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不倫中の友人から「奥さんがきた…」→トイレに逃げ込んだ“既婚者キラー”の末路|人の夫を奪う友人

あの夜の胸騒ぎは、やはり当たってしまいました。高橋さんの奥さんが由香の目の前に現れ、突きつけた代償は大きなものでした。その先に待っているのは、優しさでも、自由でもなく、冷たい現実でした。『人の夫を奪う友人』第4話をごらんください。

🔴【第1話から読む】「奥さんとは上手くいってないって」優等生の友人が既婚者と“怪しい関係”に|人の夫を奪う友人

既婚者や婚約者がいる相手など、お構いなしに自由時奔放な異性関係を築いてきた由香。夜の世界に呑まれていく友人を、千夏は止めることができずにいました。

店に現れた高橋の妻

PIXTA

あれから数週間後。仕事を終え、自宅でくつろいでいると、スマホの着信音が鳴りました。画面には「由香」の名前。電話を取るか一瞬迷いましたが、私は通話ボタンを押しました。

由香「千夏……大変なの。高橋さんの奥さんが店に来た」
私「……え?」
由香「話があるって言われて。今、トイレに逃げ込んできたけど怖くて......」

嫌な予感は、ついに現実になってしまいました。タクシーに飛び乗り、店へ着くと、中で由香は俯いたまま立ち尽くしていました。その目の前には、高橋さんの妻と思われるスーツ姿の女性。彼女の手には、封筒とスマホが握られていました。

やがて、三人しかいない店内に、怒りを押し殺した声が響きました。

高橋の妻「あなた、主人とどういう関係なの?」
由香「……ただの飲み仲間です」
高橋の妻「飲み仲間が、ホテルに行くの?」

そう言って突き出されたスマホの画面には、由香が投稿した夜景の写真や、メッセージの履歴が映し出されていました。《会いたい》《今日はありがとう》———もう言い逃れの余地はありませんでした。

私「奥さん、少し落ち着いて……」
高橋の妻「あなたは友達?どうして彼女を止めなかったの?」

その言葉に、喉の奥が詰まりました。何度も止めていました。それでも由香は自ら進み続けたのです。

大きな代償

PIXTA

由香は両手で顔を覆い、涙をこぼしました。

由香「本気じゃなかったの。ただ、寂しくて……誰かに優しくされたかっただけなの」
高橋の妻「そんな理由で人の家庭を壊されたらたまらないわ」

冷たい沈黙のあと、高橋さんの妻は封筒を差し出しました。

高橋の妻「慰謝料の請求書です。後日、弁護士からも連絡がいくと思いますので」

高橋さんの妻が店を去ったあと、由香はその場に力なく座り込んでいました。

由香「どうしよう……私、こんなつもりじゃなかったのに」

私はしばらく黙って彼女を見つめ、やがてゆっくりと言葉を絞り出しました。

私「由香、これが現実だよ。あなたが選んだ結果」
由香「でも、私は......」
私「誰かを傷つけた時点で、もう言い訳はできないんだよ」

その声は、自分でも驚くほど冷たいものでした。けれど、今は優しい言葉をかける気には到底なれませんでした。由香は唇を噛み、泣きながら何度も小さくうなずきました。

由香「分かってる……でも、怖い。全部失った気がする」
私「失ったんじゃない。ようやく、自分が何をしてきたかを見たんだよ」

止まることのない由香の涙を、私はただ冷静に見つめていました。その涙が“反省”なのか“恐怖”なのか、私にはまだ分かりませんでした。

🔴【続きを読む】請求されてしまった慰謝料。自分の犯した罪と向き合い、得た本当に大切なもの

あとがき:突きつけられた現実

寂しさを埋めるために誰かを傷つけてしまえば、もう元には戻れません。友達を止めること、そして現実を突きつけること。それは、とても勇気のいる行為ですよね。千夏の言葉は冷たくも正しく、由香の涙はその正しさに触れた証のようでした。由香が見た現実は、痛みを伴いながらも、きっと彼女を変えていく第一歩でした。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】人の夫を奪う友人

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