3歳の息子・充と夫・修平とくらす、友梨佳。ささいな口論から感情が爆発し、警察を呼ばれるほどの大げんかに発展する。別々のパトカーで連行される、最悪の夜を迎えるが…。
ごく普通の家庭だった…
「もう一度だけ…最初から、話し合えないかな」
かがみにうつる自分の顔を見て、私は力なくつぶやいた。額には、うっすらと青いアザができている。
私は友梨佳(32歳)、一児の母だ。34歳の夫・修平と、やんちゃざかりでかわいい3歳の息子・充との3人ぐらしだ。どこにでもある、ごく普通のしあわせな家庭のはずだった…。
私の性格は、どちらかといえば白黒はっきりつけたいタイプ。対する修平は、普段はおだやかだが、一度、感情が昂ると、言葉よりも先に手が出てしまう未熟な部分があった。
もちろん、私の方も気がつよいので、口論になれば、一歩も引かずに言い返してしまう。
警察沙汰の夫婦げんかをしてしまった
4日前の夜…。 ささいな価値観のズレから始まった言いあらそいは、瞬く間に大げんかに発展した。
「お前がそうやって煽るからだろ!」
「煽るようなことをしてるのは、修平の方じゃない!」
感情が沸点を超えた瞬間、おたがいに手が出てしまった。
もみ合いになり、物がこわれる音…そして、充の泣き声。気づいた時には、近隣からの通報で、警察が玄関先に立っていた。
パトカーの赤い灯が、夜の住宅街をぶきみに照らす中、私たちは別々のパトカーにのせられた。
「奥さん…ケガはないですか? 少しおちついてお話ししましょう」
警察官のやさしい声が、かえって私の心をナイフのように抉る。
「……すみません。ごめいわくをおかけして」
警察官に付き添われ、私は実家へ。修平は、そのまま署で事情聴取をうけることになった。
2人は再構築を選択
翌朝、実家のリビングで、私は母と向かい合った。
「友梨佳…少しはおちついた?充は奥の部屋で寝てるわ」
母の声はしずかでしたが、その瞳にはかくしきれない、悲しみと怒りが宿っていた。
「お母さん、私……。修平と話し合ってみる。さっきメッセージがきてて、修平もすごく反省している。電話でもいいから、話し合いたいってきていたの。また、一からやり直したい。おたがいにどこがわるかったか、きちんと話し合って…次は、絶対にこうならないって約束しようと思う」
「手を出されたのよ? それでもいいの?」
「私も手を出したわ。おたがいさまなの。でも、充のために、もう一度だけがんばってみたい」
こうして、修平と電話で、これまでのことと今後のことを、とことん話しあった。そして、「やり直そう」という結論がでたのだ。
しかし、私たちの「やり直したい」というねがいを、真っ向から否定したのは、意外な人物たちだった。
それは、修平の両親…つまり、「義実家」の人々だったのだ。
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あとがき:夫婦のボタンのかけちがい
「うちはだいじょうぶ」と思っていても、育児や仕事のストレスがかさなると、夫婦のボタンはかけちがいやすくなるものですよね。
友梨佳の「白黒はっきりさせたい」という気持ちも、修平の未熟さも、どこか身近に感じて胸がいたみます。パトカーの赤い光が照らしたのは、かくしていた夫婦のゆがみ。ここからどう立て直していくのか…友梨佳の強さを信じたくなりますね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










