🔴【第1話から読む】「このままではいけない」DV夫との離婚を考え始めた1児の母|モラハラDV夫からの逃亡
DV被害に遭う親子を救う、シェルターに入居することができたゆうみとかなと。そこではいままでと違い暴力や暴言に怯えることのない、平和な日々を手に入れられました。一方、嫁と息子に逃げられたことに気付いた綾人は絶望し、むなしい人生をおくることにー。
【夫目線】妻と息子に逃げられて
その日の早朝はやけに涼しかったように思う。酔っていたのであまり覚えてはいないけれど。仕事の仲間達と明け方まで飲み歩き、始発で帰宅した。妻・ゆうみには朝帰りと伝えているから問題ないはず。
綾人「…う~い!」
こんな早朝、妻も息子もぐっすりだろうと、のんきに鼻歌を鳴らしながら一度リビングへ入った。冷蔵庫から水を取り出し、一口含む。その水を持ったまま寝室へ向かおうとした時、ダイニングテーブルに紙が置いてあるのに気付いた。
「さようなら。 ゆうみ・かなと」
メモの横に置かれた婚約指輪。それを見た瞬間、俺は慌てて家中を探し回った。いない、どこにもいない。ゆうみとかなとの荷物はきれいにまとめられ、残っていなかった。
逃げられた。
この瞬間、俺は悟った。
正直なところ、妻が俺との結婚生活に不満を抱えていることには気づいていた。俺のキレやすさや子どもへの態度が良くないことも。でも、俺を年下の夫として優しく接してくれていたゆうみだから、何をしても最終的には許されるって思っていたんだ。俺は妻を大事にできなかった。
俺はその日、家族を失ってしまった。
直感的に、もう2人は戻ってこないだろうと思った。
【妻目線】シェルターに入って変わった環境
かなととシェルターに入居してから早数日。普通の生活というものがこんなに幸せなことだとは思いもしませんでした。綾人に怯える日々に慣れてしまっていた自分が、心底怖いです。かなともここを気に入っているようで、施設内にある遊具で遊ぶ姿も生き生きしていてとても楽しそうです。
新しい家を気に入るかは分からないし、女手一つでかなとを育てていくことは容易なことでは無いかもしれませんが、私と息子なら絶対に幸せになれると信じています。
シェルターを紹介してくれた先輩、伊吹も本当によくしてくれます。
伊吹「俺の家の近くのマンション、俺の友達がオーナーなんだ。ゆうみのこと話したら、家賃安くしてくれるって言ってたよ」
私たちは近々、内見にいくつもりです。
夫の態度におびえ、身寄りがない自分にはいく場所もないとあきらめていた私ですが、行動を起こしてみたらこんなに素敵な幸せを手に入れることができました。今悩んでいる人も、ぜひ一歩踏み出してみてほしいと思います。
子どもを思い、幸せになりたいと願うあなたの前に広がる道が、素晴らしいものであるように祈ります。
🔴【第1話から読む】「このままではいけない」DV夫との離婚を考え始めた1児の母|モラハラDV夫からの逃亡
あとがき:主犯も傍観者も同じ立場、加害者に変わりないということ
今回のお話では、年下夫からのモラハラやDVに悩んでいる妻と息子について描かれました。ゆうみとかなとは、無事に綾人から逃げることができ、その後平和に暮らせるようになりましたね。
DVは行政などでも匿名で相談できる窓口があります。一人で悩まず、相談機関を活用するようにしてください。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










