上の子の赤ちゃん返りがつらい…。「きょうだいの子育て」イライラしたときや接し方のコツ

子供が生まれると今までの生活が一気に変わり、何をするにしても大変な思いをすることが増えてきますよね。さらに2人目の子供を出産して家族が増えると、これまで以上に忙しくつらくなることも。上の子と下の子、どちらも優先させたくてもママの体は一つ。うまくいかないと感じることが多くなりませんか?今回はそんな悩み解決のヒントを知ることができる、NHKの番組『すくすく子育て』で放送された「きょうだいの子育て」について紹介します。

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NHK『すくすく子育て』とは?

皆さんは、NHKで放送されている『すくすく子育て』という番組をご存じですか?

『すくすく子育て』とは、日本全国のママやパパから番組宛てに送られてきた子育てに関わる悩みや疑問を紹介し、専門家の方々と「育児」について考える、子育て応援番組。

放送は毎週土曜日、時間帯は午後9時〜9時29分までとなっています。お子さんを寝かせた後のひと息つく時間に、ぜひチェックしてみてください。

きょうだいの子育て、どうするのが正解?

子育て PIXTA

きょうだいが生まれると、今まで何とかこなしていたことさえ難しくなり、悩みが出てくることも。上の子には赤ちゃん返りのような様子も見られ、赤ちゃんが2人いるような状況に思わず泣き出したくなることもあるかもしれません。

そうなると、何をどうすればよいのか、どうするのが正解なのかが分からなくなってしまいますよね。面倒を見るべき子供の数が増えると、悩みは何倍にも膨らむもの。

たくさんのママやパパが、きょうだいの子育てで悩んでいるようです。「すくすく子育て」に寄せられたママたちのお悩みを紹介します。

質問1. これって赤ちゃん返り? 上の子にどう接したらいい?

下の子が生まれてから、上の子が赤ちゃん返りしたようで悩んでいます。お着替えや、夜寝るときなど、以前は一人でできていたのに「ママと一緒じゃないとできない」と言うようになりました。下の子を授乳していても、かまってほしいようで甘えてきます。かまってもらえないと、すねてしまって、おもちゃを乱暴に扱うこともあります。私ひとりで子どもたちをみるのは大変で、上の子にどう接すればいいのか考えています ※1
1人で2人の子をみるときは、上の子をどうフォローすればいいでしょう? ※2

きょうだいが生まれて、多くのママ・パパが直面する「赤ちゃん返り」問題。

上の子は、今まで自分だけを見てくれていたママが下の子に取られてしまったような感覚になり、寂しさからの怒りや悲しみをぶつけてきます。

ママは今までできていたことが全くできなくなった上の子に対し、怒りや甘えに応えられない悲しい気持ちになるなど、負の感情がぶつかり合ってとてもつらい思いをすることも。ママが2人いれば問題は解決しますが、残念ながらママは1人しかいません。

筆者自身、次男が生まれたときの長男の赤ちゃん返りがすさまじく、今までの子育てで1番つらい時期でした。お互いがつらい気持ちになるこの時期、上の子に対してどう接するのが正しいのでしょうか?

専門家の小島康生さんさんの回答をご紹介します。

回答. 上の子のフォローをしっかりしましょう

同じような経験があるママ・パパも多いのではないかと思います。上の子の立場で考えると、下の子が生まれてから、それまでのようにママを独占できなくなって、動揺して、「自分にとっての危機」と受け止めているかもしれません。
赤ちゃん返りは、赤ちゃんのようにふるまうことで「まだ僕はこんなに手がかかるよ」と親にアピールして、自分をみてもらおうとする、生き物としての適応的な行動だと思います。 ※3
ママが1人で子どもたちの面倒をみるときは、どうしても上の子に関わってあげられる時間が限られてしまいます。パパが家にいるときは、パパに下の子をみてもらい、上の子と一緒に過ごす時間をしっかりと作ってあげてください。あるいは、パパや祖父母など、周りの大人が上の子をフォローするようにしましょう。 ※4
例えば、上の子が見通しを立てられるように、「妹を寝かしつけた後に、一緒に遊ぼうね」といったことを伝えてあげましょう。自分で見通しを立てて、気持ちをコントロールすることも、子どもの成長にとって大事なことです。上の子にとっての「成長のチャンス」でもあるのです。 ※5

