1. トップ
  2. 妊娠
  3. 妊娠超初期・妊娠初期(0〜4ヵ月)
  4. 妊娠3ヶ月
  5. 【医療監修】妊娠11週目の妊婦と胎児の様子。エコー写真の見方も解説
  6. 2ページ目

監修:清水なほみ

【医療監修】妊娠11週目の妊婦と胎児の様子。エコー写真の見方も解説

amana images

胎児の心拍が確認できるまでの時期は人によって異なるものの、1~2週間に1回という頻度で診察を受ける必要がありました。しかし、心拍が無事に確認され流産のリスクが軽減する妊娠11週目になると、妊婦健診は4週に1回のペースで行われるようになります。

病院や妊婦さんの状態によっては引き続き2週間に1回のペースで通う場合もあります。次回の妊婦健診までの間に出血があるなど不安な出来事があった場合は、健診のタイミングでなくても病院に連絡をとって指示を仰ぎましょう。

出産予定日に修正が入ることがあります

出産予定日は、妊婦さんの最終月経をもとに算出されます。しかし、月経が28日周期であることを前提にされているため、周期が短い、または長い方では予定日にずれが生じ、胎児の成長速度が遅くみえたり早くみえたりするでしょう。

この時期までの妊婦健診では、医師が胎児の大きさを計測して正確な出産予定日を算出し直します。最終月経によって算出した予定日と7日以上の差がある場合、胎児の大きさに合わせて妊娠週数が修正されます。

たとえ出産予定日がずれてしまっても、胎児に問題があるわけではないため心配する必要はありません。

血液検査

妊娠11週過ぎから行われる血液検査は、母子感染のリスクが高い病気を発見するための大切な検査です。ただし、費用が1万円以上かかるため、補助券を活用するとよいでしょう。

検査項目は以下の通りです。

血液型

A・B・O・AB型/Rh+・-を調べて、胎児と母体の間に血液型不適合が起こらないかどうかを検査します。

不規則抗体検査

血液中に不規則抗体がないかを検査します。不規則抗体があると、赤ちゃんが生まれた際に黄疸が出やすくなります。

そのほか

  • 梅毒検査
  • B型肝炎検査
  • C型肝炎検査
  • HIV検査
  • 風疹抗体
  • 成人T細胞白血球ウイルス検査
  • トキソプラズマ抗体検査 ※

血液検査では上記の検査をすべて行います。風疹の抗体を持たない妊婦さんが妊娠初期に風疹にかかってしまうと、胎児に障害が残るなどの悪影響がでる可能性があります。

妊婦さんの身体がどのような状態であるのか、血液を通して検査をすることは胎児にとっても重要なことです。血液検査はしっかり受けましょう。

※トキソプラズマ抗体検査は、自治体によっては対象になっていません

出典元:

エコー写真の見方

妊娠11週になると、大腿骨長(FL)と児頭大横径(BPD)が測定できるようになります。エコー写真を見るといろんなアルファベットと数値が載っているけれど、何が何の数字なのかよくわからないですよね。

主にエコー写真に掲載されているアルファベットには下記を意味しています。

  • GS:胎嚢
  • CRL:頭殿長
  • BPD:児頭大横径
  • FL:大腿骨長
  • APTD:腹部前後径
  • TTD:腹部横径
  • AC:腹部周囲長
  • FTA:胎児胸郭断面積
  • HL:上腕骨長
  • EDC:出産予定日
  • EFBW:推定体重
  • AFI:羊水量
  • AGE:妊娠週数

医師は特にBPDやFLを見て胎児の発育状態を確認し、さらにAPTDやTTDを測って推定体重を算出しています。

【医療監修】妊婦健診で経腹エコーをするのはいつから?経膣エコーとの違い

関連記事:

【医療監修】妊婦健診で経腹エコーをするのはいつから?経膣エコーとの違い

妊娠すると、数週間に一度通うことになる妊婦健診。健診ではさまざまな検査…

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

おすすめ記事

「妊娠11週目」 についてもっと詳しく知る

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

カテゴリー一覧