🔴【第1話から読む】前妻との不倫?バツイチ婚でも幸せだったはずなのに
ついに理沙は離婚届と証拠を突きつける。動揺し「口癖だ」と逃げる夫を捨て、息子と実家へ。さらに一穂の再婚相手にも証拠を送り、逃げ場を塞ぐ。他人の家庭を壊して過去を貪った二人に、自業自得の報いが訪れる。
そんなに前妻といたいならいればいい
その日は、透哉がいつものように「一穂なら……」と不満を漏らした夜でした。
「ねえ透哉、そんなに一穂さんがいいなら、どうして別れたの?」
私が静かに問いかけると、彼は一瞬怯み、すぐに声を荒らげました。
「それは……価値観が合わなかっただけだよ! でも今の俺なら、もっとうまくやれる。お前みたいなかわいげのない女と一緒にいるより、よっぽどマシだ!」
「分かった。じゃあ、その願い、叶えてあげる」
私はカバンから一通の封筒を取り出し、テーブルに叩きつけました。
「これ、何だよ」
「離婚届。それから、あなたが今まで隠れて一穂さんとやり取りしていた証拠のコピー、私への暴言の録音。全部ここにそろってるわ」
離婚届を前に慌てふためく夫
透哉の顔から、一気に血の気が引いていくのが分かりました。
「お前……勝手に見るなんてプライバシーの侵害だぞ!」
「勝手に見るように仕向けたのはあなたでしょ? 不実なことをしないって約束を破ったのもあなた。私は、あなたを一穂さんの元へ返してあげるって言ってるの。感謝してほしいくらいだわ」
「待てよ、理沙! 離婚なんて……そんなの、ただの口癖だろ。本気にするなよ!」
「口癖で言っていいことと悪いことがあるわ。あなたは私を一穂さんの代用品にして、私の尊厳を傷つけ続けた。陽生にとっても、母親をバカにする父親なんて教育に悪いだけよ」
前妻にもきちんと報復を
私はその足で、荷物をまとめて陽生を連れ、実家へと向かいました。透哉は玄関まで追いかけてきて「ごめん、悪かった! 写真は消すから! もう連絡もしないから!」と叫んでいましたが、その言葉に何の重みも感じません。
翌日、私は一穂の今の夫にも、共通の知人を介して「あなたの妻が私の夫と不適切なやり取りをしています」と、証拠を添えて連絡を入れました。
一穂もまた、再婚相手との関係に悩み、逃げ道として私の夫を利用していただけ。 彼女の家庭も、これで無傷ではいられないでしょう。 自業自得です。他人の家庭を壊してまで手に入れたい「過去の栄光」なんて、泥沼の中にしか存在しないのですから。
実家に着くと、母が温かいお茶を淹れてくれました。
「よく頑張ったわね、理沙。陽生は私たちが一緒に育てるから、安心しなさい」
陽生の無邪気な寝顔を見ながら、私はようやく、心から深く息を吸い込むことができました。
あとがき:代用品を卒業し、自分の人生を生きる
「失ってから気づく」という言葉がありますが、透哉の場合はあまりに遅すぎました。理沙が選んだのは、単なる逃げではなく、夫と前妻の「依存の共犯関係」を断ち切るという強い制裁です。一穂の夫にも事実を伝えることで、ファンタジーの世界に浸っていた二人に冷酷な現実を突きつけました。玄関先で叫ぶ夫の声を背に、一歩を踏み出した理沙の背中は、きっと誰よりも輝いていたはずです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










