🔴【第1話から読む】シングルマザーに告白してきた同僚→丁寧に断ったら【地獄】の展開に|職場にいた逆恨み男の末路
ストレスが限界に達し、香苗は長男に声を荒げてしまい自己嫌悪に陥る。病院で軽度の抑うつと診断され、精神的に追い詰められる中でも、生活のため退職を選べない。そんな中、加藤から再度、業務外のドライブの誘いが届いて―――。
ストレスで家庭に悪影響が
「りゅうや、静かにして!ママ、今、頭が痛いの!」
思わず、声を荒げてしまった。長男・りゅうやは、急に怒鳴られたことに驚いて、目を丸くして立ちすくんでいる。その後ろでは、みづきが「うぇっ…」と泣き声を上げ始めた。
「ごめんね、ごめんね、ママ、疲れてるの。ごめん…」
りゅうやを抱きしめながら、私は嗚咽した。仕事のストレスは、とうとう家庭にまで悪影響を及ぼし始めていた。
仕事に行くのが怖い。加藤さんの顔を見るのが嫌だ。何を言われるか、次にどんな陰湿な手を使ってくるのか、その不安で朝起きるたびに胃がキリキリと痛む。
不安で押しつぶされそうになる
病院で診察を受けた結果、軽い抑うつ状態と診断された。今は、処方された精神薬を飲んでいる。だけど、薬を飲んでも、不安は消えない。職場でトイレに駆け込み、誰もいないことを確認して、涙が止まらなくなることが週に何度もあった。
―――どうして、私がこんなに苦しまなきゃいけないの?
頭の中で、その問いがぐるぐると回る。加藤さんの好意を断った私が悪いの?シングルマザーでいることが、こんなにもいけない?子どもたちのためにも、仕事を辞めるわけにはいかない。収入が減ることは即、生活の破綻につながるから。
「りゅうやと、みづきの生活を守らないと…」
養育費は受け取ってはいたが、正直に言って少ない。さまざまな手当てをうけても生活はぎりぎり。つらいからといって休職してしまえば、手当と少ない養育費だけでは、家賃さえ払えないだろう。
だけど、このままではいけないのも分かっていた。ご飯を作る気力も出ず、惣菜で済ませてしまう。心に余裕がないから、子どもたちへの口調も激しくなる。私自身がストレスで壊れたら、子どもたちを一番苦しめることになる。
そんな心の葛藤を抱えていた時、加藤さんは、さらに私を追い詰めるような行動に出た。
追い打ちをかけるようなしつこい同僚
ある夜、加藤さんからまたLINEが届いた。珍しく機嫌が良さそうだった。
「宮田さん、気分転換にドライブだけならどう?本当に、ちょっとの時間でいいからさ!」
頭に血が上るのを感じた。職場であんなうわさを流して嫌がらせしておいて「これで断れないだろ?」ってこと―――?私は今回ばかりはきっぱりとお断りしようと思った。
「加藤さん、前回もお伝えしましたが、私はそういう関係になるつもりはありません。それに、子どもたちがいるので、業務外でお会いすることはできませんので」
冷静さを保ちつつ、きっぱりと拒否の意思を伝えた。嫌われたっていい。これで執着されなくなるならば。しかしその期待は、翌日の職場で、粉々に砕かれる―――。
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あとがき:壊れていく心の叫びと闘う決意
香苗の苦しみが、とうとう家庭にまで影響を及ぼし始める描写は、読者の胸を締め付けます。「仕事のストレスで子どもに優しくできない」という現実は、シングルマザーにとって最もつらい瞬間です。抑うつ状態と診断されても、経済的な理由から「休職・退職」という選択肢が取れない状況が、彼女をさらに追い詰めます。
しかし、加藤からの度重なる業務外の誘いは、最後の防衛線を破りました。「これ以上、彼の言いなりになって、私自身が壊れるわけにはいかない」という決意は、被害者から闘う者への転換点となります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










