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早めに気持ちの切り替えを。わが家流、イヤイヤ期対処法

子供が成長し、自我が芽生えてくると始まるのがイヤイヤ期。何を言っても嫌がったり、できるはずなのになかなか行動してくれなかったりと手を焼き、何度同じことを言えばやってくれるのだろう…と頭を抱えてしまうのではないでしょうか。これも成長の証しだとわかってはいても、ママも精神的にまいってしまいます。今回は、筆者が経験して分かった、わが子のイヤイヤとの向き合い方を紹介します。困っているママの参考になれば幸いです。

PIXTA

わが子のイヤイヤはここから始まった

筆者は、もうすぐ4歳になる男の子を育てています。小さい頃から力が強くとても活発。1歳半を迎えた頃、よくぐずるようになったと感じるようになりました。それまでのぐずり方とは少し違い、自己主張するようになったという感覚。力が強い分、イヤイヤをなだめるのも大変でした。

物を投げたり、手足をブンブン振り回したり、筆者のからだは気づけばあざだらけ。言葉もまだ少なかった頃なので、自分の気持ちをうまく伝えられないことにいら立っているように見えました。

わが家流、子供のイヤイヤとの向き合い方

子育て つなぐ PIXTA

筆者の子育てのモットーは、「今、目の前にいるこの子と向き合う」ということ。

「子育てはあれこれ調べるよりも本能で進めた方がうまくいく」。出産した際に助産師さんからかけていただいたこの言葉がきっかけで、意識するようになりました。実際はいろいろと調べながらですが、うちの子にはうちの子に合った子育てがある、できるだけ他の子と比べないよう、わが子と向き合おう、と常々自分へ言い聞かせるようにしています。

しかし、イヤイヤ期は想像していた以上に大変。何度も心が折れそうになりました。

成長と共に変化するイヤイヤ

イヤイヤが始まってからも、言葉が増えたり、できることが増えたり、日々子供は成長しています。イヤイヤが起きる頻度やイヤイヤの内容も時期によって変化。言葉の理解が進むにつれ、子供も気持ちを言葉で表現するようになっていきました。

わが子のイヤイヤ期はどんな感じだったのか、一例として時期別で紹介します。

【1歳半~】これまでと違うぐずり方が始まる

わが子のイヤイヤが始まった頃、保育園ではまだ他のママたちと気軽に話せる関係ではなく、先生とゆっくり話す時間もありませんでした。ママ友もいなかったため、相談できる相手も居ない状態。

唯一、保育園の懇談会ではほかのママたちから同じような悩みを聞くことができ、自分だけじゃないと気持ちが楽になりました。そこで話をしたことで、クラスのママたちと少しずつ打ち解けていくことができました。

【2歳~】少しイヤイヤがおさまる

2歳を過ぎるころには言葉も増えてきて、「〇〇が嫌だった」と気持ちを伝えてくれるようになり、イヤイヤが起こるたびに時間をかけて気持ちを聞き出すようにしました。イヤイヤが少し落ち着くのを待ち、優しく抱きしめてお話しました。

【2歳半~】イヤイヤがピークになる

2歳を過ぎた頃に一旦治まりかけたものの、2歳半になる頃には本格的なイヤイヤ期突入へ。しかし、泣き出しても少し静観するようにしていたため、わが子も泣くのは無駄だと悟ったようです。外出先で大声で泣き叫ぶことはなくなり、代わりにその場へ寝転がるようになりました。

スーパーや道端、階段などどんな場所でも脱力して寝転がり、「嫌だ」という気持ちを主張。立たせようと抱っこしても全身脱力したままで、じゃまにならない場所へと移動させることしかできず、本当に大変でした。

家の中では泣き叫ぶことも多く、あまりの泣き声に近所に住んでいる筆者の母が飛んできたことも。虐待まで疑われる始末。こんなに必死に向き合って対応しているのに…と、筆者にとっては一番精神的に追い詰められていた時期でした。後から振り返ると、育児ノイローゼになっていたのかもしれない、と思います。

【3歳~】少しずつ落ち着いてくる

3歳になる頃には、イヤイヤが少しずつ治まってきているように感じられました。相変わらず外出先では寝転がっていましたが、その場に立たせて話をすると、すぐに機嫌を直してくれるようになりました。

気持ちを切り替えるのが早くなったようで、あまり気にせず外出できるようになりました。

【3歳半~現在】

うちの子はかんしゃくを起しやすく、ちょっとしたことですぐにイヤイヤが発動します。回数は減ったものの一日に何度も起こるので大変。

それでも気持ちの切り替えが早くなったため、イヤイヤも30秒程度で終わるようになり、とても楽になりました。イヤイヤを起こしそうなことは、「これから〇〇をするからね」と何度も事前に伝えることでイヤイヤが発動しなくなってきました。

こんなときどうする?

