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🔴【第1話から読む】公園で「わが子に謝って!」仲良しママ友と仲介スタンスが違いすぎる|わが子さえ良ければいいママ友
公園でのトラブルが発生。勝也くんから叩かれてしまった息子のナオト。いつもは我が子が叩かれたらすぐ責めるはずのママ友の香は「相手がしつこいからだよね」と謝らせません。
ママ友の子に思わず注意をした
勝也くんが私の息子・ナオトを叩いたのに、香さんは勝手に「もう大丈夫」と済ませてしまった。隣に立つナオトを見れば、まだ痛そうに頭を擦っている。目尻はじんわりと滲んでおり、とても許しているようには見えなかった。
確かに、ブランコの交代を急かしたナオトにも落ち度はあるのかもしれない。でもその前に、まったく譲ろうとしなかった勝也くんは、本当に問題なしと言えるだろうか。それにどうして、香さんが勝手に許してしまうのか…。
私の心の中に、小さな憤りと激しい嫌悪感が広がった。
「ねえ、勝也くんもナオトに謝ろうか?」
気がつけば私は、またブランコに戻ろうとした勝也くんに声をかけていた。
「確かにナオトも急かしたけど、叩いたことに関してはきちんと謝ろう? それで仲直りしようよ」
「え~」
これでも譲歩している。腰をかがめて勝也くんに視線を合わせたが、彼は不満そうに口を尖らせた。
「だって、ナオトがうるさかったから」
7歳だというのに、勝也くんの言い分は幼すぎると感じる。少しの腹立たしさを感じて、私の口調は強くなった。
「それはずっとブランコを代わらなかったせいでもあるよね? 遊具は皆のものだよ。順番に使わなくちゃ」
愕然としたママ友の言葉「そういうの、よくないよ」
「…ちょっと、真理さん!」
香さんが、私と勝也くんの間に入ってきた。
「うちの子が悪いっていうの? 楽しく遊んでいただけなのに!」
やはり、自分の子さえよければいいのだろうか。大声で我が子を庇う香さんに、私は一瞬ひるんでしまう。
「そうじゃなくて…お互い謝って、仲直りをしようって」
「でもさあ、こうやって無理矢理謝らせても、余計嫌な気持ちになるだけじゃん?そういうの、よくないよ」
この言葉を聞いて愕然とした。いつも我が子に被害があると、飛んでいき相手に謝罪要求する人の言葉とは思えない。
(自分の子が叩いた場合は見逃して、謝らせることもしないの?)
あまりのダブルスタンダードに呆けてしまい、私の悪い癖がつい出てしまった。
「えっと…ごめんなさい」
と、すぐに謝ってしまう。香さんは満足したように、鼻から息を出した。
「まあいいよ。ほら勝也もナオトくんも、さっさと遊んできな」
「はーい!」
香さんの声掛けに勝也くんは笑顔で走り出し、ナオトはどうしたらいいのかわからず佇んだ。ふと、裕也くんがナオトに近づき声をかける。
「ナオトくん、砂場に行こ?」
「…うん!」
ナオトと裕也くんが砂場に行き、そのうち勝也くんもそちらへ移動した。またいつものように、仲良く遊び始める3人。
「ほら、謝らなくても元通りじゃん」
「え、ええ…」
勝ち誇ったように言う香さんの笑顔に、いざこざを避けてしまった私の心はえぐられた。
🔴【続きを読む】「これ見て勉強して」ママ友から上から目線のメッセージが…矛盾だらけな子育てスタンスに呆れ|わが子さえ良ければいいママ友#4
あとがき:トラブル対応の違いは、子どもにも悪影響がある
公園の遊具で遊ぶ時に、代わってもらえないのはよくあるトラブルです。しかし今回は、そこから手が出るという行為に発展してしまいました。
これに対し、叩かれた側の親である真理はぐっと耐え、相手の子に「仲直りしよう?」と譲歩しましたが、香は「無理矢理謝らせるのは良くない」と言います。日ごろのスタンスとは真逆のダブルスタンダードになっているのに、気がついてないようです。
思わず謝ってしまった真理ですが、本当に良かったのでしょうか。同じ立場であるはずのママ友同士なのに、徐々にその間に優劣がついていくように思います。そしてそれは、子どもにも悪影響を及ぼす場合があるのです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










