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監修:齋木啓子

肝炎ウイルスはどのように感染する?B型肝炎は母子感染の可能性も

肝炎ウイルスを保有していると、ウイルス性肝炎の原因となります。肝炎の種類によっては、知らないうちにウイルスに感染していることも。中でもB型肝炎ウイルスは、母親がウイルスを保有していることで、出産時に母子感染する可能性があります。妊娠中に肝炎ウイルスに感染していることが分かった場合には、医師の診察や出産時の対策が必要となります。今回は、特にB型、C型肝炎の感染経路を詳しく見ていきましょう。

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肝炎ウイルスの種類によっては母子(父子)感染する場合がある

肝炎ウイルスは数種類あります。感染した食べ物を口にしたり、ウイルスが付着した手で物を食べたり、感染者の体液・血液に触れて感染したりするなど、肝炎ウイルスの型によって感染経路はさまざまです。

肝炎ウイルスによっては、症状が現れる「ウイルス性肝炎」となります。肝炎ウイルスに感染しても症状が現れていない場合は、ウイルスの持続感染者「キャリア」とよばれます。

では、ウイルスの種類によってどのように感染するのでしょうか?

A型・E型肝炎ウイルス

A型肝炎ウイルスとE型肝炎ウイルスは、感染者の便や排泄物などに触れた手で食事をすることや、ウイルスに感染した魚介類などを、加熱処理せず生の状態で食すことで感染します。衛生面が整っていない地域で水を飲むときにも、感染する場合があります。

以前は日本でもライフラインが整っていない時代に多くの感染者がいましたが、近年は減少しています。慢性化することはまれで一過性の感染症です。

感染から数週間の潜伏期間ののち、黄疸や風邪症状に似た症状が現れますが、自然治癒により症状は改善します。国内での感染者は急激に減りましたが、輸入食品や国外先での感染はまだまだ多く見られます。

B型・C型肝炎ウイルス

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B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスは、ウイルスに感染している人の血液や体液を介して感染します。

感染している母親から子供への母子感染や、医療従事者の注射や点滴時などの針刺し事故による血液感染などが挙げられます。近年では、ピアスやタトゥーなどの針の使い回しや、避妊具を使用せずに性行為をした場合の体液での感染が増えてきています。

出産時に母子感染した場合は、免疫機能が未発達なためキャリアとなることがあり、思春期以降に慢性肝炎や肝硬変、肝臓がんの発症のリスクが高くなりますので、しっかりとした対策が必要になります。

また、父子感染(二次感染)による乳幼児の感染も増加してきています。父子感染は免疫や抗体が未熟な乳幼児期に、キャリアである父親が口移しで食べ物を与えたり、一度口に入れて食べやすいようにしてから与えたりすることで感染する場合があります。

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記事の監修

家庭医、在宅医

齋木啓子

2004年島根医科大学卒。独立行政法人国立病院機構姫路医療センターにて初期研修、CFMDにて家庭医療後期研修および在宅フェローシップ、Leadership Training Fellowship-distant(LTF-distant)修了。
12年にふれあいファミリークリニックを開設し、院長として勤務。17年にEU Business SchoolにてMaster of Business Administrationを取得し、LTF-distant運営・指導に当たっている。現在は悠翔会在宅クリニック新橋で院長として勤務。
家庭医療専門医、在宅医療専門医、経営学修士。

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