「赤ちゃん返り」=「自分を見て欲しいサイン」ということを、まずしっかりと頭に置いておくことが大事。「なぜわが子は…」と考えてしまうママもいるかもしれませんが、生き物としての適応的な行動という言葉を聞くと何だか安心しますよね。

大切なことは、やはり上の子をフォローすること。ママ1人で2人の子供をみているときは、今すぐにはできなくても否定はしないで「赤ちゃんが寝てから遊ぼう」など先のことを見すえて声をかけるようにしましょう。「できない」といわれるよりも、このように声をかけられることで上のお子さんの気持ちも随分変わってくるはずです。

また、パパが家に居るときはパパに上の子をフォローしてもらうばかりではなく、下の子をパパにみてもらってママと上の子の2人時間を作れるようにしていけたら良いですね。

質問2. きょうだいで一緒に遊べないとき、どうすればいい?

兄弟 PIXTA

お兄ちゃんが、妹と一緒に遊ぶことを嫌がります。例えば、お兄ちゃんがおもちゃで遊んでいると、妹も近づいておもちゃを手に取るのですが、お兄ちゃんが「かえして!」と言って、おもちゃの取り合いになってしまいます。妹は泣き出すし、お兄ちゃんも黙ってしまいます。お兄ちゃんから見れば、自分が遊んでいる世界が壊されたと思っているのかもしれません。ケンカが続くと危ないこともあるので、どうしても上の子に「貸してあげなさい」と言ってしまいます。きょうだいが仲よく遊べるようになるには、どうしたらよいのでしょうか。 ※6
小さいころのきょうだいゲンカは、目が離せなくて大変です。こんなことがいつまで続くのでしょうか? ※7

きょうだいで仲良く遊べない…これもきょうだい育児で出てくる悩みの1つですよね。

上の子が頑張って作ったものを、下の子が悪気も無く好奇心だけで壊してしまい、上の子が大激怒。そして、上の子が下の子に意地悪をしてしまうことも。2人以上のお子さんがいるママやパパは経験があることではないでしょうか?

悪気も無く壊してしまった下の子が悪いのか、まだ小さい下の子をしたことを許せない上の子が悪いのか。難しいところですが、年が上である上の子に我慢させてしまいがちなのが現実でないでしょうか?

この場合、どのように接するのが正解なのか考えてみましょう。専門家の小島康生さんの回答をご紹介します。

回答. きょうだいを関わらせないのは逆効果

上の子が電車のおもちゃで線路をつなげていくような「自分の世界」を作っているとき、下の子が手を出して上の子が作った世界を壊してしまう。下の子は壊しているつもりがなくても、上の子が怒ってしまうのはしかたのないことだと思います。
このような場面で親がやりがちなのは、きょうだいを離して、できるだけ関わらせないことで、ケンカを未然に防ごうとすることです。しかし、海外の研究で、この対処は逆効果になることがわかっています。頻繁にきょうだいを関わらせないようにすると、その後のきょうだいの仲があまりよくないという調査結果が出ているのです。トラブルは親にとって大変なことですが、我慢強く見守ってあげてください。 ※8
きょうだいでおもちゃの取り合いをしていると、親は下の子の目線で考えがちです。例えば、上の子に「このおもちゃを貸してあげてね」と言って、下の子の気持ちを伝えようとします。でも、上の子も嫌な思いをしているのです。親は、最初に上の子の気持ちを受け止めて、「嫌だったね」と声をかけてあげてください。気持ちを代弁してあげることで、上の子は「自分の気持ちを理解してもらえた」と感じます。その上で、下の子に「お兄ちゃんがせっかく作ったものだから、壊してしまうのはだめよ」と伝えれば、上の子が納得する部分もあると思います。そのように、上の子の気持ちも考えることを心がけることも大切です。 ※9
下の子が小さいときほど、きょうだいの力の差が際立つので、仲よく遊ぶことがなかなか難しい部分があります。下の子が3~4歳ぐらいになれば、一緒に遊べるようになってくるでしょう。
以前、「きょうだいがいる家族の行動パターン」を調査したことがあります。例えば、子ども2人の家族がレストランに行ったとき、どう席に座るかを調べました。 ※10

