🔴【第1話から読む】「温泉旅行、楽しみ!」→「え?」夫宛てのメッセージで裏切り発覚|夫の不倫旅行先に突撃訪問した話
正勝が不倫旅行に出かけた直後、さゆりは義姉・静香に全てを打ち明ける。静香は弟の裏切りに激怒し、離婚を強く勧めて…。
夫を見送り、頼った相手は
正勝が「友達との旅行に行く」と軽い足取りで家を出たのを、私は静かに見送りました。彼が視界から消えたのを確認してすぐ、私は静香さんに電話しました。抱えきれない感情が、すぐにでも爆発しそうだったからです。
「静香さん、今、時間ありますか…?」
電話口で、もう声を殺して泣くこともできませんでした。静香さんは私の異変をすぐに察知しました。
「さゆりちゃん、何かあったんだね?話聞くからおいで」
私は静香さんの家に行き、涙ながらに全てを話しました。正勝が風俗の女性と不倫をした上、すぐに別れず1か月の猶予を求めたこと、そして、私が知っていると分かっていながら、今日、平然と不倫旅行に行ったこと。
義姉の言葉に心が決まる
全てを話し終えると、静香さんは怒りでテーブルを叩きました。
「正勝、あいつはどういう神経してるの!?」
静香さんの怒りは、私に対する同情というよりも、弟への純粋な憤りでした。
「さゆりちゃん、もうあんな男ダメ。離婚しよう」
静香さんは真っ直ぐに私の目を見て言いました。
「え…でも、子どもたちにとってはパパですし、経済的にも…」
私が弱々しく口にすると、静香さんはさらに強い口調になりました。
「さゆりちゃんはあんな男といてつらくないの?お金はあいつと女から取ればいいし、うちの実家も支援する。責任はしっかり取らせて離れた方が、きっとさゆりちゃんのためになるよ。あんな弟で、本当にごめんね…」
夫がいなくなればいいだけ
静香さんの言葉は、私の心の奥底に沈めていた黒い感情を揺さぶりました。さらに静香さんは続けます。
「縁を切るのはあいつだけ。離婚しても、私もうちの両親もさゆりちゃんの味方だよ。みちるちゃんとみゆちゃんも、一緒に育てていこう。あの男のことは切り捨てていいから」
静香さんの力強い言葉に、私の迷いは消えました。私はただ、自分の気持ちに蓋をしていただけだったのかもしれません。
「静香さん…ありがとうございます。本当は、別れたいって思ってます」
「ならさっそく準備して。温泉まで追いかけよう。いいアイデアがあるから」
なんと、静香さんは夫が今朝出かけたその温泉で、不倫劇の幕を下ろさせようというのです。あまりの行動力に私はびっくりしてしまいました。でも同時に、本当に心強く思ったのです。
🔴【続きを読む】夫の不倫旅行先に“義姉と直撃”→夫と風俗嬢が背負った代償|夫の不倫旅行先に突撃訪問した
あとがき:血縁を超えた絆の力
この物語において、義姉・静香さんはさゆりの救世主です。彼女の「離婚してほしい」というストレートな言葉は、さゆりが自己犠牲から抜け出すための「鉄槌」となりました。「子どもたちのため」という建前で自分の気持ちに蓋をしようとしていたさゆりの心に、「気持ち悪い」という最も本質的な感情を突きつけたのです。義姉が力強く「正勝がいなくなればいいだけの話」と断言したことで、さゆりは義実家との良い関係を失う心配なく、正勝だけを切り離すという選択肢を得ました。血縁を超えた静香さんとの絆が、さゆりの決意を揺るぎないものにしたのです。










