🔴【第1話から読む】エリート銀行員の弟に“借金700万円”→理由は不明…不穏な事態に|弟の嫁が借金700万円作った話
状況を整理した由紀は、両親に1円も出さないよう説得し、弟夫婦に「離婚」を突きつける。まいこの負債を切り分け、義人が親権を持つべきだと断言。父も娘の言葉に目を覚まし、最後の手助けとして突き放す決断を下す。
義妹の勝手にはさせない!
翌日、私は1人で動きました。義人が相談しているという弁護士に連絡を取り、状況を整理しました。
そして、不倫相手という人物についても、弟に聞きながら調べを進めました。 どうやら相手も相当な怒り心頭のようですが、弁護士を通せば法的に対処できそうです。何より一番の問題は、弟夫婦の関係性が崩壊していることです。
私は、両親と弟夫婦を再び一堂に集めました。
「お父さん、お母さん。改めて言うね。お金は1円も出しちゃダメ。これは、義人とまいこさん2人が自分たちで蒔いた種よ」
「でも、由紀。脅迫されてるっていうし……」
心配そうな母を制して、私は義人とまいこさんを真っ直ぐに見据えました。
「義人は銀行員として、お金の重みを知っているはずだよね。そんなに簡単には出せないよ。それにまいこさんは、これからも義人と夫婦としてやっていこうという気持ちがあるの?」
離婚を提案
2人は黙り込みました。というより、お互いに憎しみを込めた視線をぶつけ合っています。その様子を見て、私ははっきり言いました。
「ねえ、離婚したらいいんじゃない?」
私の言葉に、リビングが静まり返りました。
「離婚して、財産分与して、借金もしっかり夫婦それぞれの責任に合わせて切り分けるの。そして義人は、まいこさんに対して慰謝料を請求できるでしょ?そのお金で借金を返せばいいじゃない」
「離婚なんて……! 子どもはどうするつもり?」
まいこさんは今さら子どもの話を始めました。自分が裏切り行為をしてきたくせに、あまりにも自分勝手です。
「子どもたちの親権は、義人が持つべき。不倫して家庭を壊したまいこさんには無理だよ。もちろん慰謝料と養育費の責任は取ってね」
弟夫婦に必要なもの
私はさらに言葉を続けました。
「お父さん、お母さん。2人に今必要なのはお金じゃなくて、きちんと責任を取ることだよ。このまま肩代わりしちゃったら。まいこさんはまた同じことを繰り返すし、義人も一生彼女に振り回される。それが一番の不幸だと思わない?」
私の言葉に、父が深く頷きました。
「……そうだな。由紀の言う通り。義人、お金は出さない。自分たちで解決しなさい」
この言葉で観念したのか、2人はさらに食い下がることはなく帰っていきました。離婚するかどうかの判断は2人にゆだねることにして、私はこれ以上何も言わずに見送りました。
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あとがき:断ち切る勇気、守るための牙
感情論で泣き落とそうとする弟夫婦に対し、法的な解決策と論理的な正論で立ち向かう由紀。「離婚」という厳しい提案は、一見冷酷ですが、共依存から抜け出す唯一の道です。
身内に刃を向ける苦しみを超えて、両親の老後と子どもたちの未来を最優先する由紀の言葉には愛を感じますね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










