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監修:齋木啓子

【医療監修】普段と違う赤ちゃんのうんち!赤や白、黒色の場合には要注意

PIXTA

赤色のうんち

離乳食時にトマトやニンジンなど赤っぽい色の食材を食べた場合や飲んだ薬によっては、うんちが赤くなる場合もあります。

ただし、真っ赤な鮮血や大量に血が混ざっている場合には消化管から出血していることが考えられます。サルモネラ菌、病原性大腸菌など細菌性の腸炎にかかっている可能性があるので、なるべく早くかかりつけ医に診てもらいましょう。

また、イチゴジャムのような血液と粘液が混ざったようなうんちが出る場合は腸重積(ちょうじゅうせき)の疑いがあります。イチゴジャムのようなうんち以外に、突然火が付いたように泣き出す、顔色が青白くなる、おう吐を繰り返すなどの症状が10~30分間隔で繰り返すようであれば、至急病院を受診しましょう。

白色のうんち

薄黄色、クリーム色、灰白色などの白っぽいうんちが出る場合にも注意が必要です。

白いお米のとぎ汁の様な下痢のうんちが出て、おう吐の症状もあるようならロタウイルスなどのウイルス性急性胃腸炎にかかっている可能性があります。ウイルス性急性胃腸炎は下痢の回数が増え脱水症状を引き起こしやすいため、早めの受診が重要です。

また、胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)などの先天性の病気や、肝臓の炎症も疑われます。胆汁が流れにくくなり、それに伴い皮膚や眼球の白い部分が黄色・黄緑色になることも。白っぽいうんちの他に明らかにおかしいと思う症状がある場合は、病院で診察を受けましょう。

黒色のうんち

真っ黒、もしくは赤黒いうんちが出た場合は、胃や十二指腸など体の上の方にある消化管の付近で出血している可能性が考えられます。黒い色は、血液がうんちとなって出てくるまでに酸化するためです。

胃潰瘍(いかいよう)などの病気の疑いがあるので至急病院を受診しましょう。

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病院を受診する際の注意点

上記のような赤・白・黒色をした便が出ている場合や水っぽいうんちが何日も続いて出る場合はなるべく早い段階でかかりつけ医を受診しましょう。

特に小さな赤ちゃんは大人よりも体に占める水分量が多い分、下痢が続くと脱水症状を起こしやすいので注意が必要です。おしっこが何時間も出ない、ぐったりしている、くちびるが乾くなどの所見がある場合にはすぐに病院を受診しましょう。

また、血便も重大な病気のサインである可能性があるため、診療時間外であったとしてもためらわずにすぐ救急病院等を受診することが重要です。

受診する際には、うんちがついたままのおむつを持参すると診断の材料になります。「うんちがついたおむつを持ち運びするのは恥ずかしい」と思わずにビニール袋などにくるんで持って行くようにしましょう。またうんちのついたおむつをスマートフォンのカメラ機能で撮影して画像を見せるのも手段の1つです。

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赤ちゃんのうんちは常日頃からチェックしましょう

まだ話すことのできない赤ちゃんの健康状態を知るために、毎日のうんちの色や形、回数をチェックすることはとても有効です。

毎日のおむつ交換で健康な状態のうんちの形状を知っておけば、いつもとうんちの色や形が違った場合にすぐ対応することができます。

万が一うんちの色・形がおかしい状態が続く場合は早めに病院を受診しましょう。もし診療時間外で今すぐ受診をすべきかどうか判断できない場合は電話で「♯8000」を押し、各自治体の小児救急電話相談を利用すればアドバイスがもらえますよ。

赤ちゃんのうんちの異変に気付いたら慌てずに落ち着いて対応ができるようにしておきましょう。

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記事の監修

家庭医、在宅医

齋木啓子

2004年島根医科大学卒。独立行政法人国立病院機構姫路医療センターにて初期研修、CFMDにて家庭医療後期研修および在宅フェローシップ、Leadership Training Fellowship-distant(LTF-distant)修了。
12年にふれあいファミリークリニックを開設し、院長として勤務。17年にEU Business SchoolにてMaster of Business Administrationを取得し、LTF-distant運営・指導に当たっている。現在は悠翔会在宅クリニック新橋で院長として勤務。
家庭医療専門医、在宅医療専門医、経営学修士。

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