先の見えない真っ暗な道のり
現在日本では、多くの夫婦が不妊治療を受けています。
私自身も、結婚するまで自分が不妊で悩むなんて思ってもいませんでした。不妊のゴールは誰にも分かりません。ゴールが分からない道のりを進むのは、本当に苦しいものです。
この記事を読んでいる人の中にも、苦しい思いをしている人がたくさんいるのではないでしょうか。
不妊治療を受けることは、さまざまなことを犠牲にします。心と身体、お金、時間…。心に余裕がなくなるからこそ、夫婦関係もギクシャクしてしまいがちではないでしょうか。
子供を望むようになったきっかけ
最初に子供が欲しいと強く思ったのは私の方でした。きっかけは友人の出産後のお見舞いに行き、小さくて可愛い赤ちゃんを抱っこしてとても愛おしく感じたからです。
柔らかくて、小さな赤ちゃん。友人の子供でもこんなに可愛いと感じるのに、自分の子供ならどんな気持ちになるのだろうと思いました。
子育ては楽しい事ばかりではなく、悩みや苦労の連続だと感じます。しかし、大変な事以上に親にならなければ得ることの出来ない幸福があると思うのです。
それ以来、子供が欲しい気持ちが少しずつ大きくなっていきました。
検索魔になってしまった私
「子供が欲しい」と夫に伝えたとき、子供好きだったこともあり賛成してくれました。そこから、私達夫婦の妊活が始まりました。
私は妊活を始めると、携帯電話で時間があれば妊活のことばかりを調べるようになっていきました。ちょっとした身体の変化にドキドキしたり、がっかりしたり毎日が妊活というものに取り憑かれていたように思います。
女性の方が、熱心に検索をし不妊治療に対して積極的な夫婦が多いのではないでしょうか?
私も、夫に精液検査を何度も勧め、「今日は絶対タイミングを取ってね!」などと、夫の気持ちを何も考えずに強要してばかりだったと思います。
しかし不妊治療を始めて、仕事帰りに病院に駆け込むことや隣の婦人科には中絶を望むカップルがいたこと、大好きなお酒やコーヒーを我慢すること、毎朝やる基礎体温測定…。
いろいろなことに疲れて不妊治療や妊活にだんだんと消極的になっていきました。
不妊治療に積極的な夫
不妊治療は女性の方が積極的な場合がほとんどだと思いますが、私の夫の場合はありがたいことにとても積極的。
ですが、そんな夫にだんだん私自身が息苦しくなったことがありました。
基礎体温の測り忘れや、薬の飲み忘れがあれば夫にガミガミ言われ、うんざりしたこともありました。
悩みを抱える人の声
不妊治療で、夫婦間に亀裂が入ることがあります。私はこれらの声が他人事には思えません。みなさんはこの声をどう思いますか?
離婚問題に発展
不妊治療は、本当に時間とお金がかかります。心が、見えない我が子にばかりいってしまい、私達夫婦もパートナーに対する思いやりが足りなかったと感じています。
また、国の助成金制度も体外受精や顕微授精だけでなく、タイミング法や人工授精にも適用して欲しいと強く願います。日々の経済的な負担も夫婦関係を崩す原因の一つになるのです。
他愛もないことで喧嘩する毎日
年末頃からずっと不仲でした。不妊治療がうまくいかなくて泣く私と、のんきな旦那さん。私がイライラしてしまい、他愛もないことで喧嘩する毎日。
そんなときのリセットは涙が止まらなくなりました。
リセットをする度に、私も何度かトイレで泣きました。時には会社を休みたくなるほど落胆したこともあります。その度に夫にあたったり、自分を責めたりしていました。
生理が来る度に不安に襲われます
自分はママになれないのでは?そんな風に思い詰めることもたくさんありました。本当に見えない不安で押しつぶされそうになります。
夫婦関係が崩れないために、私たち夫婦が大切にしている三つのこと
不妊治療は、辛いことの方が多いように思います。そして先が見えないない為、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
だからこそ、私たち夫婦は三つのことを大切にするようになりました。
妊活の話ばかりをしない
不妊治療をすると、何度も同じ話になり、お互いにうんざりしてしまうことが多いですよね。そして、相手をどうしても責めてしまいがちです。
いつしか、妊活が大きなストレスとなり、不妊になる夫婦もいるようです。全く妊活について考えないのは、きっと難しいと思いますが、少しだけ妊活の話を減らしてみませんか?
私は、頭を妊活から離しただけで心が楽になりました。
笑顔でいる
笑顔は不思議なものです。たとえ嫌なことがあっても笑っていると、何だかバカらしくなるし、楽しくなってくるんです。
そして、悲しい顔も、イライラした顔も、もちろん笑顔も、相手に伝染すると私は思います。
だから、自分や相手を責めたりしないで、趣味を楽しんで笑顔になって下さい。子供が産まれたら行けないようなお店に2人で美味しい物を食べに行き、笑顔になって下さい。きっと、心が少し軽くなりますよ。
そして、不妊治療を常に全力ではなく、少しずつこつこつ頑張りましょう。
相手と向き合う
妊活中心になると、頭の中は、まだ見ぬ赤ちゃんで頭がいっぱいになります。でも、一番大切な相手を忘れていませんか?私は、夫と向き合う時間が減っていたと感じます。
だから私たち夫婦は、毎日必ず2人で犬の散歩に行きます。外に行く際は、携帯電話を持ちません。お互いに今日あったこと。仕事のこと。週末にどこへ行こう?などお互いの気持ちや、楽しみを共有する時間を大切にするようにしています。
楽しさをを共有することで、幸せな時間が増えました。
相手を思いやり乗り越えたい
不妊治療や妊活で、悩んでいる人が多いと思います。私も、不妊治療を継続しています。いくら、三つのことを実践していても、辛くなることはあります。
でも、先が見えないからこそ思い詰めすぎず、相手だけでなく自分のことも労ってあげて下さい。きっと夫婦が笑顔で幸せでいることが一番の不妊治療になると信じています。
私も、夫とぶつかることがありました。しかし、一生懸命に向き合ってくれる夫に感謝できるようになりました。
いつも口では厳しいことをいう夫ですが寝る時はいつも身体が冷えないように私に布団をかけてくれたり、生理が来たら気分転換に飲みに連れて行ってくれたり、夫なりに気にかけて支えてくれているのだと気付きました。
夫婦で幸せになるルールを決めて、苦しい妊活や不妊治療から、楽しい妊活や不妊治療を始めませんか?