🔴【第1話から読む】医療事務に復職…そこはクセつよ院長とお局が支配する"伏魔殿"だった
院長とお局の陰口を聞いてしまった、美奈。その場で、退職届を叩きつける…。身も心もかるくなった美奈は、転職に向けてあらたな一歩を踏み出した。
退職後…先輩からの連絡におどろく
「来週から、すぐにでもはたらけます」
クリニックを出た後、私はすぐに内定をいただいた転職先に連絡を入れた。
「それは助かるわ。では、一度、契約のために、お話させてもらえるかしら」
「はい、もちろんです」
あらたな一歩を踏み出す。
この一年、なやみつづけていたのがウソのように、心はおだやかになった。
その後、仲良くしていたパートの先輩からメッセージがあり、おどろくべき詳細を聞いた。
「半数以上が、あれから辞めていったの。私も子どもの卒業後って思ってたけど…前倒しに辞めるつもり」
どうやら、私と同様の不満を抱いていた他の職員が、続々と辞めているらしい。
職員ばなれは以前からもあったが、私の「即日退職」が最後の一押しとなって、雪崩のごとく崩壊がはじまったようだ。
クリニックの崩壊が始まる
「クリニックは、だいじょうぶなんですか?」
「休業日も増えて、正直やばいかも。口コミもわるい評価ばかりだしね」
彼女の言葉どおり、世間からの評価も低かった。
「診察が雑」「上から目線」という院長に対するものから、「オバサンが威圧的でこわい」「目の前で新人をどなっていてかわいそうだった」といった、山内さんのことを指しているな…という内容が目立つ。
また、「受付の人が診察室にいた」「役割分担どうなってるの?」など、私が不安に思っていた部分も指摘されている。
やはり…私の違和感はまちがっていなかった。
(辞めてよかった)
クリニックの口コミを閉じると、大きく伸びをした。もうこの場所と関わることは、二度とないだろう。
転職先で始まった再スタート
3か月後…私はあらたな職場にすっかりなれていた。
となり町のクリニックは、清潔ではたらきやすい…よい職場だ。
契約条件は面接時にたくさん質問をして確認していたが、実際ははたらいてみなければわからない。前の職場で、いやというほど身に沁みた。その教訓を胸に出勤したが、心配は杞憂だった。
医療事務で即戦力となる私を、職場の人たちも歓迎してくれ、いい仲間にめぐり合えた。
ここではたらく毎日はおだやかで、不安もない。
「西川さん、次の患者さんを呼んでください」
「はいっ」
しっかり声をかけあい、信頼を寄せることができる。
扶養内ではたらき、車通勤もできている。ようやく私は、「自分に合った職場」を見つけられたのだ。
山内さんにとっては、以前のクリニックが彼女にとっての「合う職場」だったのだろう。でもそれが、だれにでも当てはまるとは限らない。
私は、紆余曲折をへて出会えた今の職場で、「また、がんばろう」と誓った。
🔴【第1話から読む】医療事務に復職…そこはクセつよ院長とお局が支配する"伏魔殿"だった
あとがき:自分に合う職場を見つける大切さ
「自分に合う職場」を見つけるのはなかなかむずかしいことです。
条件や人間関係の中で、何を優先するのか…きちんと見定め、行動することが「はたらきやすさ」につながります。自分の「心」と「ゆずれない条件」に耳を傾け、模索しつづけた美奈。やっと、「自分に合う職場」を見つけることができましたね。きっと、これからも、彼女がかがやける場でありつづけるでしょう。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










