ある日、私は初めて里奈にSNSアカウントを教えてもらい、何気なく閲覧してみることにした。彼女は、私たちと会っていないときの様子を、写真や動画で頻繁に投稿していた。そこには、私が知っている里奈とは少し違う顔があった。
深夜の繁華街で、大勢の友人と酒を飲み、楽しそうにはしゃぐ姿。派手なメイクで、普段は見せないような表情を浮かべていた。私は、その投稿を見て、胸の奥で小さなモヤモヤが湧き上がるのを感じた。
彼女が好んでお酒を飲むこと自体は知っていた。キャンプでもよくビールをおいしそうに飲んでいたし、ランチでも「1杯だけなら」とワインを注文するときもあった。でも、そんなに深酒をしていたわけでもないし、酔っぱらう様子もなかった。
しかし、深夜に遊ぶ彼女は違うらしい。泥酔して、SNSに「記憶がない!」と投稿していた。そんな姿を目の当たりにすると「母親としてどうなの」という思いが頭をよぎった。私の性格上、子どもを置いて深夜まで出歩く母というのがちょっと想像できなかったのだ。
もちろん、パパが家で子どもを見てくれているなら、母親の行動は自由なのだと頭ではわかる。でも、私の価値観では受け入れられなかったのだ。 ※1
ママ友の”本当の姿”を知った瞬間…
自分とは真逆の、明るく奔放な性格のママ友・里奈と仲良くしていた主人公。家族ぐるみでバーベキューに行くこともあるほど、仲が深まります。
ですが、里奈のSNSを教えてもらい閲覧したところ、「今まで知らなかった里奈の顔」を知ることとなったのです。真面目な主人公にとって、里奈の行動は受け入れられないものでした。
しかし、それでも今のママ友コミュニティを壊したくないと考えた主人公は、自分の気持ちを押し殺し、里奈との関係を続けます。
モヤモヤの限界?いつもの会話で…
ある日のランチ。いつものように、里奈と私、そして何人かのママ友が集まっていた。和気あいあいとした雰囲気の中、里奈は最近のできごとを語り始めた。
「聞いてよー、この前さ、友達と飲んでたら帰るつもりが朝までコースになっちゃって!起きたら全然知らない公園にいたの!
旦那も寝坊しちゃったから子どもたち幼稚園休まなきゃいけなくなってさ~やらかしたって感じ」
里奈は、それをまるで面白いエピソードのように、楽しそうに話す。周りのママ友たちは、驚きながらも笑っていた。しかし、私の心は、その言葉を聞いて一気に冷えていった。 ※2
ママ友・里奈の話を、主人公は受け入れることができなくなってしまいました。里奈に対する気持ちが一気に冷えてしまった主人公は、このあとタブーを犯します…。
【禁断の正論】ついに言ってしまった…
「里奈って、本当にそういうの好きだよね」
私の声は、気づけば少し低くなっていた。里奈は、私の言葉に気づかず「まあね、楽しいの好きだし」と屈託なく笑った。その笑顔が、私にはとてつもなく幼稚に見えた。
「でもさ、親としてどうなの?深夜まで飲み歩いて記憶なくしたり、幼稚園休ませたりってさ、ちょっとおかしくない?」
私の言葉に、その場の空気が凍りついた。里奈の笑顔が消え、周りのママ友たちも戸惑って沈黙した。里奈は、少し怒ったような顔で私を見た。
「え、なんで急に真面目ぶってんの?私だっていつも帰ってないわけじゃないよ、子どもが寝てる間に遊んでるだけじゃん」
彼女の声には、明らかに不快感がにじみ出ていた。しかし、私はもう引き下がれなかった。
「でもしょっちゅう『記憶がない』ってSNSにあげてるじゃん。正直見てていい気分じゃなかった。親だったらもう少し子どもと過ごす時間の方を大事にしたらいいんじゃないの?」
言ってしまった。一瞬「これは私の価値観だから押し付けるべきじゃない」という理性が頭に浮かんだけれど、もう制御できなかった。
里奈は、私を睨みつけ、席を立った。「もういい」と言い残し、彼女は代金を置いて足早にランチの場を去っていった。その場に残されたのは、他のママ友との気まずい沈黙と、私の胸に広がる後悔の念だけだった。
ママ友とのお付き合いでおそらく3本の指に入るであろうタブー「相手の子育ての否定」「お説教」を、私は犯してしまったのだ。 ※3
ママ友に対して、タブーを犯してしまった主人公。相手の子育てを否定し、お説教する行為は「余計なお世話」ですね。後悔を感じた主人公ですが、時すでに遅し…。里奈との関係は、一気に冷え込みます。
他人の価値観を否定し、正そうと口出ししても、何もいいことはありませんね。価値観が違うママ友と、ムリに付き合う必要もありません。
もしも、ママ友と「合わない」と感じたら…。気持ちが爆発し、相手を傷つけてしまう前に、そっと距離をおくことが必要です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










