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文部科学省が認めたのに置き勉が広まらない
平成30年に文科省から通達された「児童生徒の携行品に係る配慮について」という文書。文科省からも子どもが重いランドセルを背負うことで発達への影響が生じかねないとし、置き勉を認めるとの通達が出されました。
それにも関わらず、全国ではいまだに置き勉を禁止している小学校もあるようです。
- 文部科学省「児童生徒の携行品に係る配慮について」(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/keikohin/__icsFiles/afieldfile/2018/09/06/1408967_001_1.pdf,2021年9月16日最終閲覧)
最近の置き勉事情に対する先輩ママの声
それでは、置き勉事情について先輩ママたちはどのように考えているのでしょうか?ママリに寄せられたコメントから、置き勉強に関する意見・感想をピックアップしたので見ていきましょう。
ただ、うちの地域は宿題で使う国語と算数以外は学校に置くようになっていますよ😃
ですが、国語は使わなくなった上の教科書も持って行っていますし、どちらも教科書、ノート、ドリル、ドリルノートがセット、他にも連絡帳や自由帳も入れています。
やはり文科省が置き勉を認めて以降、先輩ママたちの間にも「重いランドセルを背負わせたくない」という意識が強まってきていますね。革製ではない軽量ランドセルを選ぶママたちも増えてきているようです。
重量のあるタブレットを持ち帰る日は教科書・ノートともに置き勉強を許可しているなど、ランドセルが重くならないよう配慮してくれる小学校もあるとのことで、地域差が大きいというのが実情のようです。
置き勉のメリット・デメリット
昨今話題になっている置き勉ですが、文科省が認めたと聞くとメリットが多いのではと感じてしまいがち。しかし置き勉にはデメリットもあるので、メリット・デメリットのそれぞれについて詳しく見ていきましょう。
置き勉のメリット
それではまず、置き勉強をするメリットから解説しますね。
- 子どもの体への負担が軽減される
- 登下校時の疲労感を軽減できる
- 遊びや勉強にエネルギーを使える
- 子どもが転んだときにケガのリスクが減る
- 危険に遭遇したときに逃げやすくなる
- 忘れ物をする可能性が低くなる
- 飲み物をたくさん持っていけるようになる
置き勉をする最大のメリットは、子どもの体への負担や疲労感が軽減できること。また、荷物を運ぶことで使っていたエネルギーを、遊びや勉強など他にあてられるようになることも大きなメリットです。
また、身軽になることで転んだときのケガのリスクが減ったり、危険に遭遇したときに逃げやすくなったりするとも考えられます。飲み物持参の小学校であれば、荷物が減った分飲み物をたくさん持たせてあげられるようになり、熱中症のリスクも減らせるかもしれませんね。
- 日本家政学会誌「小学生の学習用具の携行方法と負荷について」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej1987/50/9/50_9_949/_pdf,2021年9月16日最終閲覧)
- 一般社団法人 日本鞄協会 ランドセル工業会「体型に合ったランドセル選び」(http://www.randoseru.gr.jp/weight/,2021年9月16日最終閲覧)
置き勉のデメリット
メリットが多いように感じられる置き勉ですが、次のようなデメリットがあることも知っておきましょう。
- 自宅で教科書やノートが見られない
- 予習復習の習慣が身につかない
- 家での勉強に必要なものを持ち帰り忘れることがある
- 盗難の可能性
置き勉のデメリットといえば、やはり自宅での学習がしにくくなること。教科書やノートが学校にあれば自宅で見ることはできませんし、予習復習をする習慣も身につきにくくなってしまいます。「持ち帰る」という習慣がなくなれば、宿題に必要なものも一緒に置いて帰ってしまうこともあるかもしれません。
また、考えたくないですが、学校では子ども同士のトラブルがあるものです。置き勉で学習用品を学校に置いていれば、人間関係のトラブルから「隠した」「隠された」ということも起こりやすくなるかもしれません。
置き勉が禁止されている場合の対処法
メリットばかりではなくデメリットもあることを考えると、置き勉を禁止する小学校があるのもうなずけます。しかし、ランドセルの重さを考えると少しでも負担を減らしたいと思うのが親心。
では、子どもの通う小学校で置き勉が禁止されている場合、どのような対処法で子どもへの負担を軽減してあげるべきでしょうか?
担任の先生に相談をしてみる
上の投稿者のように、家が遠い場合、一度声をかけてしまった後は「暗黙の了解」で置き勉OKという学校もあるようです。
また学校から「置き勉しても良いですよ」と言われていなくても、担任の先生に相談したところ、あっさりと許可してもらえたという例もあるようです。「置き勉は禁止します」とはっきりと言われていない場合は、担任の先生に相談してみられると良いでしょう。
置き勉を推奨も禁止もしていない学校であれば、相談することで認めてもらえるかもしれません。
布製の軽量ランドセルを準備する
私も1年生の途中から普通のリュックでした🤭
でも最近のランドセルって軽くなったりしてて色々改良されてたりするので使いやすくなってるのかなあ?とか思ったりしてます!
置き勉禁止と学校から明言されている場合は、布製のランドセルを準備するなどランドセルの軽量化をはかる方法が現実的です。布製であれば本革ランドセルの半分ほどの重さしかない製品も販売されているので、荷物の重さが変わらなくても、子どもにとっては随分と楽だと感じられるようになるはず。
革よりベルトも柔らかいので、肩にベルトがあたって痛いということもなくなりそうですね。ランドセルを買い替えなくても、ベルトによる圧迫感を吸収してくれるベルトも販売されているので、あとづけしてみるのもおすすめです。
置き勉はメリットだけじゃない!デメリットがあることも知っておいて
「重いランドセルは子どもの発達に影響を与える可能性がある」と文科省からも置き勉を推奨する通達が出されましたが、置き勉強にはメリットだけではなくデメリットもあります。置き勉禁止としている小学校は、デメリットについて懸念しているのでしょう。
子どもが通う小学校がどのような方針なのかによって、対応を検討してみてくださいね。