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🔴【第1話から読む】逃げられない30分の説教。自治会長の「育児論」が、平穏な主婦の日常を壊す
浴室までのぞく美代子の異常性に、聡子は家の中でもおびえるように。さらに、ゴミ出しの際、娘を強引にうばわれる。抗議をするも、「過保護」とののしる美代子に、限界を感じた聡子。帰宅した夫・信也にすべてをうちあけ…。
入浴中に突然、声をかけられた
Ⓒママリ/画像の生成にAIを活用しています
「りんちゃあん!ママにしっかり洗ってもらうのよお」
浴室の小窓の外から、聞こえる美代子さんの声。
アパートの1階にある、わが家の浴室は、共用通路に面しています。そこにわざわざ立って、娘に声をかけているのです。
「えっ…美代子さん?」
私が叫ぶと、外で笑い声がしました。
「あらあ、聞こえてたあ?声がしたからついね。じゃあ、上がったら顔を見せにきなさいよ!」
パタパタと立ち去る足音。私はふるえる手で、りんを抱き上げました。
「ごめんね、りん。こわいよね……」
1歳の娘には、何が起きているか分からないかもしれませんが、私の動揺は伝わっているようです。りんは不安そうに私の顔を見つめていました。
泣きさけぶわが子の姿に涙があふれる
ベランダに洗濯物を干せば、匂いまで嗅いで「柔軟剤は赤ちゃんに良くない」と説教され、夕方に買い出しから戻れば「遅すぎる、生活リズムが乱れる」と叱られる。
一番つらいのは、りんが「人見知り」で泣いているのに、それをムシして引きはなそうとうすることです。 ある日、ゴミ出しのため、少しだけ外に出たとき、不運にも美代子さんにつかまりました。
「おいで!りんちゃん!」
美代子さんが強引に手をのばします。りんは「ギャアア!」と火がついたように泣きさけび、私の服をつかんではなしません。
「あらあら。はい、おばちゃんですよ〜」
美代子さんは、ゆびを一本ずつはがすようにして、ムリやり りんを抱きかかえました。そして、わざとりんの体を反転させ、私が見えないように抱きすくめたのです。
「よしよし、ママがいなくても大丈夫よ。おばちゃんがいるからね」
泣きわめき、顔をまっ赤にして暴れる娘…。その姿を見ているのが耐えられなくて、私は涙があふれてきました。
耐え切れず夫に相談
「返してください……!娘がいやがってます!」
「いやがってるんじゃないの、これは甘え。こうやって泣かせたままでも、突き放す勇気が必要なのよ?聡子さん、あなた過保護すぎるわよ」
何を言ってもムダでした。
彼女の中では、私の言葉は、すべて「未熟な親の言い訳」として変換されてしまうのです。
その夜、帰宅した信也に、私は泣きながらすべてを話しました。
「もう限界なの。お向かいの美代子さん…。お風呂の外からも声をかけてくるし、りんをむりやりうばっていくの……。私、このままじゃおかしくなっちゃう」
信也はおどろいた顔で私の肩を抱きました。
「そこまで…。ごめん、もっと早く気づくべきだった」
でも、相手は自治会長。これからもこの場所に住み続ける以上、角を立てるわけにはいきません。
私たちは、どうすればこの地獄からぬけ出せるのか…必死に解決策を探しました。
🔴【続きを読む】「2人でデートしなさい」娘を奪いに来たお向かいさん。限界の妻を救う、夫の反撃
あとがき:母親の涙と、うばわれた尊厳
泣きさけぶわが子を、ムリやり引きはなされる苦痛は、母親にとって身を切られるような思いです。
美代子の「突き放す勇気が必要」という言葉は、一見、教育論のようですが、母子の愛着関係をムシした、身勝手な支配欲に過ぎません。一人で耐え続けてきた聡子。ようやく、夫に心の内を吐露できたシーンに、希望を持てた読者も多いのではないでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










