卵管鏡下卵管形成術(らんかんきょうからんかんけいせいじゅつ)
卵管鏡下卵管形成術(FT)は、細いカテーテルを膣から子宮内に挿入し、水圧を調整したバルーンを卵管内に入れて詰まっている部分を押し広げる方法です。バルーンを引き戻す際に水を流しながら卵管内を観察していきます。痛みを伴うため、手術の際は静脈麻酔をしてから行います。
日帰りでの手術が可能ですが、術後しばらくして再度閉塞が起こる可能性があります。また、術後約6ヶ月経過しても妊娠に至らない場合は、体外受精を考慮する必要があります。
両側卵管閉塞の場合
両側の卵管が詰まっている場合は、子宮鏡下選択的卵管通水術や子宮鏡下選択的卵管通水術を行った上でタイミング法もしくは人工授精を試みます。
治療によって妊娠に至らない場合は、体外受精を選択する方法があります。体外受精は、卵巣から卵子を取りだし体外で受精させて受精卵を子宮内に戻す方法のため、卵管に詰まりがあっても妊娠できる可能性があります。
ただし、年齢や閉塞状況によっては、卵管通水術や卵管形成術を行わず直ちに体外受精を行う場合もあります。
- さくらウィメンズクリニック「卵管形成手術」(http://sakura-urayasu.jp/examination/rankankeisei/index.html,2018年3月15日最終閲覧)
- セントマザー産婦人科医院「不妊症の原因」(https://www.stmother.com/cause/cause6/,2018年3月15日最終閲覧)
- 扇町ARTレディースクリニック「妊娠と卵管閉塞について」(http://www.olc.ne.jp/_m/blog02/2017/02/2210/,2018年3月15日最終閲覧)
- 中央レディースクリニック「不妊症とは」(https://www.chuo-lc.jp/funin6,2018年3月16日最終閲覧)
卵管閉塞の治療後に妊娠した方の体験談
卵管閉塞がわかってから妊娠に至るまでの道のりはひとそれぞれです。卵管閉塞の治療を経て妊娠した方の体験談をご紹介します。
片方卵管閉塞を起こしていたが自然妊娠した
ですが今二人目妊娠中ですが二人とも自然妊娠です。
片方閉鎖してたとしても妊娠の確率は半分になるわけではないそうです。
両方通ってるよりはもちろん確率は下がりますが。
片方の卵管が閉塞を起こしていても自然妊娠する可能性があるというのはありがたいものです。卵管が片側閉塞していると、妊娠の確立が半分になるというイメージを持つ方がいるかもしれませんが、そうではないようです。
両側卵管閉塞で体外受精をした
自然妊娠を希望していたけれど体外受精を行ったという方の体験談です。できるだけ自然に妊娠したいという希望があっても、妊娠できない場合もあります。医師に相談してできるだけ希望をかなえられるように治療を進めていけるとよいですね。
卵管閉塞は治療することで妊娠できる可能性があります
卵管閉塞は卵管に炎症が起こる卵管炎などが原因で起こりますが、無症状のため不妊治療の検査で初めて知ることがあります。もし卵管閉塞がわかったら医師の指示のもと適切な治療を受けるようにしましょう。
卵管は片側のみ正常でも自然妊娠が可能な場合がありますし、もし両側が卵管閉塞を起こしていても体外受精を選択するなどして妊娠に至る可能性もあります。症状を把握した上で自分に合った治療方法を選択できるとよいですね。
また、卵管閉塞の原因となるクラミジア感染も子宮内膜症も、早期発見や予防ができる病気です。日頃から定期的に婦人科検診を受けて、早い段階からリスクを作らないように心がけておきましょう。










