リビング学習とは?
以前は静かな子供部屋が集中して学習できると考えられていましたが、最近では家族の集まるリビングで学習した子供の方が成績が良くなると評判です。
実際、東大出身の方にはリビング学習していた割合が多いことも話題になり、リビング学習をする子供が増えました。
核家族化が進んで親子関係が密になり、家族が同じ空間で過ごすことを大切にするご家庭も増えています。親子のコミュニケーションがとりやすいことも、リビング学習が増えた要因の一つです。
リビング学習、机や収納などのレイアウトはどうしてる?
リビング学習をしているご家庭は、机や収納のレイアウトなどどう工夫をしているのでしょうか。
体験談をご紹介します。
1. 学習机はリビングに用意する
食卓テーブルで勉強すると、消しゴムカスがたくさん出て汚れるし、食事の時には片付けなければいけません。
そしてまたセッティングした後、続きをするのは時間のロス。
低学年の時は、学習時間は長くないですが、高学年になってくると、長くなります。
特に平日は夕食前後に勉強するので、やっぱり、勉強用の机がリビングにあったほうがずっと便利です。 出典: siomama.minibird.jp
食卓でも勉強しやすいですが、片付けや準備の時間がもったいないですね。休憩するときも片づけない方が集中力も持続しそうです。
2. 学習机は子供部屋に置き勉強する場所を選ばせる
うちの場合は、勉強机が子供部屋にありますが、子供たちは居間のテーブルで勉強することが多いです。
なんとなく居心地がいいし、わからないところを親や兄弟に質問出来るので、便利みたいです。
でも、時々自分の部屋でも勉強してます。
聞かなくてもわかる漢字練習や算数のドリルの宿題なんかは、静かなところで手早く仕上げたいそうです。 出典: komachi.yomiuri.co.jp
得意な科目は言われなくてもできるので子供部屋で学習し、苦手な科目や集中できないときにはリビングに移動するという方も少なくありません。
すべてをリビングで行うのではなく、子供に合った方法を見つけることも大切ですね。
3. リビングに学習用の収納棚を用意
学習机は取りやめにしました。その代わり、ダイニングテーブルの近くに長男ステーションを作ってあげよう!!
文具やドリル、本や図鑑など取り出しやすい特等席に。
出典: yutoritoie.exblog.jp
リビングにはものを増やしたくないという方も多い中、学習用の収納棚を用意して学習しやすい環境を整えてあげた方もいます。
辞書や図鑑などがそばにあれば、わざわざ部屋に取りに行かなくても知りたいことを調べられますよね。
リビング学習のメリットとは?
子供部屋で静かに学習したほうが効果がありそうですが、リビング学習の方が学力アップにつながるのはなぜでしょうか?
その効果やメリットをまとめました。
1. 親がすぐに対応できる
子供部屋など離れた場所で勉強していると、わからないことがあっても質問するのが面倒で、そのままにしてしまうことも多くなりがちです。
子供が目の届くリビングで勉強していると、学習の進み具合も把握しやすく、わからないこともすぐに教えてあげられます。
2. 集中力が身につく
静かな子供部屋で勉強したほうが集中できそうですが、静かな場所に慣れてしまうと反対に静かな場所でしか集中できなくなってしまいます。その結果集中力が身につかないのだそうです。
リビングでは家族の声やテレビの音、生活音などさまざまな音がします。その雑音の中で勉強することで集中力が身につきます。
3. リラックスできる
親が近くにいることで安心感があり、リラックスした状態で勉強ができるようになります。リラックスすることでより集中力を高めることができます。
気持ちに余裕を持つことも大切なことです。
4. 誘惑に負けない
子供部屋で一人で勉強していると、つい周りにあるもので遊んでしまいます。親からも目が届かないので、おもちゃやゲームなど誘惑も多く、気を取られてしまいます。
リビングに学習に必要なものだけを用意して取り組むと、集中しやすくなり学習効果も高まります。
リビング学習の注意点とは?
リビングで学習をすれば必ず学力アップになるわけではありません。効果を高めるには次のような点に注意しましょう。
1. 間違えても怒らない
目が届くところにいるので子供の様子もよくわかるようになります。子供が問題を間違えたり、手が止まっていたりするのもよく目につくようになります。
つい口を出したくなりますが、我慢しましょう。自分なりに考えていたり、少し休憩していたりするだけなのかもしれません。子供から質問してくるまで待ってあげてください。
いちいち口を出されては子供のやる気もなくなってしまいます。子供の集中を妨げないように見守ってあげることが大切です。
2. 質問されたら答える
食事を作っていたり、掃除をしていたり、忙しいときには質問されても「またあとで」「自分で調べて」と言ってしまうことがあります。それではリビング学習の効果はありません。
質問されたことには必ず答え、わからなければ一緒に考えてあげてください。この関わりが親子関係を良好にし、親に対する信頼や学習意欲のアップにつながります。
3. 椅子の高さや座り心地に気をつける
リビングで勉強する場合には学習机を用意しないことも多いです。食卓の椅子をそのまま使うこともありますよね。ところが食卓の椅子は主に食事に使うためのもので子供が長時間座るには向いていません。
背筋が伸び足が床についていることが学習の姿勢です。食卓の椅子を使う場合には足置きの台やクッションを使ったり、学習椅子をリビング学習用に用意したりするなど工夫も必要です。
4. 真正面に座らない
リビング学習ではキッチンカウンターや食卓を使うことが多いのではないでしょうか?親と子供が向き合う位置になることも多いです。
ところが子供から親が見えていると、注意されるのではないか?見られているのではないか?と気になって手につかなくなることもあります。ときには威圧的に感じることもあるかもしれません。
リラックスして集中するためには親が真正面に座らないようにしてあげましょう。
5. 良好な親子関係を作っておく
リビング学習には良好な親子関係も大切です。希薄な親子関係では子供部屋に閉じこもってしまうことも多いですが、子供の自主性にまかせたり、質問されたことに答えたりすることは親子の信頼関係にもつながります。
程よいコミュニケーションで、子供のやる気を引き出し集中力を高めることができます。
リビングに学習スペースを作って子供の学習を応援しよう
リビング学習で学力アップをするには子供自身が努力するのはもちろんのこと、家族の協力も大切なんですね。リビングの中でも、明るい光が入る場所や壁際の集中しやすい場所などに学習スペースを作るのもおすすめです。
子供が勉強しやすい環境を作ってあげましょう。リビングで勉強すれば会話も増えて、家族の絆も深まりますよ。リビング学習を取り入れてみてくださいね。