🔴【第1話から読む】エリート銀行員の弟に“借金700万円”→理由は不明…不穏な事態に|弟の嫁が借金700万円作った話
離婚が成立し、義人は実家で育児と借金返済に励む日々を送る。一方、まいこは自業自得の報いを受け、苦境に立たされていた。由紀は嵐の去った家で、自分の人生と新しい未来を見据えて一歩を踏み出し始める。
怒涛の日々
それからの展開は、嵐のようでした。私の説得にようやく目が覚めたのか、父が毅然とした態度を貫いたことで、弟夫婦の「甘え」は断ち切られました。
最初こそまいこさんから「お金を出してくれないなら子どもを連れて逃げる」などの連絡もありましたが「あなたの不倫の証拠も、キャバクラでの勤務実態も全部押さえたからね?そういう行動はすればするほど損だと思うよ」と私が冷徹に告げると、諦めたようです。
離婚を決意した弟夫婦
結局、2人はもろもろの話し合いの末に離婚しました。 義人は子ども2人の親権を持ち、実家に戻ってきました。銀行の仕事は続けつつ、平日は母の助けを借りて育児に奔走しています。
借金については、私が最初に考えた通り「個人再生」の手続きを取りました。幸い、銀行の仕事に直接的な影響が出ない形で進めることができ、減額された分を月々必死に返しています。
「姉貴……あの時はごめん。僕、本当に甘えてた」
ある夜、義人がポツリと言いました。
「いいよ。これからは、子どもたちのためにしっかり働きな」
「うん。……まいこは、大変みたいだよ。不倫相手との示談金や慰謝料、それに自分の分の借金……。看護師には復帰したみたいだけど」
正論をぶつける「愛」
噂では、まいこさんは不倫相手とのイザコザが職場にも知れ渡り、居心地が悪くなって転々としているそうです。自業自得、と言ってしまえばそれまでですが、彼女もまた、自分の過ちに向き合うための長いトンネルの中にいるのでしょう。
両親は、守り抜いた老後資金で、今は孫たちの成長を何よりの楽しみにしています。 「由紀がいてくれてよかった」 母にそう言われるたび、あの時、鬼になって正論をぶつけて良かったと心から思います。
家族って、ただ優しいだけじゃダメなんです。 時には厳しい現実を突きつけ、泥沼から引きずり出してでも、正しい道を歩ませる。それが本当の「愛」なのだと、今はわかります。
私の通帳には、私自身の結婚資金がまだ手付かずで残っています。 「さて、次は私の番かな」 私は少しだけ前向きな気持ちで、新しい明日へと踏み出しました。
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あとがき:雨降って地固まる、再生の朝
最終話は、破壊の後の「再生」がテーマです。まいこへの報復をゴールにするのではなく、残された家族がいかにして尊厳を取り戻すかに焦点を当てています。由紀が自分の結婚資金を守り抜き、前向きに自分の人生を考え始めるラストは、読者に爽快感と希望を与えます。
「家族とは甘やかすだけではない」という由紀の穏やかな決意には学ばされます。泥沼を乗り越えた彼女には、きっと光り輝く未来が待っているはずです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










