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光代の親切で優しい一面が、直美に関係断絶の決断を躊躇させる。疎遠になれば感情的な嫌悪感を露わにする光代の特性を知る直美は、隣人という鎖に縛られ続けて…。
モンペなママ友との距離感に悩む
光代さんにイライラしながらもお付き合いをやめられないことには理由があった。
光代さんは普段は礼儀正しくて、うちの親が来ているときに遭遇すれば、必ずていねいに挨拶をしてくれるし、私たち家族に気遣いもしてくれる。私が体調を崩した時は、進んで買い出しに行ってくれた。美里も、桃子ママのことは大好きだ。
この前も、美里が熱を出して学校を休んだ時、すぐに連絡くれて、ものすごく心配してくれた。その時の光代さんは、本当に優しいママ友なのだ。だからこそ、関係を疎遠にするっていう選択肢が、どうしても踏み切れない。私は平和主義だから、穏便に済ませたいし。
けれど、光代さんとの付き合いを変えられない理由は、もう一つある。
ママ友との交流がストレス
光代さんは、相手の行動や態度の変化にとても敏感な人。少しでも疎遠にされたと察知すると「私、あの人に嫌われてるみたいなの」って言いだすし、すごい嫌悪感を出すタイプ。そしてその人について、自分が仲良しだと思っている相手に悪く話すし、陰口も言っていることがある。
こんな理由で付き合いを続けるなんて馬鹿らしいとも思うけど、夫はこんな女性同士の面倒くささにも共感してくれる。
「感情的なしこりを残したくないのは当然だよね」
そう。感情的なしこりが残ったらと思うと、どうしても距離を置くための行動ができない。もし関係が悪化したら、毎日の生活が地獄になる。ゴミ出しの時、玄関で会った時、常に気を遣って、顔色を窺って。
最悪の場合、美里が大好きな友達である桃子ちゃんの関係にも影響が出かねない。私は、光代さんの機嫌という、目に見えない鎖に縛られているような気がしていた―――。
合わない人とどう接する?
光代さんは、子ども同士のささいないざこざでさえ「いじめの芽」だと騒ぎ、たかがダンス動画のマネさえ辞めさせろという。私から見れば、それは過干渉。私は、もっと子どもに自由に、のびのびと子育てをしたいタイプだから、やっぱりどうしても合わない。
とはいえ近所付き合いだと思って我慢するか、思い切って距離を置くべきか。私には、その選択をする勇気をまだ持てずにいる。このまま、ずるずると流されてしまうのだろうか。
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あとがき:憎めない親切と、隣人という名の感情的な鎖
光代さんの「憎めない優しさ」は、直美さんが関係を断ち切れない最大の理由でした。親切な光代さんと、過干渉で排他的な光代さん、二つの顔を持つ隣人に直美は戸惑います。特に、疎遠にされたママ友に対する光代さんの行動を知っている直美にとって、「隣人関係の悪化」は、毎日の生活を地獄に変える恐怖です。
この章は、直美が自分の育児方針と平和への願いの間で、動けない「鎖」に縛られている様子を描いています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










