七五三!3歳の女の子の着物って?
2歳~7歳の子どもをもつママパパにとって、秋は七五三の季節という気持ちがある人もいるのでは。七五三は子どもの成長を祝う大切な行事です。せっかくの機会ですから着物で七五三参りをしませんか?
着付けはプロにおまかせと言う方も多いかと思いますが、予約していた日のお天気が悪かったりしたらお参りも大変ですよね。しかも季節の変わり目で子どもが急に熱を出したり体調が悪くなりやすい時期でもあります。
そんなときママがすぐに着物を着せられると予定も簡単に変えられてとっても便利です。また、子どもにとっても普段接しているママに着付けをしてもらうと安心できるので、泣いたりぐずっちゃうこともありません。
着崩れしてもお直しができる利点もあります。七五三だけでなくお正月の初もうでやひな祭りなどでも着せられますよ。
3歳の着付けは甚平タイプなのでとっても簡単!着付けの経験がないママでも大丈夫。ぜひこの機会に着付けにチャレンジしてみませんか。
3歳の七五三
3歳のお祝いは「髪置」と言い、それまで剃っていた髪を伸ばし始める儀式として行われました。昔は女の子、男の子どちらもお祝いしてきましたが、最近は主に女の子のお祝いをするようになってきました。(地域によっても違います。)
日程は11月15日を中心に前後の都合の良い日にお参りする家庭が増えています。近くの神社でお参りしましょう。
数え年?満年齢?
七五三のお祝いは数え年の3歳か、満年齢の3歳かでお祝いのタイミングを迷われる方もいるかと思います。
昔は数え年と言って生まれた年を1歳とする3歳の年(満2歳)にお祝いしていましたが、年齢が小さく負担が大きい場合には満年齢で行ってももちろん大丈夫ですよ。
ご両親の意向もあるかと思いますので、子どもの成長を考えながらご家族で決めてお祝いしましょう。
3歳の女の子の着物ってどんなものを着るの?
3歳の女の子は三つ身と呼ばれる着物に被布(ひふ)と言うベストのようなものを着せるのが一般的です。被布を着せると着付けも簡単ですし、子どもも楽なのでお勧めですよ^^もちろん作り帯での着付けも可能です。
三つ身の着物は2歳から5歳くらいまでの子どもにちょうど良いサイズの着物です。
7歳でも同じ着物を着せたい場合は四つ身を用いる場合もあります。しかし、これは子どもの体の大きさにもよります。また、逆にお宮参りで着た一つ身を仕立て直して着せることも可能です。
3歳女の子の着付けは自分でできる?
3歳の着物は子どもに負担が少なく、また着付けも楽な被布を着せるのがおすすめです。
被布を着せる場合は着付けも簡単です。ポイントは「えり合わせを逆にしない」この点のみです。
3歳の子はじっとしてと言っても無理ですので、手早く着せつけられるように事前のイメージトレーニング、本人をモデルにしての練習をしておくと子どもも着物に慣れることができ、当日も安心ですよ。
被布の着付けに必要なものは?
3歳の女の子の被布の着付けに必要なものは下記のとおりです。
- 着物(肩上げ、腰上げをしたもの)
- 長じゅばん(半襟を付け、肩上げ、腰上げをしたもの)
- 肌じゅばん または 肌着(ふだん着ているものでOK)
- 足袋
- 腰ひも(2~3本)
- 被布
- 草履
- 巾着、バッグ(なくてもよい)
- 兵児(へこ)帯(なくてもよい)
- 伊達締め(なくてもよい)
被布の着付け方法
被布を着せる着物の着付け方法です。長じゅばんをしっかり着せてあげると着物は長襦袢(ながじゅばん)に合わせればいいだけなのでとっても簡単です。
1.足袋をはかせ、肌じゅばんを着せる
まずはじめに「足袋」をはかせます。ソックスタイプが履きやすいです。
次に「肌じゅばん」。襟元から見えないように襟元は広めに着せましょう。肌じゅばんがない場合はいつも着ているノースリーブの肌着でOKです。
幼児はほとんどの場合寸胴な体型ですので特に補正は不要ですが、痩せすぎているようならタオルを縦半分に折って腰に巻くと着物も着せやすくなりますよ。
2.長じゅばんを着せる
肌じゅばんの上に長じゅばんを着せます。持っているものが肌じゅばんか長じゅばんかよくわからないときはそでを見てください。着物と同じような長いそで(振り)がついているものが長じゅばんです。