ⓒNHK

下の子が4歳くらいまでは、上の子がパパの隣、下の子がママの隣に座るケースがほとんどです。 ※11

ⓒNHK

でも、下の子が5歳くらいになると、子ども同士が隣に座るようになります。この座り方から、きょうだいは「私たちはチーム」といった意識や連帯感を持っているのではないかと思われます。
ふだんの生活の中でも、意識的にきょうだいをチームにしてあげることを考えてみてはいかがでしょう。例えば、家族でトランプやボードゲームをするときに、子どもチームと大人チームで分かれて対戦するなどです。すると、きょうだいが一緒に頑張ろうとしたり、上の子が下の子をフォローしてあげたりすると思います。特に上の子は、親から「下の子をみてあげてね」と声をかけられると、誇らしい気持ちにもなれると思います。
下のお子さんがもう少し大きくなったら、そのようなきょうだいが連帯できる場を作ってあげてください。 ※12

2人近づくと、すぐに始まるきょうだいげんか。親からしたら原因は何でもないことでも、小さいうちは力加減も分からず、意図せぬところで大けがにつながることもあり、目が離せませんよね。

けんかにならないよう、きょうだいを関わらせないようにした方が楽かもしれません。しかし、小さいうちにきょうだいとの関わりが無いと、その後の関係性にひびが入ってしまうことになりうるようです。

せっかくきょうだいとして生まれてきた2人、それだと悲しいですよね。ここは我慢し、けんかを見守ることがベストのようです。

また、どうしても立場が下に見える下の子の気持ちばかり考えてしまいますが、上の子の気持ちもしっかりとくみ取ってあげることが大事。まず上の子に声をかけてから下の子に声をかける、このことを忘れないようにしましょう。

さらに、親自身がきょうだいで連携をとれる場を作ることも大切。もう少しお子さんが大きくなったら、暗黙のルールでママが下の子を担当するのではなく、子供同士で関わり合いを持たせてあげるといいですね。そうすることで、子供たち自身の成長につながるはずです。

質問3. 上の子にイライラ、どうすればいい?

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子どもたちをお風呂に入れるとき、下の子を先に入れています。でも、上の子の順番になっても「もう入りたくない!」と言われることがあります。そうなると、上の子にイライラして、つい厳しい口調で怒ってしまうので、どうにかできないか悩んでいます。 ※13
下の子が生まれて、上の子にイライラしてしまうことが多くなりました。例えば、下の子のおむつ替えをしているときに限って、上の子がお茶をこぼしたり、「ママ遊ぼう」と言ってきたりするので、「ちょっと待って!」と声を荒げてしまいます。そのたびに反省して、どうしたらいいのか悩んでいます。 ※14

下の子の誕生により、上の子にイライラしてしまうというお悩みが寄せられています。

赤ちゃんが生まれて大変なのは、赤ちゃんのお世話より上の子のお世話…同じくそのように感じるママもいるのではないでしょうか?

上の子が生まれたときは、お風呂もおむつ替えも自分次第でスムーズに行っていたのが、下の子が生まれたときには上の子のお世話もしなければならず、自分が頑張るだけではどうにもうまくいかずいら立ちだけが募ってしまうことも。


下の子のおむつ替えをするときに限って、上の子がお茶をこぼす…など、共感できる方も多いはず。すぐにその光景が頭に浮かびます。毎日がそんなことの繰り返し。どのようにして乗り越えて行けばよいのでしょうか?

