🔴【第1話から読む】3か月に1回・2週間滞在って普通?→しょっちゅう来る義母がしんどい|子離れできなすぎる義母
マンションに戻った愛子は、勝也に離婚届を差し出します。自身のふるまいが招いた結果に、勝也は驚愕。しかし、時はもう戻りません。愛子は義母の支配を指摘し、今後の人生へと歩みだすのでした。
実家で過ごし、出した答え
実家で数日を過ごし、私は冷静に自分の未来を見つめ直しました。実母の言葉のおかげで、もう迷いはありません。私は陸人の母親として、自分の幸せと平穏を第一に守るべきだ、と。
私は、勝也と義母がいるマンションに戻りました。なんと、義母はまだ滞在していました。私を見るなり、すぐにいつものニコニコ顔に戻りました。
「愛子ちゃん、帰ってきたのね。実家でゆっくりできた? 」
その言葉に、私は何も答えませんでした。義母を無視した私は、まっすぐ寝室へ。そして、勝也を寝室に呼びました。
「勝也、もうお義母さんの味方をするの、やめなくていいよ」
「どういうこと?愛子が母さんに謝罪してくれるの?」
「そんなわけないでしょ。離婚しましょう」
離婚の提案を飲んだはずなのに
彼の顔が、一瞬で凍りつきました。私は、彼の目を真っ直ぐに、冷たく見て言いました。
「だからもう、お母さんのところに帰りなさいよ、1人でね」
彼の目には、長年愛子を見下してきたおごりが一瞬で消え去り、純粋な恐怖が浮かびました。
「…え? 愛子、本気で言ってるのか? そんな、急に…」
「本気。これ、サインして」
私が差し出したのは、事前に実家で書いておいた完璧に記入済みの離婚届でした。私の名前と本籍欄以外は全て埋まっており、あとは勝也のサインと押印だけ。勝也の手は震え、その書類を受け取ることもできません。
「待ってくれ、愛子。俺は、ただ…」
私は淡々と続けました。
「母親への感謝があるのはいいと思う。シングルマザーで苦労してくれたお母さんは大事だもんね。もう私を気にせず、そのままずっとお義母さんだけを大事にして。もう邪魔しませんから」
私はさらに、弁護士の名刺も手渡しました。
「この弁護士さんに今後の手続きは任せてるから。あなたは養育費だけはちゃんと払って。父親としての責任ですから」
勝也は、ただ立ち尽くすことしかできません。私は実家に戻るために必要な荷物をタンスや収納から集め、最後にリビングにいる義母のところへ向かいました。
依存し合う親子を捨てるとき
義母は、寝室のただならぬ空気に気づき、テレビを消して愛子に目をやりました。
「愛子ちゃん、勝也とケンカした?」
義母の言葉には余裕がありません。私は、義母が座るソファの前に立ち、弁護士の名刺をテーブルに置きました。
「お義母さん、勝也さんとは離婚します。私は陸人とこの家を出ますので、勝也さんと今後も仲良くお過ごしください」
「え、愛子ちゃんそれってどういうこと?ねえ、勝也はなんて言ってるの?」
私は、義母をまっすぐ見て言い返します。
「これはお義母さんが望んだことですよね?私を排除しようとしていたこと、全部知ってますから」
愛子の声は冷たく、義母の顔はみるみる青ざめました。
「満足ですか?息子さんが帰ってきて。でもすみません、陸人は連れていきます。私の家族ですから」
言葉を失う義母と、玄関先まで来てもなにも言えない夫。そんな2人を残し、私はすっきりとした気持ちで、陸人と家を出ました。もう後ろを振り返る必要はありません。理不尽な重しから解放され、私には温かい実家に戻るのです。
今後は本当の意味で私を尊重してくれる家族と一緒に、陸人が幸せな人生を歩めるように楽しく暮らしていきたいと思っています。そして陸人が大人になったなら、私は絶対に、しっかり子離れをするつもりです。
🔴【第1話から読む】3か月に1回・2週間滞在って普通?→しょっちゅう来る義母がしんどい|子離れできなすぎる義母
あとがき:支配の終焉と「最高の親子生活」の皮肉
「離婚」を脅しに使っていた勝也は、まさか妻から既成事実として突きつけられるとは予想もしていなかったことでしょう。愛子さんの毅然とした態度は、彼が愛子さんを「我慢する都合の良い妻」として完全に見下していた驕りを打ち砕きましたね。
義母へ向けた皮肉な言葉は、二人の関係性を永遠の依存関係として突き放しました。理不尽から解放された愛子さんの決断は、未来への大きな一歩となりました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