白い半えりかできれば刺しゅう入りの半えりを付けて着せます。着物を着たときに見える範囲がしわにならないように気を付けて、あらかじめ縫い付けてください。ちょっと邪道ですが、両面テープで貼ってしまうという簡易的な方法もあります。
長じゅばんをそでに片手ずつ通して着せます。背中の中心を合わせ、お子様の右手側(向かって左)を左脇下に、左手側を上前にして右脇下に来るよう着付けます。「右手が懐に入るように着付ける」と覚えると間違えないですよ。
襟元はのどの中心で約90度くらいになるように合わせると、きつすぎず、だらしなくならず着せつけられます。首の後ろは大人のようにえもんを抜かず、ぴったりと首に沿わせてください。
付けひもがある場合は右手側のひもを左脇の穴の開いた部分、身八つ口から出し背中を通して右前で結びます。
ない場合はコーリンベルト(両端にクリップの付いたゴムベルト)や腰ひもで胸元を押さえます。
3.着物を着せる
長じゅばんがしっかり着せられていればあとは簡単。着物は長じゅばんに合わせて着せるだけです。
着物を肩に羽織らせ、そでを片方ずつ通し、長じゅばんのそでを着物のそでに合わせて振りを整えます。
背中の縫い目が中心に来るように整えたら、長じゅばんのえり合わせと同様に右手側を下に、左手側を上前にして着付けます。
首の後ろでは半えりが見えないように、えりもとの半えりが少し見えるように着物を合わせましょう。そのとき首の後ろの長じゅばんと着物の襟をクリップ(洗濯ばさみなど)で留めておくとずれなくていいですよ。
長じゅばんと同じように付けひもがあれば付けひもを前(中心を避け左右どちらか)で結びます。なければコーリンベルトか腰ひもでもOK。
できたら着物にはあらかじめ付けひもを付けてあげると子どもも着ていて楽です。
被布を着る場合はこのままでもいいですが、伊達締めがあればそれで押さえてあげると着崩れもしにくくなります。さらにその上から兵児(へこ)帯を結んであげると暑くて被布を脱いでしまったときもかわいく、そのまま被布を着ると背中がぽっこりしてかわいいですよ。
4.被布を着せる
最後に被布を着せればOK。スナップボタンがついているのでパチパチと留めて完成です。
帯を付ける場合
帯を付ける場合も着物の着付けまでは同じです。帯はほとんど作り帯のものばかりですが、おばあちゃんからおさがりで頂いたものなどには結ぶものもありますね。
帯だときついのでは?と言う方もいますが、確かに被布よりは大変です。しかし、おばあちゃんやママがどうしても着せたいか、本人が帯を希望していれば問題ありません。帯も華やかでいいですよ。
帯を付ける場合に必要なもの
被布以外は上記のものと同じです。帯の場合他にもいくつか小物が必要になります。
- 上記の被布付きの着物に必要なもの(被布以外)
- 作り帯(結び帯) 2部式のもの
- 帯揚げ
- 帯締め
- しごき
- 帯板(厚紙等でも)
- 末広
- はこせこ
- クリップ、補正用タオルなど
- 京の初着屋「七五三の基礎知識」(https://www.ubugi-ya.co.jp/user_data/kiso753.php#section07,2021年9月27日最終閲覧)
- APPLE JACK「 着付けで準備するもの」(http://applejack.jp/junbi.html,2021年9月27日最終閲覧)
- 京都かしきもの「《七五三》三歳女の子用着物の着付け方」(https://kashikimono.com/content/753_3sai_kisekata,2021年9月27日最終閲覧)
3歳の七五三は自分で着付けをしてみましょう
いかがでしたか?被布での着付けはとっても簡単ですので、着付けの経験がないママパパでも大丈夫。子どもを着物に慣らすためにも何度か練習してみるといいですね。
特に草履は大人でも足が痛くなりますので慣らしていてもずっと履いているのは無理かと思います。写真以外はいつものスニーカーなどでもいいです。お草履でも大丈夫そうな場合はかかと部分にゴムを付けてあげると歩きやすくなりますよ。
かわいいわが子をさらに魅力的に見せる着物。ぜひご自分の手で着付けて笑顔の時間を増やしましょう。