🔴【第1話から読む】「些細な口論で…」夫と別々のパトカーで連行された、最悪の夜の真相
ふたたび3人での生活が始まる。「アンガーマネジメント」を学び、誠実に家族に向き合う日々…。義実家とは疎遠になったが、「世間体」よりも大切な「家族の絆」を、一から築き直していく。
別居も解除し、日常を取り戻す
私たちは、ふたたび同じ屋根の下でくらしはじめた。家の中は、以前よりもずっとしずかだ。
でも、それはひえ切ったしずけさではなく、おたがいに言葉を慎重にえらび、相手を思いやろうとする「努力」がもたらす「しずけさ」だった。
「充…パパだよ。さびしかったよね」
帰宅した修平に抱き上げられ、充ははじけるような笑顔を見せた。
その笑顔を守ることが、私たちの最優先事項。今回のできごとは、それを再確認するための代償だった。
私たちは離婚をせずに、再構築をえらんだ。 カウンセリングに通い、アンガーマネジメントを学んだ。どろくさい努力の毎日。
そして、私たちは「誓約書」を作成した。
「暴力をふるわないこと。もし、暴力をふるった場合、警察に被害届を提出する」
その「誓約書」は、おたがいにとって誠意の証…そして、自分を律するための「お守り」なのだ。
その後の義実家との関係
一方で、義実家との関係は劇的に変わった。
「友梨佳、母さんから連絡あった?」
「まったく。充の誕生日のお祝いも、今年は現金がおくられてきただけ」
義母はあの日以来、私たちに対しておどろくほどドライになった。
息子(修平)に対しても、どこか他人行儀だ。おそらく、「いつか何かをしでかすかもしれない息子」を、心のどこかで切りすてたのだろう。
でも、それでいい。今回の騒動で、私は義母の本心を垣間見た。
彼女が愛していたのは「息子」ではなく、「問題を起こさない、優秀な息子を持っている自分」だったのだ。そんな歪な愛にふりまわされる必要はない。
大きな失敗から得た、夫婦の絆
「お母さん、今日は充を公園に連れて行ってくれてありがとう」
私の母は、あいかわらず忙しくうごき回っている。
「いいのよ。あんたたちが決めたことだもの。でもね、修平さん。次はないわよ?」
「はい。一生かけて償います」
母のきびしい言葉に、修平はまっすぐな目で答えた。
「世間体」なんていうもののために、大切な家族をこわすところだった。警察沙汰になったことは、決してほめられたことではない。社会的には最低の夫婦かもしれない。
けれど、本当に自分たちを愛してくれているのはだれか…そして、「守るべきものは何か」を見極めることができた。
「修平、明日、3人で買い物に行かない?」
「いいね。充にあたらしいクツをえらぼうか」
義実家とは適度な距離をおき、私たちは私たちの家族を、ここらからまた築いていく。
🔴【第1話から読む】「些細な口論で…」夫と別々のパトカーで連行された、最悪の夜の真相
あとがき:傷跡さえも、絆の証に変えて
「ハッピーエンド」と言い切るには、少し苦い結末かもしれません。でも、これがリアルな「家族の再生」ではないでしょうか。
義実家からのドライな対応を、「それでいい」と言い切る友梨佳のいさぎよさに救われます。一度、こわれたものは元どおりにはならないけれど、金継ぎのように、傷を抱えたまま、つよくうつくしくなることもある…。あたらしいクツを履いた充くんと歩き出す、3人の未来がおだやかであることをねがいます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










