🔴【第1話から読む】"叱らない育児"?生後2か月の赤ちゃんのそばで暴れる甥と、放置する義姉
大切な撮影会に、むりやり同行した兄一家。サトルの妨害で撮影はだいなしになり、啓子は「おばちゃんがおこってる」と責任を転嫁する。兄もゲームに没頭し、事態を放置。初乃はついに、兄に「絶縁覚悟」の連絡を入れる。
たのしみにしていた撮影の日だったのに
その日は、私のふるい友人でカメラマンをしている美咲に、子どもたちの成長記録を撮ってもらう約束をしていた。
「初乃ー!ひさしぶり! 充くんも大きくなったね」
公園の芝生の上で、美咲が笑顔でカメラを構える。 実は、英次兄ちゃんから「うちも撮ってほしい」としつこくたのまれ、ことわりきれずに同行を許可してしまったのだ。
これが大きなまちがいだった。
「はい、夢ちゃん、こっち向いて〜! 充くんもいいお顔……」
美咲がシャッターを切ろうとした瞬間、ヨコからサトルくんが猛スピードでフレームインしてきた。
「ぼくもー! ぼくも入るー!」
「サトルくん、今は夢ちゃんたちの番だからね。後でサトルくんだけの時間つくるから待っててね」
美咲がやさしく諭してくれるが、サトルくんはニヤニヤして夢の前に立ちふさがる。
地獄の撮影会
啓子さんを見ると、少しはなれたベンチで日傘を差し、優雅にコーヒーをのんでいる。
「啓子さん! 撮影中なので!サトルくん、呼んでもらえますか?」
私が声を張り上げると、啓子さんはめんどうくさそうに顔を上げた。
「サトル〜、おいで〜。おばちゃんおこってるわよ〜」
……またそれだ。「自分がわるい」ではなく、「相手がおこっているからやめなさい」という言い方。これでは、なにがわるいのか子どもには伝わらない。
結局、サトルくんは呼ばれても行かず、今度は「ぼくが主役じゃないならイヤだ!」と地面にひっくり返って泣きわめき始めた。
「サトルがやりたがってるんだから…先に撮ってあげればいいじゃない。子どもなんだから」
いつの間にかそばに来ていた啓子さんが、こともなげに言った。 美咲はこまり果てた顔で、「じゃあ、先にサトルくんを……」と提案してくれたが、そこからも地獄だった。
サトルくんがポーズを決められない、啓子さんが「もっとかわいく撮って」と注文をつける…。
結局、私たちの撮影時間は大幅にけずられ、予定時刻を2時間もオーバーしてしまった。
「家族だから」とがまんしてきたけど…
帰り道、つかれはてた充は泣き止まず、夢は「写真ぜんぜん撮れなかった…」と半泣き状態。
一方の英次兄ちゃんは、撮影中ずっとスマホのパズルゲームに夢中だったらしく、ほとんど姿が見えなかった。そして、サトルくんの暴走を一度も止めようとしなかった。
「……もう、ムリ」
私は車を運転しながら、心の中で決意した。
「家族だから」「兄だから」そう思ってがまんしてきたけれど、私の大切な友だちや、愛する子どもたちの笑顔まで犠牲にする権利はだれにもない。
数日後、私は兄に連絡を入れた。
「兄ちゃん、啓子さんの育児方針や兄ちゃんの態度のこと、一度ちゃんと話がしたいの」
しかし、兄から返ってきたのは、あまりにも危機感のない、人をバカにしたような返信だった。
「啓子もわる気はないんだよ。サトルも初乃たちに会いたがってるし、今週末もそっちに行っていい? グチなら俺が聞いてやるからさ」
(この人…何もわかっていない)
私はスマホをにぎりしめ、次の行動に出ることを決めた。
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あとがき:「家族だから」の免罪符
自分の子どもを叱る時、他人のせいにする…この「わるものづくり育児」にイラッとした経験があるママはおおいはず。啓子さんの態度は、子どもに善悪をおしえる責任を放棄している証拠です。
せっかくの友人との思い出をだいなしにされ、子どもたちのかなしむ顔を見るのは、親として耐えがたい苦痛ですよね。「家族だから」という免罪符で、こちらの好意を土足でふみあらす人とは、一度、距離をおく勇気が必要なのかもしれません。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