専門家の小島康生さんの回答をご紹介します。

回答1. 上の子にイライラしてしまう傾向がある

親は上の子にいろいろな期待を持っていると思います。1人目の子どもであればなおさらです。また、下の子が小さいうちは手がかかるので、上の子に「1人でやってほしい」「親が大変なことをわかってほしい」という気持ちになり、実際に声に出してしまいがちです。
次のグラフは、親が子どもの自主・自立に関係した「いらだち」を感じた度合を調べたものです。 ※15

私もこの結果に驚きましたが、第1子の子どもへのイライラ度合が高いことがわかります。 ※16

こちらのグラフは、第1子と第2子で、それぞれ同じ年齢のときに「世話の必要がないと感じたか」を調査した結果です。第2子の方が、世話の必要がないと感じるケースが多かったのです。親の感覚による部分もありますが、下の子が上の子の様子を観察学習して自分でやれるようになる面もあると思います。そして、上の子のときは「ちゃんとできるかな」といった視点でみてしまうため、できない部分が目に付いてしまう傾向もあると思います。 ※17

上の子をフォローしなければいけないという気持ちがあっても、小さくて1人では何もできない下の子を放ってはおけないもの。

そして「上の子は1人でできて当然」という意識が知らず知らずのうちに芽生えてきてしまい、できないことがあるといら立ってしまうこともあるかもしれませんね。上の子も甘えたい盛りと、心の隅に置いておきましょう。

「世話の必要がないと感じたか」という調査でも、同年齢でも下の子の方が世話がかからないという結果に。下の子は上の子を見て学んでいるということも、理由の一つ。

そして、上の子のときは何もかもが初めてで、ママ自身が心配でならず手がかかるように感じたということもあるかもしれません。

何だか上の子は損ばかりしているように感じてしまいますが、上の子がいたからこそ下の子のときに余裕をもてたとも言えるので、上の子には感謝しなければいけませんね。

次に専門家の大豆生田啓友さんの回答をご紹介します。

回答2. 上の子と2人だけでお出かけする

親は、上の子を「上の子だから」という意識で見てしまいがちです。ですので、そのような意識を持たなくていい機会を意図的に作ってみましょう。例えば、下の子を家族に預けて、上の子と2人だけでお出かけしてみる。2人だけで過ごせば、「上の子だから」という意識から解放されて、ふだんとは違った子どものよさが見えることもあると思います。 ※18

子供2人を見ていると、どうしても「上の子」「下の子」という意識で見てしまいますよね。「お兄ちゃんなのに」「お姉ちゃんでしょ」という言葉が意図せずとも出てしまい、子供もママも不快な思いをすることがあるかもしれません。

下の子をパパたちに預け、上の子と2人ででかけることで、「上の子」としてではなく「わが子」として向き合うことができるはず。上の子にとっても、ママに思いっきり甘えて毎日抑え込んできた気持ちが発散でき、ママにも子供にとっても良い時間が過ごせそうですよね。

まだ下の子が小さく、母乳育児のため預けるのが難しい場合でも、1時間または30分でも一緒に公園へ行ったりスーパーに買い物へ行ったりすれば、たとえ短い時間だとしてもお互いにとって気分転換になるはずです。上の子と2人で手をつなぐ時間、必要ですよね。

考え方・接し方で変わる「きょうだい」子育て

兄弟 PIXTA

きょうだいの誕生により増える子育ての悩み。今回ご紹介した、『すくすく子育て』へ寄せられた悩みは、どれも多くのママやパパが抱えている悩みではないでしょうか?

子育てに悩みはつきもの…しかし、考え方や接し方で大きく変わってくることもあるはず。関わり方を一度改めて考えてみませんか?

これからも、子育てにおいて悩みが出てくるかもしれません。他の人へ聞きにくいことでも、『すくすく子育て』で専門家をはじめ、いろいろな方の意見を聞くことで良い方向に向くかもしれません。ぜひ一度、気分転換も兼ねてチェックしてみましょう。

『すくすく子育て』公式サイト

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引用元一覧

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