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🔴【第1話から読む】良きママ友と思っていた彼女に違和感…執着の始まりを感じた瞬間|ママ友に執着された親子
理沙さんのしつこい誘いや詮索に疲れた美咲は、距離を置こうと考え始めました。しかし未読無視後、理沙さんから自宅駐車場の写真が届き、ついに無断で玄関先に現れます。恐ろしい執着心は、今度は子どもにまで向けられて…。
感染症流行がくれた“絶好の口実”
「ママー!みてー!」
「泥団子〜?上手にまん丸にできたね〜!……ほら、美咲さん!陽向くんも上手!」
「えっ、あ、そうですね……」
理沙さんが自宅を訪れたあの日も、そして今も、彼女は終始穏やかに微笑んでいて、私にとってはそれが逆に不気味だった。
結局あの日、彼女は私の家を知り得た理由について
「以前に散歩してた時、たまたま遠くから家に入っていくのを見た」
「今日も散歩で少し寄ってみた」
という言い分で、玄関先で世間話だけして帰って行きました。夫は「穏やかな人だね」と呑気に言っていたけれど、彼女と交流してきた私からしたら、「勝手に自宅を特定して押しかけてくるなんて、普通じゃない……」と怯えていました。私はそれまで、価値観の違いに敏感なだけかもと、理沙さんへの違和感を夫に誤魔化していましたが、抱えきれず思い切って相談してみました。
「そうだったんだ……。ちょっと不安だよね」
「と言うか、かなり不安。怖い。でも、ご近所って言うし、陽向もいきなり遊べなくなったら可哀想だし……」
「ん〜。距離の取り方が難しいね……」
夫と不安を共有できたことは、私にとって大きな前進でしたが、それでも良いとこ取りの解決策は見つかりませんでした。
そんな時、転期が訪れました。感染症の大流行により、外出や集まりの自粛が広く推進されたのです。遊び盛りの陽向には不自由させる状態でしたが、私にとっては理沙さんと距離を取る、絶好の口実でした。感染症流行による自粛ムードが漂う中、それでも理沙さんは遊びの約束を持ちかけてきていました。
「色々調べてみたんだけど、屋外で少人数の集まりなら、感染リスクはかなり抑えられるらしいよ!」
「ずっと篭りっきりも子どもたちに良くないだろうし、少しだけ公園に連れて行かない?」
しつこい程の誘いは相変わらずでしたが、感染症の流行と外出自粛ムードの中でも誘ってくる理沙さんの姿勢が、やはり私には理解し難かった。私は思い切って、断りのメッセージを彼女に送信しました。
「感染症、安心できないし、自粛ムードもあるから当分集まるのはやめましょう。そっとしてたいです」
私にしては珍しい、断定調のメッセージに何かを察したのか、「わかった。落ち着くまでそうしようか」と返信がありました。そしてそれ以降、遊びの誘いはおろか、他のママさんの話などのメッセージが送られてくることもなくなりました。陽向は残念がっていましたが、しばらくぶりの平穏に私は胸を撫で下ろし、旦那も「よかったね」と二人して一息ついていました。
幼稚園帰りの“意外な報告”
理沙さんからの接触や連絡がなくなり、しばらく経ったある日。私は幼稚園バスで降園してきた陽向と手を繋ぎ、自宅までの道を歩いていました。感染症対策で幼稚園でも以前のように活動することは難しいらしく、最近ムスッとしがちだった陽向でしたが、この日はやけに上機嫌でした。鼻歌を歌いながら、繋いだ手を大きく振って、足取りも軽い。そして何か言いたげにしていました。
「何か楽しいことあったの?」
微笑みながら私が尋ねると、陽向は満面の笑みで興奮気味に話しました。
「きょうね〜ようちえんで、たくみくんママにあったの!」
「えっ……」
その瞬間、私は言葉を失い、我が子の久しぶりの嬉しそうな表情すら霞んで見えました。拓海くんはウチとは別の幼稚園に来年入園予定であり、理沙さんがウチの園に来る用事は全くないはずです。なのにどうして……。
無断で撮られた“子どもの写真”
表情を曇らせる私を気にも止めず、さらに陽向は話しました。
「それでね、ようちえんのもんのそばのどんぐりあつめてたら、たくみくんママがきてね。しゃしんとってくれたの!『またあそぼうね〜』っていってた」
その言葉に私は、胸の奥で何かがぎゅっと締め付けられ、息をするのも忘れる感覚に襲われました。
これまで、しつこい遊びの誘いや連絡、無断の来訪などがありましたが「結局は私が我慢すればいい……」そう考えていました。でも、今回は流石に一線を超えています。無断で子どもに会いに行って写真も撮っている。私はこれまでとは比にならないほどの危機感とともに、恐怖を感じました。
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あとがき:平穏の裏で広がる新たな恐怖
感染症の流行は一時的に理沙さんとの距離を置くきっかけになりましたが、関係が断たれたわけではありませんでした。むしろ静けさの裏で、彼女の執着は水面下で続いていたのです。無断で幼稚園に現れ、我が子に直接声をかけ、写真まで撮る。その行動は「ママ友」の範疇を完全に逸脱していました。美咲の心に芽生えたのは、もはや違和感ではなく明確な恐怖。次にどこまで踏み込まれるのか、考えるだけで息苦しさに襲われました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










