🔴【第1話から読む】エリート銀行員の弟に“借金700万円”→理由は不明…不穏な事態に|弟の嫁が借金700万円作った話
まいこの不倫相手から「騙された金を返せ」と脅迫が届き、義人は両親にさらなる泣きつきを見せる。母も情に流されそうになるが、独身の由紀を蔑むまいこの態度に、由紀は家族を守るため立ち上がる決意を固める。
義妹はキャバクラ嬢?
「不倫……? キャバクラ……?」
母は放心状態です。 しかし、まいこさんは謝るどころか、開き直ったような態度でこう釈明します。
「だって、お金が足りないんですよ。銀行員って言っても、義人さんの給料だけじゃ私の好きなものなんて買えませんよ。子どもの費用もありますし。だから夜の店で効率よく稼ごうと思っただけです。不倫だって言うけど、相手が勝手に独身だと信じて貢いできただけなんですよ」
なんて人だろう。私は怒りで全身が震えるのを感じました。
不倫相手に脅迫されていた義妹
「でも、その相手にバレて困ってるんだろ?」
父の低い声が響きました。
「あ……はい。相手は本気で独身だと信じてたんで、既婚者だとバレて激怒されちゃって。貢いだ60万を返せって。家族も子どもも調べ上げて、痛い目見せるって言われてて…」
まいこさんの言葉に、私は背筋が凍りました。
「脅迫されてるってこと……?」
私が質問すると、弟が割って入りました。
「今、弁護士さんにも相談中なんだけど、とにかく解決金を渡して穏便に済ませるしかなさそうで…。父さん、こんな話で失望させてごめん。本当に今回限りにするから、借金700万と解決金の60万、なんとかならないかな…お願いします…」
義人は父の足元に縋り付いて泣き始めました。まいこさんも一応頭は下げましたが、全然反省しているようには見えません。
「もし孫になにかあったら大変…。ねえ、お父さん、今回だけなら…ね?」
母までが、涙しながらまた立て替えをしようとし始めてしまいました。
謝らない義妹
「待って」
不穏な話の流れを感じて、私は思わず声をあげました。
「お父さん、お母さん、目を覚まして! まいこさん、絶対反省してないよね?今回だけなんて、絶対信用ならないよ」
「お義姉さんには関係ないですよね?お義姉さんは独身だし実家住みじゃ、子持ちでローン返済してる私たちのことなんて、わからないと思いますけど?」
まいこさんの鋭い言葉が私を刺しました。
「そんなことない。あなたたちが奪おうとしているお金は、お父さんとお母さんのために家族でコツコツ貯めてきた老後資金だよ。あなたたちの不始末を解決するためのお金じゃない」
私は、この異常な状況をどうにかしなければならないと決意しました。このままでは、両親まで破滅してしまうと感じ取ったのです。結局その日は話が決裂し、弟夫婦は一度帰ることになりました。
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あとがき:家族の定義と本当の優しさ
物語の転換点です。まいこの放った「独身で気楽な人にはわからない」という言葉は、由紀の怒りに火をつける決定打となりました。窮地に陥った際、人は本性が出ます。家族の危機をダシにして老後資金を狙う卑劣さを描きつつ、それに抗う由紀の強さを際立たせました。単なる「家族の揉め事」が「人生を懸けた防衛戦」へと昇華する回です。親の愛情が「毒」に変わる寸前で、由紀がどう踏み止まらせるかに注力しました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










