肝炎について何も知らなかった時代
肝炎について詳しく知っているという人はそう多くはないかもしれません。筆者もそうでした。ウイルスや症状、感染経路など、その知識は皆無でした。
肝炎ウイルスに感染すると現れる症状に「けん怠感」があります。幼い頃の記憶はあまりないものの、特に就職してからは常にだるいといった症状があり原因がわからず悩んでいました。
しかし、「体がだるいというのは誰でもよくあること!」と特に気にせず日々過ごしていました。
- 福井県「ウイルス肝炎」(http://kansen.erc.pref.fukui.jp/ih390005.htm,2017年12月13日最終閲覧)
- 東京都感染症情報センター「ウイルス肝炎」(http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/hepatitis/,2017年12月13日最終閲覧)
まさか自分が…妊娠初期検査で知った現実
上の子を妊娠したとき、産婦人科での初期の血液検査で思いもよらないことを言われました。「C型肝炎のウイルス数値が高いね。輸血とか手術を受けたことがあるかな?」と。
全く思い当たることがなく、まさに青天の碧靂といったところでした。自分が知っている限りでは、手術や輸血の経験はありませんし、入院すらしたことがありません。肝炎ウイルスの数値が高いと言われても、どのようなことなのか、全く理解できていませんでした。
医師からは、「出産自体は問題ないけれど、産後に治療が必要になると思うから、転院して大きな病院でみてもらった方がよい」と言われ、大学病院へ転院することになりました。
生後すぐの黄だんの治療で感染
筆者が記憶する中では、手術や輸血などをしたことがありませんでした。しかし妊娠の初期検査で知ったC型肝炎ウイルス感染の事実。医師にも何か思い当たることはないかと聞かれましたが、見当がつきませんでした。
しかし、その後母から聞いた話によると、生まれて間もない頃、体に黄だんが出たことによって交換輸血をしたようです。全身の血液を交換する必要があったと母が教えてくれました。
医師に話すと、「交換輸血での感染の可能性が高い」とのことでした。自分が知らないところでウイルス感染していることがあると、そこで初めて知りました。