってくるのでした。
唐突にやってきたかつての親友の手には…
カナとの友情に終止符を打ってから数年。私は三十代に入り、仕事も安定し、生活も落ち着いていました。そんなある休日、突然インターホンが鳴り、玄関先に立っていたのは、カナでした。私は目を疑いました。カナは、手にはベビーカーを押し、抱っこ紐には赤ちゃんを抱いていました。
「久しぶり、桃子」
カナの顔を見た私は戸惑いました。絶縁したはずなのに、どうして。
「少しだけ、お邪魔してもいい?」
カナの表情はいつになく暗く、思い詰めているように見えました。いつもと違う様子に気づいた私は、とりあえず話を聞くことにしたのです。やはりかつての友人でもあるため、このときの表情を見て追い返すことはできませんでした。
「実はね、私離婚したんだ」
部屋の中に座るなり、カナは、そう言って泣き始めました。聞けば、義母とのけんかがきっかけで、夫とも折り合いが悪くなり離婚することになったといいます。
「それでね、今、住むところがなくて……。しばらく、桃子の家に置いてもらえないかな……」
私は、その言葉に、またも言葉を失いました。離婚して住むところがない。だから、昔の親友の家に転がり込もうとしている。また都合がいい存在として扱われたと思いましたが、目の前で泣き崩れるカナと、その腕に抱かれた赤ちゃんの姿を見て、私は断れませんでした。
「……わかった。でも、数週間だけだよ。必ず住む場所を見つけてよね」
私の言葉に、カナは目を輝かせ「ありがとう!本当にありがとう!」と何度も繰り返しました。
再びやってきた限界
こうして、カナと赤ちゃんとの、奇妙な同居生活が始まりました。しかし私は、すぐにこの判断を後悔することとなります。
カナは、以前と何も変わっていませんでした。家事や育児は全て私任せで、赤ちゃんのミルクやおむつ替えさえも私に頼ることも。本人はというと「旦那と義母が厳しくて自分の好きなことができなかったから」と言い、ここぞとばかりにスマホゲームに夢中になることも。
「自分の子はちゃんと見てよ」
私がそう言うと「育児疲れで少し休みたいんだよ、桃子にはわからないだろうけど」と嫌味を言う始末。かつて天真爛漫だったカナは、みる影もなくなっていました。もしかすると育児で本当に疲れているのかも…とは思ったものの、それにしてもひどすぎます。
ある夜、自分勝手な上に約束の期間を過ぎても出ていく気配がないカナに、私はこう告げました。
「出て行って。もう限界」
私は震える声でそう伝えました。カナはまだ私の怒りに気づいていないようで
「やだ、なんでそんな怒ってるの?」
と薄く笑います。
「育児も何もかも私に任せきりで!私のこと召使か何かと思ってるんでしょ!?」
「違うよ、友達だよ!」
「カナにとって友達は都合がいい召使いってことでしょ!」
結局カナは私の迫力に負けたのか、出ていくことに。結局、こちらに住み続けることは諦めて遠方の実家に帰ることにしたようです。私は最後の情けとして、カナの荷物を一緒に空港へ運び…そのままカナとその子供が飛行機に乗るのを見送ることにしました――。
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あとがき:人は簡単には変わらない
いくら数年経ったとはいえ、人はそうそう変わらないと分からされましたね。しかも今度は赤ちゃんまで…展開が読めた時点で追い返すべきだったかもしれません。ただ、子どもと一緒に路頭に迷う友人を追い返せる人はなかなかいないのかもしれません。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










