母子手帳とは
母子手帳とは正式名称を「母子健康手帳」と言い、妊娠と出産の経過や満6歳までの子供の健康や発育・発達の状態、また、予防接種などの大切な記録を記しておく手帳です。
自治体によって若干異なりますが、大体の内容は妊娠中の健康状態や産後の経過、乳幼児の発育等の記録を記しておけるスペースと、妊娠中の注意や育児のポイントなどが書いてあるページがあります。
妊婦健診の記録や予防接種の詳細が書き込めるようになっています。最低でも子供が小学校に上がる前までの6年間は使用するので大切に扱いましょう。
常に携帯するべき?
母子手帳をもらったら産婦人科へかかる時はもちろん、外出時は必ず携帯しましょう。
外出先で倒れてしまったり、お腹に異常が見られていつもとは違う病院に急きょ行かなくてはいけなかったりした際、かかりつけ医以外の医師が処置をすることになるかもしれません。妊婦さんの妊娠経過や連絡先など情報が詰まった母子手帳は重要なのです。
また、産後も乳幼児健診をはじめ、子供の予防接種や歯の治療、保健指導を受けた時も病院の先生に記入してもらうので必要です。
そのほかにも母親学級や両親学級、産後には離乳食講習会等の自治体の行う公的なサービスを受ける時にも使用することがあるので、育児に関連するサービスに参加するときは持ち物リストを事前に確認しておきましょう。
- 厚生労働省「母子健康手帳について」厚生労働省(https://goo.gl/DlyGLL)
- 焼津市立総合病院「診療部門のご案内」焼津市立総合病院(https://goo.gl/E5pAfs)
- あかつきウィメンズクリニック「母子手帳について」あかつきウィメンズクリニック(obstetrics.html)
母子手帳はいつもらえる?
母子手帳はいつもらえるかについて明確な週数はありません。また、もらう日にちに決まりはありません。早ければ妊娠6週頃、産婦人科で胎嚢と心拍を確認した後となります。
産婦人科を受診して医師から「もらってきてください」と言われたら交付してもらいましょう。診察で心拍が確認できたけれど何も言われないようなことがあれば、病院の会計で確認してみてください。母子手帳は妊娠の経過を記入するのに必要なので、心拍確認が終わったら、早めにもらっておくのが良いでしょう。
- 焼津市立総合病院「診療部門のご案内・産婦人科・助産師外来」焼津市立総合病院(https://goo.gl/E5pAfs)
- 世田谷区「母子健康手帳の交付について」世田谷区(http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/103/127/444/d00136972.html)
母子手帳の交付場所
母子手帳は住民票のある市区町村の保健センターや市役所の窓口でもらうことができます。受付時間などは各市区町村によって異なります。また、本人確認(マイナンバーなど)が必要になるので事前に問い合わせておきましょう。
もし体調不良や悪阻が続いているなどの理由で自分もらいに行けない場合は、代理人として家族や友人にもらいに行ってもらうことも可能な場合もあります。委任状や本人確認などが必要となりますが、その場合も市区町村によって違うので事前に確認をしましょう。
交付に必要なもの
- 妊娠届出書(診察券など簡易的でよいとする市区町村も有り)
- 出産予定日がわかるもの
- 妊婦本人の個人番号通知カード(マイナンバーカード)、もしくはそれがわかる住民票
- ※身分証明書(写真付きの場合は1点でよいが、健康保健証や住民票など写真の無い場合は2点必要)
市区町村によって様々なので、こちらは一例です。この他にも必要なものがないか確認してください。必要なものが足りないと出直さなければなりませんので、事前に窓口に電話して確認をとっておくことをおすすめします。
母子手帳をもらったら記入しておく項目
- ママの名前
- 保護者の名前、生年月日
- パパの情報
- ママの健康状態
- 緊急連絡先
- 出産予定の病院情報 等
ママとパパの名前を表紙に書きます。赤ちゃんの名前は産後に書きます。今後大切な成長記録として長く使うものなので丁寧に書くといいでしょう。
書き終わったら記入漏れがないか確認してください。そして健診などの度に見返して様々なことをメモしましょう。産婦人科では母子手帳の記載内容を診断の参考にする場合があり、大切な情報源となります。
- さいたま市「母子健康手帳のご案内」さいたま市(http://www.city.saitama.jp/007/001/001/p001463.html)
