🔴【第1話から読む】マイホームの真向かいに住むママ友、明るさの影に見え隠れする“違和感”|フレネミーママ友
町内会の一件以来、他のママ友との関係がぎくしゃくする中、えりこの言動はだんだんと露骨にまりを陥れるような空気を帯びていました。動機もわからないえりこの謎の行動に、まりは恐怖を感じるようになります。
感じる距離と違和感
町内会のお祭り準備の日以来、近所のママたちとは少し距離を感じる。なんとなくよそよそしい雰囲気のような。そんな中、えりこさんは相変わらず私に優しく接してくれた。
「みんな、ちょっと冷たいよね?お祭りの準備に来られなかったくらいでさ」
そう言って、いつもと変わらない笑顔で「私は味方だよ」とささやく。その言葉を何度か聞くうち、私はゾッとするような感覚を覚えた。もしもこのママ友たちからの孤立すら、えりこさんが仕組んだものだとしたら…と想像してしまうのだ。
公園遊びでのけ者に…
ある日曜日、風太と2人で公園に行くと、ママ友たちが大きなレジャーシートを敷き、みんなでピクニックをしていた。
「こんにちは」
勇気を出して声をかけてみると、その輪の中にえりこさんがいた。
「まりちゃん、どうしたの?今日は忙しいんじゃなかったっけ?」
私はそんな話は一切していない。
「え…特に予定はなかったけど…」
私がそう答えると、えりこさんは他のママ友の方に目を向けた。
「あれ?誰かまりちゃんは忙しそうだから誘うの遠慮しとこって言ってなかったっけ?」
ママたちはみんな気まずそうにしていた。私はいたたまれなくて
「大丈夫です!ちょっとだけ遊ぼうと思っただけなので!」
と言って離れた遊具の方に足早に去った。ピクニックの席から見えない場所で風太を遊ばせていると、えりこさんが速足で駆けてきた。
「まりちゃん、ごめんね嫌な思いさせちゃって…私はまりちゃんも誘いたかったんだけどね、みんなが…」
「大丈夫だよ、気を使ってくれてありがとう」
「私はまりちゃんの味方よ」
少し話して、えりこさんはピクニックに戻っていった。私はこの時すでに、えりこさんが私を誘わないようにしたんだと直感していた。えりこさんはきっと、私を孤立させたい「フレネミー」なんだ。
息子の失敗を言いふらす
それから、私の不幸を願うえりこさんの行動は、さらに巧妙になっていった。 幼稚園の運動会のときのこと。風太はリレーの選手に選ばれて、とてもうれしそうに張り切っていた。しかし当日、風太は転んでしまったのだ。
ゴールをしたあと、えりこさんは、とても大きな声で
「風太く~ん!残念だったね!あれってもしかして、新しい靴?いつもの靴だったら勝てたかもねえ」
と、私に声をかけた。いつもと同じ靴だったけど、周りから見たらそう思わないかもしれない。同じチームの親がサッとこちらを見るのがわかって気まずかった。
えりこさんの根も葉もないことで私を孤立させる作戦に気づいてしまった。全身がゾワッとするのを感じる。こんな人って本当にいるんだ―――。
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あとがき:巧妙な支配
えりこの悪意は、この話でさらにエスカレートします。まりのことを「忙しい」という嘘をつき、まりをママ友グループから遠ざけます。そして、運動会という子どもの晴れ舞台で、わざとらしい言葉でまりと息子を傷つける行為も。
この「フレネミー」という、味方のふりをして相手を不幸に陥れる存在は、現実にもあり得る恐怖です。えりこが持つ二面性と、それに気づいてしまったまりの絶望感が伝わりますね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










