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夫・拓也の朝帰りが増え、不安を募らせていた彩乃。信じようと努めるも、彼の口から飛び出したのは「新しい良い人との方が幸せになれる」という衝撃の言葉でした。
夫の朝帰りと募る不安
その日は突然だった。まさか夫が不倫するなんて。しかも、その相手は……。
私、森下彩乃は夫の拓也と2人の子ども、結と陽翔の4人で暮らしている。夫とは19歳から連れ添っていて、2人の子どもは長い不妊治療の末に授かった。私にとって家族は、かけがえのない大切な存在で、夫婦・家族仲ともに良好だと思っていた。
しかし、ある時を境に夫の朝帰りが続くようになった。それまでは飲んでくることはあっても、朝帰りするようなことはなかったし、飲みの頻度だってそう多くなかった。ただ最近になって、「仕事の付き合い」だと言って急に飲みの頻度が週2回になり、いずれも朝帰りとなっていた。妙に嫌な予感がした。
信じたい気持ちと家族の思い出
朝帰りしてきた日、私は夫に尋ねた。
「女ができたんでしょ?」
若い頃から連れ添って、不妊治療にも一緒に取り組んできた。そんな苦楽を共にしてきた夫の不審な行動に、私は大きな不安を抱いていた。気づけば取り乱していて、子どもが寝静まっている早朝のリビングで、咽び泣きながら夫を問い詰めていた。そんな私を目の前にした夫は困った表情をしつつ、穏やかな口調でこう話した。
「家族が1番大事だから、家庭を壊すような事はしないよ。心配しなくて大丈夫」
澱みのない言葉と眼差しに嘘はないように思えて、私は疑ってしまったことを謝った。すると夫は話題を変えて、お盆休みの計画を持ちかけてきた。号泣していた私も、いつしかその相談に前のめりになっていた。
お盆休みに入ると、夫の計画通りに様々なイベントが催された。義姉家族と遊びに行ったり、自宅に保育園のお友達家族を呼んでバーベキューしたり、以前から計画していた娘の誕生日旅行に沖縄にも行った。
この期間、子どもたちが楽しそうにする姿をたくさん目にした。朝帰りによる夫への不信感が過りつつ、子どもたちや家族を楽しませるためにここまでする姿に、私はまた彼を信じようと密かに思いながら、イベントを楽しんだ。
夫からの突然の告白
イベントを終えて帰った翌日に、私は久しぶりに友人たちと会う約束があった。結婚してからというもの、当時の夫が束縛気味だったこともあって友人とはしばらく会えていなかった。だけど今回、ダメ元で夫に相談してみると意外にも快諾された。
「久しぶりだからゆっくり会ってくればいいよ。俺も出かけるから〜」
私は子どもたちを連れて友人たちと会った。懐かしい顔が揃いつつ、その傍らには子どもがいて、ママとしての会話が弾んでは心がほっこりした。久しぶりの再会を喜びつつ、皆が子連れということもあって、その会は17時前には解散となった。
帰宅して子どもを寝かしつけた後、残りの家事も済ませて落ち着いたのが22時頃だった。未だ夫は帰宅せず、連絡も入っていなかったため、「飲みに行ったのー?」と送ってみたけれど、その後何分経っても既読すら付かなかった。23時には痺れを切らして電話をかけるも、応答なし。私は何かあったのではないかという不安と、遅くなるなら連絡の1つくらいしてよという怒りからメッセージを1通送信した。
「遅くなるなら連絡の1つくらい出来るでしょ?家族なんだから心配かけないでよ」
送信後しばらくして「今から帰るよ」と、やっと一言返信が届いた。私は不機嫌をそのままに、夫の帰宅を待たずにベッドで不貞寝した。それからそう経たないうちに、玄関から解錠と車の鍵を置く音が聞こえた。寝室のドアから顔を背けるように寝たフリをする私に、夫が近づいてきて「話がある」と一言だけ呟いた。
仕方なく起き上がり、リビングで向かい合わせで座ると、夫は深くため息を1つ吐いた後に疲れたような声で話し始めた。
「彩乃のことが大事だから言うけど、俺みたいなバカと一緒にいるより、他の良い人を見つけた方が幸せになれるよ」
それは、予想だにしない一言で、私には暗に「別れて欲しい」と聞こえた。昨日までの楽しかった空気が一変、私は驚きのあまり、しばらく言葉を出すことができなかった……。
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あとがき:夫の言葉が残した深い傷
突然の離婚勧告は、彩乃にとって人生を揺るがす出来事でした。子どもたちとの日常を支えに、信じようと努めていた矢先に告げられた夫の言葉は、心に深い傷を残しました。最愛の家族を守りたい気持ちと、裏切られた怒りと絶望。その狭間で揺れる彩乃の物語は、まだ始まったばかりです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