筆者は試行錯誤しながらわが子のイヤイヤと向き合ってきました。どのように子供のイヤイヤへ対応してきたのか、ケースごとで具体的に紹介します。少しでも参考になれば幸いです。

朝なかなか起きてくれないときは

寝る PIXTA

わが家では、子供が勝手にスマートフォンを触って動画を見てしまうため、画面ロックを設定しています。基本的にスマートフォンでは動画を見せないようにしていますが、朝なかなか起きないときは別。音量を最大にして子供の大好きな動画を流します。

お気に入りの動画だと割とすぐに反応してくれるので、起きてくれることが多かったです。時間を決めて、一度見たらおわりにします。その後まだ見たいとぐずってしまいますが、一回見たら終わるように徹底。

なかなかしっかりと起きないときは、寝ぼけたままの口もとにごはんを運びました。もぐもぐかんでいるうちに起きるので、そのまま机に連れていきごはんの時間に。大好きなイチゴなどのフルーツも用意しておくようにしました。

着替えを嫌がるときは

着替え 嫌 PIXTA

朝は機嫌が悪いことが多かったわが子。機嫌の悪い時間に着替えなんてすぐにできるはずもなく、いつも大変でした。全力で嫌がって着替えさせることができず、パジャマで登園した日も。

大好きなキャラクターの服を見せて「うわー〇〇の服だ。かっこいいな。ママもこれ着たいな、着てもいい?」とおおげさに服をほめる作戦は、かなり高確率で自分が着ると言い張るので楽でした。

着ている服を脱がない場合は、わざとお水を服にこぼして「大変、ぬれちゃったね。着替えなきゃね。」と誘導。お気に入りの服がぬれて機嫌が悪くなったら「大好きな服が汚れちゃったから、きれいに洗ってからまた着ようね。」と子供の気持ちをフォローしました。

着替え終わったら鏡を見る習慣を。鏡に映った子供を一緒に見て、とにかくほめます。子供もほめられることで喜びました。その流れを習慣にすることで、着替えることがうれしいことにつながると認識されるようになり、嫌がらず着替えるようになってくれました。

買い物でイヤイヤが発動したときは

 スーパー  PIXTA

スーパーへ行けばカートに座るのを嫌がり、勝手に歩き回るため買い物は大変でした。また、「あれが欲しい」「これが欲しい」と、気付けばおやつやおもちゃをたくさん抱えているように。お魚やお肉のパックに指で穴を開けてしまったり、梱包されていない焼き立てパンを触ってしまったりで、予定しないものを買うはめになることも。

それを注意しただけでイヤイヤが発動。まわりの視線も気になり、ゆっくりと買い物することははできませんでした。スーパーへ入ったら、一番に子供へおやつを一つだけ選ばせて持たせ、手にしたおやつに気を取られているうちに、素早く買い物するようにしていました。

更に、スーパーには子供を誘惑するガチャガチャのわなが。自宅にはガチャガチャで手に入れた大量のおもちゃががありましたが、毎回やりたがるように。買い物前にこっそり自宅からおもちゃを持ちだし、ガチャガチャの前で子供に渡して、だましだましやり過ごしていました。

3歳前になる頃にはスーパーにへ入る前に「今日はガチャガチャしないからね。見るだけだからね。分かった?」と伝えておくと、自分に言い聞かせるようにつぶやきながら満足してくれるようになりました。

夕食前におやつをほしがるときは

おやつ  PIXTA

筆者は残業もある仕事をしており、保育園のお迎えもいつも最後の方でした。子供はおなかがぺこぺこで、帰宅すれば一番におやつを欲しがりました。しかし、もうすぐごはんの時間。おやつを食べてしまうとごはんを残してしまうかも…という懸念がありました。

ごはんの前はおやつを食べさせないと徹底しているご家庭もあると思いますが、わが家では「一個だけ」「一口だけ」はよしとしています。必ず渡す前に「一個だけだよ。分かった?」と聞き、子供が納得して返事をしてから渡すようにしています。返事をすることで、子供自身も自分に言い聞かせているようでした。

うちの子はほめられることが大好き。たくさんほめるとお手伝いもしっかりしてくれます。1歳前からお手伝いは遊びの一環になっています。テーブルを拭いたり箸やお皿を運んだり、盛り付けを手伝ったりと、お手伝いを頑張ることに集中するとごはんまで待てるようでした。そのため、おやつを一個だけ食べたら、一緒にごはんの準備をしてもらうようにしました。

