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結婚の邪魔をする「毒親」過干渉はいつまで続くの?|授かり婚で両家がもめた話

長い交際の末、結婚を考えている主人公・里奈。恋人である祐一もまた同じ気持ちですが、二人の最大の障壁はまさかの里奈の母親でした。里奈を管理することが生きがいの母をどうにか説得したい里奈ですが、なかなかうまくいかず…。「授かり婚で両家がもめた話」第1話をご覧ください。

🔴【第1話から読む】結婚の邪魔をする「毒親」過干渉はいつまで続くの?

五年交際の恋人と結婚したがっている里奈。しかし母は、恋人のあらゆる面に勝手に難癖をつけて頑なに認めようとせず…。

大好きな恋人と過干渉な母

母 PIXTA

私と祐一さんが付き合い始めてから、早いもので五年という月日が流れました。
季節が五度巡る間に、私たちの関係は熟成され、阿吽の呼吸で通じ合える穏やかなものになっていました。三十代という、人生の大きな分岐点を迎える時期。友人たちが次々と結婚し、家族を築いていく報告をSNSで目にするたび、私の心には焦りと、それ以上に切実な「祐一さんと家族になりたい」という願いが募っていました。

祐一さんは、IT企業に勤める誠実な男性です。派手さはありませんが、私の些細な変化に気づいて「今日は疲れてる? 無理しなくていいよ」と声をかけてくれるような、深い優しさの持ち主でした。
彼と一緒に過ごす時間は、仕事で神経をすり減らす私にとって、唯一のシェルターのような場所。そんな彼と一生を共にしたいと願うのは、私にとってあまりにも自然な流れでした。

しかし、その穏やかな水面にいつも容赦なく波風を立てるのは、私の母でした。

母は私が幼い頃から、私の人生を自分の所有物であるかのように扱ってきました。
選ぶ服、進学先、就職先。常に母の「検閲」が入り、そこから外れることは許されませんでした。今回の結婚話についても、母の態度は頑なでした。

「里奈、まだ平社員の祐一さんと結婚なんて考えていないわよね? せめて役職がついて、年収が安定するようになって、生活が盤石に安定してからじゃないと、私は死んでも許せませんからね」

週末に実家へ顔を出すたび、母はリビングのソファに深く腰掛け、審判のような顔で私を問い詰めます。
祐一さんが真面目に働き、着実にキャリアを積んでいることなど、母にとっては評価の対象になりません。彼女が求めているのは、自分の不安を完璧に払拭してくれる「肩書き」という名の鎧だけなのです。

「お母さん、今の時代、役職がつくまで待っていたら何年も先になっちゃうよ。二人で共働きして支え合っていけばいいじゃない」
「甘いわ。将来子供ができたらどうするの? 私があなたの将来をどれだけ心配しているか、あなたにはこれっぽっちも伝わっていないのね。親の心子知らずとはこのことだわ」

母は溜息をつき、悲劇のヒロインのような顔をして目を伏せます。この「自分がいかに娘を思っているか」という大義名分を盾にした攻撃に、私はいつも言葉を失ってしまいます。
さらに、母の干渉は住居にまで及びました。

「それに、結婚するならこの近所に空き家が出た時にしなさい。何かあったら私がすぐに駆けつけられる距離じゃないと、心配で夜も眠れません。あそこの角の家、もうすぐ空くって噂よ。そこなら私の目の届く範囲だわ」

母が望んでいるのは、結婚ではなく「私を支配し続けられる形態の延長」でしかありませんでした。私は今でも、実家から電車で二十分という、母に指定されたエリアで一人暮らしをしています。
週末の呼び出しを断れば「親を捨てるのか」と泣かれ、夜遅くに電話に出なければ「事件に巻き込まれたのか」とパニックになられる。そんな呪縛の中で、私の心は少しずつ窒息していきました。

失礼な母にうんざり

うんざり PIXTA

祐一さんは、そんな母の無理難題をすべて把握していながらも、決して彼女を悪く言いませんでした。

「里奈のお母さんは、君を愛しすぎているんだね。それだけ大切に育てられた証拠だよ。大丈夫、時間はかかるかもしれないけど、僕がもっと努力して、お母さんに認めてもらえるようになるから」

彼はそう言って私の頭を撫でてくれますが、その横顔に時折、隠しきれない疲労の色が混じるのを、私は痛いほど感じていました。彼だって一人の人間です。自分の努力を否定され、結婚の条件として不可能な要求を突きつけられ続けることに、限界を感じていないはずがありません。

一方で、彼の母は、乾いた大地に降る雨のような存在でした。

「里奈さん、いらっしゃい。今日はね、あなたが大好きだって言っていた南瓜の煮物を作っておいたわよ」

彼の母の家を訪ねると、いつも温かい湯気と、穏やかな笑顔が迎えてくれました。彼女は私に「早く結婚しなさい」とも「仕事はどうなの」とも聞きません。ただ、今の私が元気でいるかどうかだけを気にかけてくれるのです。

「お彼の母さん、すみません。いつも甘えてばかりで……」
「いいのよ。里奈さんが笑顔でいてくれることが、私と祐一の幸せなんだから。たまには肩の力を抜いて、ゆっくりしていきなさい」

彼の母の言葉には、母のような重苦しい「条件」が一切ありませんでした。自分と他人の境界線がはっきりしており、尊重し合える関係。彼の母と過ごす時間の中で、私は自分が一人の大人として認められている喜びを噛み締めていました。

しかし、幸せな時間であればあるほど、実家に戻った時の反動が大きくなります。スマホに溜まった母からの着信履歴や、執拗なメッセージ。

「祐一さんの家で何を食べたの?」「変な吹き込みをされていないでしょうね?」

実母の神経質で支配的な愛と、彼の母の寛容で無償の愛。その巨大なギャップの板挟みになりながら、私は自分の人生がどこへ向かっているのか、深い霧の中にいるような感覚で、ただ五年の歳月を過ごしていたのです。

🔴【続きを読む】妊娠が発覚!結婚前の妊娠に、過干渉の母は...?

あとがき:いくら母親だとしても…

大人になり結婚まで進もうという娘の素晴らしい道を、母親だからと阻んでいいものなのか……。愛の形はさまざまとはいえ、これは少し首を傾げてしまいますね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】授かり婚で両家がもめた話

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