🔴【第1話から読む】「好きな人ができた」潔癖な幼馴染が落ちた"不倫沼" 純愛か、それとも…
マサをブロックし、家族と向き合う道をえらんだ奈々。夫との対話を通じて、あたり前の日常にあるしあわせを再確認する。一方、マサの店は閉店し、彼は別の獲物をさがしていた。
「バカだった…」わるい夢から覚めたとき
奈々が泣き止んだ後、私たちは冷静に現状を整理した。 そして、彼女はその場でマサさんのLINEをブロックすることを決めた。
「…本当にバカだった。一途に尽くす自分に酔ってただけだったのかも…」
奈々は自分のスマホを見つめ、指をふるわせながら操作した。
「これでいいんだよね。…私、マサさんのことを本当に好きだったわけじゃなくて、だれかに必要とされたかっただけなのかも。今の生活からにげたかっただけ」
彼女のひとみからは、あの時のような危うい熱が消えていた。
「静香…ありがとう。あなたが言ってくれなかったら、私、本当に取り返しのつかないことをしてたと思う。このまま突っ走って離婚してたかもしれないし、子どもも不幸にしてたかもしれない」
再構築の様子
奈々はその後、ご主人ともしっかりと話し合うことを約束した。
最近の寂しさ…おたがいの歩み寄りのなさ。それを改善するため、夫婦でカウンセリングをうけることも検討しているそうだ。
それから数週間。奈々から届いたのは、家族3人で公園に行った写真だった。
「昨日、久しぶりに夫が"いつもありがとう"って言ってくれたよ。私、彼にあまえてばかりで、彼の努力を見ようとしてなかった。静香が言ったとおり、言葉じゃなくて背中を見て、しっかり支えていこうと思う」
写真の中の奈々は、これまでになく清々しい表情をしていた。
一途な性格はかわらない。そして、今度はその情熱が、正しい方向…家族へと向いているようだ。
親友のしあわせをねがう
一方、うわさで聞いたところによると、マサさんのお店は独立後、経営不振ですぐに閉店したそうだ。
彼はその後、また別の既婚女性に声をかけていたのだとか。
私の直感は正しかった。彼は、依存してくれそうなターゲットをさがし回る、ただの「承認欲求の塊」だったのだ。
私の日常も、以前と変わらずおだやかに過ぎている。 夫の宗太と、夕飯の献立を話しながら、ふと思った。
(しあわせって、刺激的な恋心の中にあるんじゃなくて、この何気ないやり取りのつみかさねの中に、しずかに息づいているものなんじゃないかな)
「ねえ宗太、たまにはおしゃれして…2人でディナーに行かない?」
「お、めずらしいな。いいよ、行こうか」
私は心の中で、親友のしあわせを改めて祈った。
(奈々、もう二度とまよわないで。あなたの本当の価値は、だれかにうばわれることにあるんじゃなくて、自分自身の手でしあわせを守り抜くことにあるんだから)
今日も空は青く、すみわたっている。 私たちの未来も、この空のようにさわやかにつづいていく…そう信じている。
🔴【第1話から読む】「好きな人ができた」潔癖な幼馴染が落ちた"不倫沼" 純愛か、それとも…
あとがき:足元に咲く小さな幸せを、踏みにじらないために
奈々の家庭には再びおだやかな時間がながれ始めました。マサがただの「承認欲求の塊」だったという結末は皮肉ですが、これが現実のきびしさでもあります。
しあわせは、「ドラマチックな刺激」ではなく、夫婦の「何食べたい?」という会話や、子どもと歩く公園の中にこそ宿っているもの。一途さは、こわすためではなく、守るために使うべき才能なのだと、おしえられます。
青空の下、自分たちの足で歩き出す2人の未来に、心からのエールをおくりたくなります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