- 港区「妊娠届」港区(https://www.city.minato.tokyo.jp/chiikihoken/kenko/ninshin/ninshin/ninshin.html)
- 北区「妊娠中の方へ(母子健康手帳)」北区(https://www.city.kita.tokyo.jp/k-suishin/kosodate/ninshin/boshi.html)
自治体によって違うサイズや表紙デザイン
自治体によって、また交付時期によってもデザインは異なるようです。ディズニーなどかわいいキャラクターのデザインの母子手帳を起用していたり、絵本作家の出身地ではその方のイラストだったり、なかにはゆるキャラや期間限定のデザインにしている自治体もあります。
保管は母子手帳ケースに入れるのがおすすめですが、交付する自治体によって大きさが違うため、購入する場合にはサイズ確認が必要です。
母子手帳ケースに保管しよう
母子手帳は子供が生まれた後も使います。予防接種の情報などもあり子供が小学生になっても使い続けます。
長期にわたってとても大事なものなので、母子手帳用の専用ケースも販売されています。母子手帳を使うのは多くは健診時や病院へ行く時なので一緒に診察券や健康保健証が必要になります。必要なものを全て一緒に入れておける母子手帳ケースは持ち物を忘れることがないので安心ですので利便性は高いですね。また、母子手帳は長い期間使用するものですので、破損や汚れを防ぐという面でも役に立ちますよ。
母子手帳を紛失した場合
母子手帳自体の再交付は可能ですが、一緒にもらう妊婦健診受診票は再交付できません。紛失してしまうと助成が受けられなくなるため、絶対なくさないように気を付けましょう。
母子手帳の再交付の手続きは、母子手帳を交付してもらうのと同じ窓口です。母子手帳再交付申請書という書類を記入すればもらうことができます。
再交付してもらったら、なるべく思い出せるだけ情報を記入しましょう。病院で記録してもらった箇所は相談すればほとんどの場合は教えてもらえますので相談してみてください。
また、激しく汚したり破れたりしてしまった場合も再交付できるので、お子さんの成長過程で使えなくなるほど汚してしまったら再交付してもらうとよいでしょう。その場合も予防接種など大切な情報が載っているので新しい母子手帳に書き写してください。
引っ越しなどで住所が変わった場合
母子手帳自体は全国どこの病院でも記入を受けられるので、里帰り出産や引っ越しをすることになっても継続して使用できます。しかし妊婦健診の受診票は他県の医療機関で使えないため、引っ越しの場合は交換の手続きが必要となります。
また、里帰り出産をする時は引っ越すわけではないので受診票は使えず、後日、医療費の領収書を添えて払い戻しの手続きをします。医療機関ではひとまず実費で支払いとなるため注意しましょう。
受診費用の助成制度がある自治体もありますので心配な方はあらかじめ確認してください。
- 厚生労働省「母子健康手帳について」厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-hoken/kenkou-04.html)
- さいたま市「母子健康手帳のご案内」さいたま市(http://www.city.saitama.jp/007/001/001/p001463.html)
- 品川区「妊娠中に品川区へ引っ越してきた時の手続き」品川区(http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000004700/hpg000004693.htm)
- 戸田市「その他の手続き」戸田市(https://www.city.toda.saitama.jp/soshiki/191/simin-sonota.html)
- 多摩市「里帰り等妊婦健診受診費助成金」多摩市(http://www.city.tama.lg.jp/kosodate/40/009894.html)
母子手帳は大切に
母子手帳とはどういったものか、いつもらえるか等についてまとめましたが、一度交付されたら基本的にずっと使い続けるものです。また緊急時などに必要な情報が詰まっているものなので、妊婦さんは必ず携帯してください。
母子手帳は記録だけでなく妊娠中に気をつけることや育児のポイントなど、役に立つ情報が多く載っています。知らなかったという方は、しっかり活用するととても便利なので改めて目を通してみてください。