付き合いをやめて距離を置く決意をする。誘いを断り自分たちのペースを取り戻しかけたころ、保育園の集まりで再会の日が訪れる。
夫にこれまでのことを報告
その日の夜、私は仕事から帰宅した夫のハジメに、これまで溜め込んできた思いをすべて吐き出しました。
「……っていうことがあって。最近、会うたびに『そうちゃん無理』って言われるの。私の前だけじゃなくて、壮一に直接言ったりもするんだよ」
ハジメは夕飯を食べる手を止め、真剣な表情で私の話を聞いてくれました。彼は普段、穏やかで滅多に怒らない人ですが、話を聞き終えると、低く落ち着いた声でこう言いました。
「それは、いくらなんでも失礼すぎるな。冴香、よく今まで我慢してたね」
「やっぱり、そうだよね? 私の考えすぎじゃないよね」
「当たり前だよ。自分の価値観で他人の子を『無理』なんてジャッジして、それを親にぶつけるなんて、配慮がなさすぎる。例え心の中でどう思っていようが、口に出していいことと悪いことがあるよ」
ママ友の距離を取ってみたら、という夫のアドバイス
ハジメの言葉に、張り詰めていた糸がふっと切れたように、涙がこぼれました。
「彼女も『子どもはもともと好きじゃない』って言ってるし、正直な性格なのは分かるんだけど……。でも、壮一が悲しそうな顔をするのを見るのが、一番つらいんだ」
「冴香、その人に固執する必要はないよ。ママ友っていうのは、子どもを通じての関係であって、自分や子どもを傷つけてまで維持するものじゃない。少し距離を置こう。もし何か言われたら、僕が直接話をしてもいいし」
ハジメのアドバイスは、迷っていた私の背中を強く押してくれました。 仲が良いから何でも言える。それは信頼関係があってこそ成立するものです。相手を尊重せず、自分のストレスをぶつけるための免罪符ではありません。
離れる決意をしたものの、現実は難しく…
「そうだね。少し離れてみるよ。せっかくの休日も、彼女に会うと思うと憂鬱になっちゃうし、そんなんじゃ壮一にも悪いもんね」
私は、彼女からの連絡に対する返信を遅らせることにしました。誘われても「予定があるから」と断り、自分たちのペースを守るように心がけたのです。
しかし、狭い地域社会。保育園の行事や共通の友人との集まりなど、どうしても顔を合わせなければならない場面はやってきます。
そして、その「ある日」は、意外なほど早く訪れました。保育園のママ友数人で、大きな公園へ遊びに行くことになったのです。そこにはもちろん、由美子ちゃんと望ちゃんの姿もありました。
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あとがき:ママ友は「一生モノ」じゃなくていい
「ママ友なんだから仲良くしなきゃ」という呪縛を解いてくれたのは、夫の冷静な一言でした。子どもを介した縁であっても、自分たちを傷つける相手なら手放していい。この話では、そんな勇気ある決断が描かれます。家庭という安全基地で理解者を得た冴香が、自分自身と壮一を守るために一歩踏み出す姿は、人間関係に悩む多くの女性に「それでいいんだよ」という安心感を与えてくれるはずです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