どうしても待てそうにないときには、ごはんと納豆などを先に食べ始めてもらい、子供が食べている間におかずも作るようにしました。

お片付けをしてくれないときは

片付け おもちゃ PIXTA

「ちゃんとお片付けしてね」と伝えても片付けず、「ママがやって」と言い出す始末。疲れて仕事から帰って、家事や掃除でただでさえ忙しいのに…とイライラすることも。しかし、怒って片付けさせても自分から片付けてくれるようになるわけではなく、毎日その繰り返しになってしまいます。

そこで、わが家ではお片付けも遊びの一環と思えるように、「これをカゴに入れてください」とおもちゃを子供に渡し、入れさせるようにしました。声がけしながら一緒に片付けることで、お片付けも楽しくやってくれました。本は、できれば1人で片付けて欲しいところ。しかし、怒って泣いてぐずって…という時間や、片付けず散らかったままの部屋を眺めるストレスを考えると、一緒に片付けてしまうのがベストに思えました。もちろん片付け終わったら「じょうずにお片付けできたね」とほめるように。

歯磨きを嫌がるときは

はみがき  PIXTA

歯磨きが大好きだったうちの子も、イヤイヤ期になるとなかなかさせてくれなくなりました。夜中に寝静まってから、こっそりと磨いたことも。

少しでもやる気になるよう、お店で子供に好きな歯ブラシを選んでもらいました。お気に入りの歯ブラシだと、自分から歯磨きをきしてくれるように。しかし、仕上げ磨きは数秒だけ。

ちょうど子供が選んだ歯ブラシが新幹線だったため、「ガタンゴトン、ガタンゴトン、新幹線が通りまーす。お口を開けてくださーい」と新幹線ごっこをすることに。お口を開けてくれたら「トンネル発見!トンネルに入りまーす。ガタンゴトン、ガタンゴトン。あっ!お口の中に虫歯の菌がいたよ!あっち行けー!」と話しながら進めます。わが子はこの新幹線ごっこがすきで、次第に歯磨きをさせてくれるようになりました。

また、ほかにも歯磨きの絵本を読みながら、「一緒にはみがきしよう」と促すのも効果がありました。

イライラがおさまらないときは

イライラ PIXTA

イヤイヤ期だから仕方ない。そうは言っても、ママだって限界になるときもあります。イライラが限界を超えてしまう前に、ママも気持ちの切り替えをしましょう。トイレにこもってもよし、外の空気を吸うのもよし、スイーツを食べるもよし。少しだけ子供から離れる時間を作ってもよいのではないでしょうか。

筆者は、子供が寝た後で生まれたころからの動画を見るようにしていました。あんなに小さかったわが子が、こんなに成長して大きくなった…と思いながら寝顔を見ていると、優しい気持ちになれました。あまりにひどい状況を子供が作ってしまったときは、怒る前に写真を撮るようにしました。撮影した写真を見ると、なんだか冷静になれました。

話を聞いてくれる人が身近にいたら、もう少し穏やかな気持ちで向き合えたかもしれません。もう少し早めに保育園の先生やクラスのママにも相談してみたらよかったと思うことも。気持ちを吐き出すだけでも、イライラは減ると思いますよ。

できるはずのことなのにしてくれない、それでイライラしてしまうことも多いでしょう。大人だって「今日はちょっとめんどくさいな」と思う日があったりしますよね。子供だってそんな日があるはずです。毎日できなくても、「今日はできない日か…」と潔くあきらめてしまうのも一つの方法。

筆者は、子供を抱きしめて「すき」をたくさん伝えるよう心がけています。冷静になるための儀式のように、「すき」を伝える時間を取るようにしていました。わが子もたくさん筆者に「すき」を伝えてくれたので、イライラしても向き合うことができました。今ではイライラする時間よりも、「すき」を伝える時間の方が多いように感じます。

いつまでも続くわけではない

子供 後ろ姿 PIXTA

今は大変かもしれないけど、イヤイヤがおさまってくるときは必ずきます。子供自身も、自分の気持ちをどう表現するのか、どう気持ちを落ち着けるのか、いろいろな表現をしながら学んでいきます。

イヤイヤのピークで大変だったころの自分を振り返ってみると、教育的な観点から子供自身でしっかりしてもらおうと完璧を求めすぎていたように思います。まだまだ赤ちゃんだしね、という諦めの気持ちをもう少し持って対応した方がうまくいったかなと、今では思います。

今、子供のイヤイヤで悩んでいるママにも、そのうちイヤイヤが懐かしく思える日がきっと来ます。イヤイヤでつらいときは、誰かに話を聞いてもらいながら、無理せず子供と向き合っていきましょう。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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