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「双子の片方をちょうだい」恐怖の発言が暴かれる|距離感バグすぎる先輩

29歳の歩美は、待望の第一子を妊娠中。幸せの絶頂にいるはずの彼女を追い詰めたのは、職場の先輩・後藤さんの「異常な親切」でした。サプリの強要、エコー動画の提出、名前の押し付け……。保育士資格を持つ彼女の干渉は、次第に「監視」へとエスカレートし、ついには歩美の心身を蝕んでいきます。善意という名の支配に震える歩美。執着の裏に隠された戦慄の過去とは?自分たちの幸せを取り戻すための、勇気の物語。「距離感バグすぎる先輩」第四話をごらんください。

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部長から明かされたのは、後藤さんが過去にも同様のトラブルを起こしていた事実だった。かつて「双子の片方を頂戴」と後輩に迫った戦慄の過去。会社は彼女に厳重注意を下し、後藤さんは激昂しながらも居場所を失っていく。

被害者は私だけじゃなかった

妊婦 PIXTA

「初めてじゃない……んですか?」
私は耳を疑いました。

川島部長は苦渋に満ちた表情で頷きました。

「ああ。2年前に産休に入った佐々木さんも、実は同じような悩みを抱えていたんだ。ただ、彼女の場合はここまで執拗ではなかったし、当時は『少し熱心すぎる先輩』という扱いで終わってしまった。でも、最近の後藤さんの行動は、明らかに常を逸している」

部長は、私が知らない「後輩の青木さん」から聞いたという驚愕のエピソードを教えてくれました。

青木さんが妊娠した際、後藤さんは今と同じように付きまとい、おなかの出方を見てこう言い放ったそうです。
「ほんとにおなか出てきたね!これ、2人いるんじゃない?」
「いえ、1人ですよ」と青木さんが答えると、後藤さんは真顔でこう続けたといいます。

『あら、1人隠れてるのかもね。もし双子だったら、大変でしょ?1人私に頂戴。私が育ててあげるから。ねえ、いいじゃない。私なら完璧に育てられるわよ。1人もらってあげるって言ってるのよ?』

上司が真摯に受け止めてくれた

上司 PIXTA

その話を聞いて、私は全身に鳥肌が立ちました。 冗談で済ませられる内容ではありません。彼女の「子どもが欲しい」という執着は、他人の家庭を破壊しかねない危うさを秘めていたのです。

「阿部さん、安心してほしい。これは明確な『マタニティ・ハラスメント』であり、プライバシーの侵害だ。幸い、君が証拠をしっかり残してくれた。それに、過去に彼女の言動で不快な思いをした社員数名が、すでに会社に対して連名で抗議文を出す準備を始めているんだ」

「皆さん、そんなに……」

「彼女は仕事はできるが、この問題に関しては深刻だ。会社としても、これ以上放置すれば訴訟問題になりかねないと判断している。今日、これから彼女を呼び出して、厳重注意と勧告を行う」

ついに呼び出された先輩

女性 怒る PIXTA

その日の午後。会議室に呼ばれた後藤さんの怒鳴り声が、微かにオフィスに漏れ聞こえてきました。

「私はただ、良かれと思って!あの子が不安そうだから、プロの私が助けてあげようとしただけなのに!どうしてそれが悪いのよ!」

でも、部長の声は冷静でした。

「後藤君。君の『親切』は、相手にとっては恐怖でしかないんだ。エコー写真の強要や、食事の没収は、業務命令でもなんでもない。ただの嫌がらせだ。いいか、これが最後だ。次に誰かから相談があったら、降格、あるいは減給。場合によっては懲戒解雇も検討する」

部長は、過去に彼女から被害を受けた人たちが、弁護士を通じて法的措置を検討していることまで伝えたようです。

会議室から出てきた後藤さんは、顔を真っ赤にして、私の方を一度も見ることもなく席に戻りました。そして、そのまま荷物をまとめて、早退していきました。

私はデスクで、小さく息を吐きました。 ずっと胸に詰まっていた塊が、少しだけ溶けていくような感覚でした。

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あとがき:執着という名の孤独な怪物

後藤さんの「一人頂戴」という発言には、背筋が凍るような戦慄を覚えます。彼女の根底にあるのは、子どもへの純粋な愛ではなく、満たされない欠乏感からくる執着だったのでしょう。他人の子どもを自分の所有物のように錯覚してしまう心の闇。それはあまりに深く、独りよがりなものです。会社が「マタハラ」として毅然とした対応を取ったことは、歩美さんだけでなく、過去の被害者たちにとっても大きな救いとなりました。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

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